はじめまして 投稿者:NI 投稿日:2007年 2月26日(月)00時19分57秒
オマオケで演奏しているうちにオーディオに興味をもって10年になり、貧乏ながらも色々とやってきました。
今持っているのは中古で集めた割と高価な機器ですが、金銭事情から処分して安いものを得ようと思っており、ご教示をお願いしたく書き込みしております。
スピーカーをただいまこちらを使っております。
http://www11.plala.or.jp/se_ke5583/HARBETH/speaker/hlcompact.html
出力音圧レベル 87dB/W/m、インピーダンス 8Ωとありまして、これを鳴らすのにはどれくらいの出力のアンプであればよいのか迷っております。現在使用しているアンプは30年前のものを評判を頼りに購入したものですが、最近ガタが来てしまっています。
ヤマハのウーファーの購入もなんとか中古でと検討しているところですので、アンプは中古でも五万円位を考えています。
志賀様におかれましては、ホールでの演奏会にも足を運ばれていらっしゃるようですので、アマオケで演奏している小生がオーディオに求めている所なども想像して頂けるものかと思います。志賀様、そして皆様のお知恵を拝借させて頂ければと思っております。
Re はじめまして 投稿者:志賀 投稿日: 2月26日(月)08時14分32秒
NI さん
部屋の大きさ,環境、日頃どれくらいの音量で聴かれるかにもよりますが、そのスピーカーの大きさからして、少々能率が低いことを勘案しても、50Wあれば十分ではないでしょうか。半導体アンプであればこの予算でも新品が買えると思います。
選択の仕方は、
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Audio.htm#Amp
に書いた通りです。
ちなみに、アンプのブラインドテストの結果は
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/ampblind.htm
に書いてあります。
<志賀様におかれましては、ホールでの演奏会にも足を運ばれていらっしゃるようですので、アマオケで演奏している小生がオーディオに求めている所なども想像して頂けるものかと思います。志賀様、そして皆様のお知恵を拝借させて頂ければと思っております。>
お持ちのスピーカはなかなか良いものと思われますがやはり低音は不足気味だと思います。実際にオーケストラをやっておられるなら、例えばバスドラムの音など迫力不足を感じられると思います。サブウーファーを追加するとその辺が全く違ってきます。
50Wですか! 投稿者:NI 投稿日: 2月27日(火)04時15分50秒
アンプのブラインド・テストのページはいくら探しても見付けらなかったのですが、やっと拝読できて良かったです。
アンプ50Wでもウーファーを加えればそこそこ楽しめるというのであれば、懐にやさしく大変現実的です。
アマとはいえ、楽器のメンテやレッスンを続けていれば年に数十万は飛んでいくし、音楽ソフトを聴くのも、ただの音の確認だけにしたくない、そこそこでいいから、現実的な出費で気持ちよく演奏が聴きたいです。
そう思って専門店にいけば高級車並みのものを薦められローンを組む様強要されるし、実際の楽器の音に比較してそれほどの価値があるのか疑問です。
近頃は、オケものを聴いても、まるでコントラバスがいないオケを聴いているようでイライラするばかり。楽譜を覚えているので脳で補完して聴いているにしても、それでも現実の音が不足しているのは否めません。もう少し気持ちよく聴きたいのです。
波形ソフトWaveGeneを使ってみると、小さい夜に聞く音量などではアンプで低音を持ちあげても80Hzが限界です。大きい音で聞く場合でも、60Hz以下の音圧は一気に減衰しているようです。土台、せいぜいチェロほどの大きさのスピーカーからコントラバスの音を期待するほうが間違っていると思うのですが、ヤマハのウーファーの評判は良いようですし、期待したいところです。
こちらのサイトを見るまでは、タンノイの巨大なスピーカーにしようかと考えていたのですが、そこまでいくと話が大きくなります。コントラバスだけでも邪魔くさいのに!
Re: Re はじめまして 投稿者:OB 投稿日: 2月28日(水)13時58分16秒
志賀さん、NI さん、みなさま初めまして。
<出力音圧レベル 87dB/W/m、インピーダンス 8Ωとありまして、>
私もほぼ同等の Tannoy Autograph Mini (88dB/W/m, 8Ω, 68Hz〜54kHz) を使っております。学生時代打楽器(特にティンパニ)を演奏していたので、低音不足感はやはり何とかしたいと思っておりました。ジャズでベースがボンボンと鳴るのが、ヘッドホンだと良く聞こえるのですが、このスピーカー(かつ私の試聴環境)だとちょっと物足りないです。音量を上げると良いのですが、そもそも近所迷惑になりそうで出来ません。
<50Wあれば十分ではないでしょうか。>
現在、20Wx2/8Ω というデジタルアンプを利用しています。音量最大目盛りが10で、通常は1、ボレロの冒頭などでは2,数人規模の演奏なら0.5
で聞こえています。もう少し大きくしたいですが近所迷惑が心配です。ちなみに約6畳の1Rマンションです。
<半導体アンプであればこの予算でも新品が買えると思います。>
1年前、怪しげな4口テーブルタップを2万円で購入しました。ところでこれはいったい何なのか?と調べていてこちらのサイトを発見し、ショックを受ける反面、大変勉強になり、泥沼に嵌らずに助かったと感謝しております。
今回、ウーハー追加と利便性の面からアンプも買い換えようと思っています。以前なら何十万という額になったかも知れませんが、こちらで学んだ聴覚限界や必要十分な性能に見合う物を探したら、ほんの数万円で済みそうです。驚きました。
なお、ウーハーの再生周波数帯域についてお尋ねします。
http://shigaarch.web.fc2.com/6607PianoC0.html
を拝見しますと、30Hz以上の再生能力は必要ということでしょうか。その程度なら3万円でお釣りが来ます。もっと低い音を出せる物もありますが、私には出力・筐体サイズが大きすぎるかと思っています(それでも数万ですね)。
サブウーファー 投稿者:志賀 投稿日: 2月28日(水)23時43分58秒
OB さん:
<なお、ウーハーの再生周波数帯域についてお尋ねします。
http://shigaarch.web.fc2.com/6607PianoC0.html
を拝見しますと、30Hz以上の再生能力は必要ということでしょうか。その程度なら3万円でお釣りが来ます。もっと低い音を出せる物もありますが、私には出力・筐体サイズが大きすぎるかと思っています(それでも数万ですね)。>
楽器を演奏した経験がおありならお分かりだと思いますがクラシック音楽では30 Hz 以下の音が出てくることはほとんど無いんではないでしょうか? ピアノなどではさらに低い鍵盤はありますが、リンク先のように基音はほとんど出ていません。というわけで、30 Hz までフラットに出ておれば十分だと思います。ただ、いうまでもないことですがカタログなどに書いてある再生周波数範囲は決してフラットな範囲を指しているわけではないので注意して下さい。
実際、
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/subwoofersusume.html
にあるように、大型システムでも30 Hz になるとかなり減衰しています。そこでサブウーファーの導入で補うわけですが、この場合単に周波数音圧特性だけでなく歪み率や過渡特性も考慮する必要があるでしょう。例えば、高調波歪み率が大きいと30Hz の音が入っても60 Hz の音をスピード感のある低音として感じているかもしれません。また、重量が軽いとバスドラムなどのアタック音が入ったとき反作用力で箱が振動してしまうことも考えられます。
最近比較的小型軽量で安価な高出力サブウーファーが売り出されていますが、これらのことを考えると、サブウーファーといえども、ある程度大型重量級の方がいいとおもいます。残念ながら測定したわけでもなく、試聴したこともないのではっきり言えませんが、小型軽量のサブウーファーは仮に周波数音圧特性はよくても何か無理があるような気がします。
サブウーファーについての最近の議論を
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/30MFBsubwoofer.html
にまとめてありますので参考にして下さい。
Re: サブウーファー 投稿者:OB 投稿日: 3月 1日(木)10時49分53秒
<小型軽量のサブウーファーは仮に周波数音圧特性はよくても何か無理があるような気がします。サブウーファーについての最近の議論を
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/30MFBsubwoofer.html
にまとめてありますので参考にして下さい。>
このページの最後にあるリンク先の測定データは大変興味深いです。例えば、最初のAegis Evoは15kgで上側のグラフが山形なのに、2つめのMonolith
DFは46.75kgで30〜100Hzがほぼ平らである、という辺りに着目すればよいのですね。「重量」と伺ったとき「ではウーファーの上に重りを乗せればよいのでは?」とも思ったのですが、振動対策になっても、おそらくこの特性の改善までは出来ないのかと思いました。YAMAHAのデータが無いのが惜しまれますが、参考にさせていただきます。
Re: Re はじめまして 投稿者:OB 投稿日: 3月 1日(木)11時03分6秒
KUさん、初めまして。
<30Hzまでしっかり出せる数万のものとはどういう構成の話ですか?>
ウーファー1台の実売価格について考えておりました。近所の店に実物があり、各種サイズが揃っている物としてヤマハのウーファーを検討しておりました。
http://www.yamaha.co.jp/product/av/prd/woofer/
ここに 28〜200Hz, 出力120W の物があり、実売で2万円台でした。
しかし志賀さんから教えていただいた通り、「小さくても十分」でもないこともあるようでして、更に検討しようと思っております。
Re2: サブウーファー 投稿者:志賀 投稿日: 3月 2日(金)06時09分45秒
OB さん:
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/30MFBsubwoofer.html
<このページの最後にあるリンク先の測定データは大変興味深いです。例えば、最初のAegis Evoは15kgで上側のグラフが山形なのに、2つめのMonolith DFは46.75kgで30〜100Hzがほぼ平らである、という辺りに着目すればよいのですね。>
というよりむしろ、30Hz辺りでの 90dB Total Harmonic Distortion(全高調波歪), Harmonic Distortion by Component(成分別高調波歪), Group Delay (群遅延時間)に注目して下さい。Delay(ms) はスピード感に対応します。
例に挙げられた2つを比較すると、お値段の違いはそれほどではないですが、これらの性能は天と地の違いがあります。
<「重量」と伺ったとき「ではウーファーの上に重りを乗せればよいのでは?」とも思ったのですが、振動対策になっても、おそらくこの特性の改善までは出来ないのかと思いました。>
もちろん重さだけで決まるわけではありません。目安として大きさ重さは重要ですが、要は設計次第です。
Re: Re2: サブウーファー 投稿者:OB 投稿日: 3月 2日(金)10時56分36秒
<例に挙げられた2つを比較すると、お値段の違いはそれほどではないですが、 これらの性能は天と地の違いがあります。>
なろほど!数倍〜10倍ほどの差がありますね。 私の環境では、3つ目以降のグラフの表示にちょっと時間がかかるようで、 昨日は気づかなかったようです。
実はこの2番目がなかなか良いのではないか、しかも400ポンド=約10万円なら現実的な価格だと思っていたのですが、Mains Input: 230V
/ 50Hz とあるので日本じゃ使えない(変圧器?無しには)ですよね。幸い50Hz地域在住です。・・・数万円の変圧器を買い足す価値がありそうで、悩みが増えました(笑)。
お礼 投稿者:OB 投稿日: 3月 5日(月)14時47分31秒
志賀様
実はこの週末いろいろ調査検討をするうち、やはり現状の音響測定をしなければ何事も始まらない、ではどうしたらよいか?と思い、神保町・書泉グランデで加銅鉄平氏の「オーディオ用測定器と測定技術」と2005年夏のStereoSound誌を購入しました。加銅氏の本では、やはり発振器に始まりオシロ、ひずみ計、音圧計などの具体的な利用方法やその理論が書かれており、ド素人たる私にも大変参考になりました。ただ個別に数万円の測定器を買う気にはなれず、PCはあるので、音源・分析は
WaveGene, WaveSpectra (かMySpeaker?)を使おうと思います。MySpeaker は有料ですが詳しい解説もあり、私でも何とかなりそうです。
Re: 音響測定装置の選択 投稿者:OB 投稿日: 3月 7日(水)12時51分50秒
KY さん、ご指摘ありがとうございます。
<サブウーファーが小さいのが不利だというのはなぜかわかりましたか?>
はい。・・・と、思っております。
特に、先日志賀さんが追記してくださった「サブウーファー選択の目安」の5段落目は参考になりました。で、仮に大きくて周波数特性の良いサブウーファーを買ったとしても、現在の環境がダメならそもそもダメじゃあないか、と。サブウーファーは今も買う気でおりますが、現状を調べて(低音が弱すぎるのは計測するまでもないですが)、主要な周波数帯域を今より良い状況に(出来るなら)するのが先ではないかと思ったわけです。
また、現状の調査結果によっては、サブウーファーのハイカットフィルター仕様や、「○○に効果有り」といういくつかのウーファーの独自機能が必要か不要かなど、ウーファー(や交換予定のアンプ)選択にも生かせるのではと考えています。
ひょっとすると、ウーファー追加前に、メインスピーカー買い換えとかならないだろうか?という不安もあります。というわけで、ウーファー購入はしばらく先の予定です。
標題の「音響測定器の選択」はページを新たにしてまとめます。
サブウーファーの大きさと重さ 投稿者:志賀 投稿日: 3月 7日(水)16時24分53秒
KU さん、皆さん:
<もうひとつ質問。サブウーファーが小さいのが不利だというのはなぜかわかりましたか?>
確かにそんなことを言いましたね。言葉が足りなかったもしれませんので補足しておきます。
最大の理由はもちろん低音では放射インピーダンスが低くなるからです。
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/lowfrequencySP.html
ともかく、超低音を音圧を落とさず出そうとすると大振幅が必要になり歪みが増えます。歪みを少なくするには大口径にして振幅を減らすか、大きな磁気回路,ボイスコイルを使い無歪みストロークを増やす必要があり前者では大きくなり後者では重くなります。また、大振幅の低音、特にアタック音などは反作用力も大きく、箱の内壁にかかる圧力も大きくなるので、振動を抑えるため頑丈な箱が必要になりその結果重くなります。
以上のことは密閉式についてはそのまま当てはまり、例の測定例
http://www.avtalk.co.uk/forum/index.php?t=msg&th=14971&start=0&rid=0&SQ=0
(このサイトはリンク切れ。下のサイトを見て下さい)
http://www.hometheatershack.com/forums/subwoofer-tests-archived/6015-index-subwoofer-tests-manufacturer-model.html
で、同じシリーズの口径のみ違った製品の、例えば90dB 30Hz での全高調波歪率(THD)を比較すれば一目瞭然です。
バスレフ方式については設計次第で比較的小口径ユニットを使っても低歪みを実現出来る可能性があり、先に話題になったMonolith DF などは比較的成功例ではないかと思います。といってもユニットは30cm 重さは47kG もあるので小型軽量といえないかもしれませんが、バスレフといえどもユニットは大型を使う方が有利であることは否めません。
実際、ざっと測定例を見ると口径 10"(20cm)以下のドライバーでかつ総重量20kg 以下の製品では 30Hz-90dB でのTHD が10% 以下のものはなさそうです。
小型で軽量の器に大出力アンプで強引に30 Hzを出させても実際には 60 Hz、90Hz の高調波を聴いているだけかもしれません。
最近日本の各社がAV用に大きさの違ったシリーズもののサブウーファーを作っていますがその特性の違いがデータとしてわかると面白いんですが、見かけませんね。
このページのサブウーファーについての議論をまとめ、選択の目安をUp しておきました。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/subwoofersusume.html#selection