DACの”音”について 投稿者:AM 投稿日:2009年 6月19日(金)02時22分3秒
DACについてなのですが、DACの”音の”差というものが分からなくなってしまいました。
私、現在DACを色々と変更しておりまして、それらを視聴してみました。まず、SoundBlasterというPCオーディオカード、次にXonarD2XというこれもPCオーディオカード。この二者の場合、明らかな違いがあり、その音質の変化に気持ち悪さを覚えました。
ただ問題は次からで、そのXonarD2Xと、自作DAC(DACCS8416・PCM1796・OPA627AUx4)を比べてみたところ、差が全く分かりませんでした。(セレクターで瞬時に切り替えています)
また次に、TechnicsのSH-X1000とXonarD2Xを比べてみたのですが、SH-X1000の方が音量が大きかったです。しかしそれだけでした。
ここまできて、ある程度のものになると、DACによる音質変化(艶だとか奥行きだとか)は、実はないのではないか、と思い始めているところです。
SN比やダイナミックレンジ等の、スペックとしての違い、そこからくる変化はあるように思います。実際SH-X1000は音量が大きく、ノイズも少なかったです。
しかし、よく言われるオーディオ的形容詞のそれらが、果たしてDACによって現れてくるのでしょうか。ちょっと調べてみると、他にはオペアンプなどで、劇的な変化があるとも書かれておりますが……
むしろDACの進化は、小型化、機能の付加などで、(つまりアップサンプリング等の処理)音はもう極端に言ってしまって、どれも(付加的な機能を除いて、D/A変換だけだと見れば)変わらないのではないんでしょうか。聞く人が聞くと憤慨されそうなのですが、そう思い始めています。
※ここまで書いて気づいたのですが、そう言う旨の結論に至っているのが、下のDACについての記事なのでしょうか? もし、そうでしたら申し訳ないです。
同じDACなのに 投稿者:DY 投稿日:2009年 6月19日(金)21時16分43秒
私は不精であり、CDを取り替える手間が面倒なので昔からHDDレコーダーを使用しています。機種はヤマハのCDR-HD1500です。この機種便利なのですが、曲名は全て手打ちで、なおかつローマ字表示になってしまいます。
そんな先日、ネットにてソーテックのHDC-1Lと言うオーディオPCを見つけ、早々に購入しました。宣伝文句を読んで私の使用方法にうってつけだと思ったからです。
ところでこのPC、SP/DIFが付いていません。アナログ出力とUSBのみです。私はAVアンプの音場補正機能を使っているので、PCとAVアンプはデジタルでつなぎたいです。たまたま手持ちにUSB SOUND BLASTER DIGITAL MUSIC SX があったのでPCとこれをUSBで接続して、USB SOUND BLASTER DIGITAL MUSIC SX から光でAVアンプに入れて音出しをしました。そうしたところ、同じCDを聞いても今までとは音が違うのです。
新旧を比較すると次のようになります。
旧 CDR-HD1500⇒光ケーブル⇒AVアンプ⇒パワーアンプ
新 HDC-1L⇒USBケーブル⇒SOUND BLASTER⇒光ケーブル⇒AVアンプ⇒パワーアンプ
音を聞く前は「DACが同じなんだから音に変化はないはずだ」と思っていました。
ところが実際に出てきた音は違いました。音質の違いと言うよりも「新」の方は音場がぼやけて定位が定まらないと言う感じです。
スピーカーで聞いても、ヘッドフォンでも同じでした。ブラインドテストはやっていませんが、これは百発百中で当たる違いだと感じます。当然、新旧どちらも同じCDを無圧縮でHDDに取り込んでいます。
新旧の違いは USBケーブル⇒SOUND BLASTER の部分だけです。考えられるのは SOUND BLASTER が音に何らかの変化を加えているという事です。SOUND BLASTER については、音に変化があると嫌なので、ドライバー以外は何もインストールしていません。USB ⇒ 光の変換装置は、信号の種類を変えるだけで、情報そのものは変えないと理解していたのですがこれは間違いでしょうか?
どなたか、この件に関して詳しい方がいらしゃったら、ご教授願えれば幸いです。
Re: 同じDACなのに 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月19日(金)22時28分29秒 DY さん
考えられるのは以下の部分です。
> 新旧の違いは USBケーブル⇒SOUND BLASTER の部分だけです。
この過程でデジタル信号が光デジタルにダイレクトに変換されていれば問題はありませんが USB SOUND BLASTER DIGITAL MUSIC SXが 信号変換時に内部でミキシングやリサンプリングを行っていれば先に挙げられた事が起こりうる可能性はあるでしょう。
と、言いますのもUSB SOUND BLASTER DIGITAL MUSIC SXが外部から入力されたきた音声も光デジタルから出力できるタイプなら内部でミキシングとリサンプリングが行われている可能性は極めて高いと言えます。確かこのモデルはパソコンがなくてもオーディオバブやセレクタがわりに使用できるタイプではなかったでしょうか?
この辺りはUSB SOUND BLASTER DIGITAL MUSIC SXがどのような経路で音声の出力及び入力を管理しているかにかかっていますので仕様を調べてみる必要はあるでしょう。
D/A変換に使用しているDACが同じで明らかに音が違うということでしたらそれ以前で何らかの細工が施されたと考える方が整合性も取れますし可能性もございます。
ご存知かと思いますがソーテックのHDC-1Lはオンキョーが企画した製品で内部の音源はSE-90PCIをベースにしています。HDC-1Lにはオンキョーが自社製品向けに開発したシュタインバーグ社のASIOやVistaのSP1から標準となったWASAPI等のようにカーネルミキサーを経由せずダイレクトにデジタルデータをDACやポートに出力できるドライバが搭載されているはずです。
PC側がどういった経路で音声出力されているかも念の為確認してください。カーネルミキサーでは全ての音がいったんミキシングされリサプリングされて音声が出力されてきます。これはWindowsの仕様となっています。
ただ、これらのドライバは世間では音質向上の為と勘違いされているようですが元々はカーネルミキサーを経由する事によって発生する発音の遅れを解決するために開発されたドライバである事はご承知おきください。
レコーディングの場合この遅れが編集としては致命的になるためこのような手法がとられているのです。
Re: 同じDACなのに 投稿者:DY 投稿日:2009年 6月20日(土)10時42分39秒 PNさん
詳しいご説明ありがとうございました。PCに詳しいですね。PNさんのご説明で音が変わる現象の辻褄が合います。納得できました。資料が入手できましたら、今度調べてみます。
Re: DACの”音”について 投稿者:KZM 投稿日:2009年 6月20日(土)13時57分58秒 AM さん
> ここまできて、ある程度のものになると、DACによる音質変化(艶だとか奥行きだとか)は、実はないのではないか、と思い始めているところです。
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/88PCaudio.html
このまとめの後半に話を出したように、ある程度以上のスペックを満たせばブラインドテストによる差異は見られません。つまり、適切な使い方をすれば既にDAC性能は飽和していると言えます。
ただし音量レベルが低いソースをそのままDACに入力してしまうと、実質bit数が減ってしまい線形性の悪い領域を使うことになるので、そのような悪条件下では一部差が見られるかもしれません。
これは、通常使用下でも非常に静かな音源を再生したときにあてはまります。最近のCDではこのような不備を回避するためにマスタリング段階でフルビットを使い切るように編集しますが、当然ながら一曲の中には音量が低い部分があります。
これはデジタルボリュームで音量を絞って、DACを通したあとアナログで大きく増幅させる条件で比較することで確かめられます。
AM さんのお手元には複数台DACがあるようですから、一度このような方法で比較してみてください。できれば特性を測って示してもらえると有難いです。
Re: Re:DACの”音”について 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月20日(土)18時50分35秒 KZMさん
> ただし音量レベルが低いソースをそのままDACに入力してしまうと、実質bit数が減ってしまい線形性の悪い領域を使うことになるので、そのような悪条件下では一部差が見られるかもしれません。
> ・・・・ これはデジタルボリュームで音量を絞って、DACを通したあとアナログで大きく増幅させる条件で比較することで確かめられます。
これに関しては「デジタルボリューム」には「ハード制御」と「ソフト制御」があると言えます。ハード制御はデジタルアンプなどに搭載されていますがソフト制御は各オーディオプレイヤーに搭載されたボリュームと解釈できます。
私の経験からソフト側で音量を極端に絞りDACへ入力しアンプ側で増幅すると音源によっては「ザー」系のノイズが盛大に混じる事があります。全ての音源でノイズが混じるわけではありません。また、音源によって音の出始めの音量が極端に小さい場合、そうですね。ラヴェルのボレロなんかはその典型ですが音量が小さいと編集方法によってはやはりノイズが混じるようです。静かな場所でヘッドフォンを装着すれば一発でわかります。ですので音源の編集方法によってこのあたりは随分左右されるようですね。
つまり
> 最近のCDではこのような不備を回避するためにマスタリング段階でフルビットを使い切るように編集します
この部分をどれだけ丁寧にやっているかという事がいえます。私はPCではfoober2000というオーディオプレイヤーを使っています。フリーソフトで玄人向けですがプラグインで出力を拡張できたりグラフィックを変更できたりと自分でやりたい人にはもってこいのプレイヤーです。
これらは微妙というレベルではなく確実に耳で検知できるレベルです。
ですので、悪い環境を強制的に作り出すならソフト側で行うと結構手軽にできます。ソフトウェア側の音量制御にバグがある場合は要注意ですね。この辺りはハード、ソフトに関わらずその製品を信頼したうえで使う事になるのであまり疑ってかかるとどうしようもなくなってしまいますね。
(無題) 投稿者:AM 投稿日:2009年 6月20日(土)19時38分8秒
KZMさん 志賀さん
ありがとうございます。m(_ _)m。 やはり、既に飽和している状態なんですね。疑問が解決して、非常にすっきりしています。重ねてありがとうございました!
特性>
測定ですね。機会があれば、そのうちやってみたいと思います。
Re: 同じDACなのに 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月20日(土)22時22分13秒 DY さん
> PNさんのご説明で音が変わる現象の辻褄が合います。納得できました。資料が入手できましたら、今度調べてみます。 どうもありがとうございました。
私も各製品レベルの深い知識は持ち合わせていませんのでPCオーディオについてソフトとハードの一般的な動きをもとにしたあくまで可能性と仮定のレベルでしかお話しできない事に関しては申し訳なく思います。
今回の場合、オーディオプロセッサ自体の用途が多機能で出力のみならず入力や簡単な音楽の編集にも使えるモデルであったのが逆に仇となった可能性はありますね。特にこの手のモデルはテープやレコードなどをPCへ取り込みたい方が使われる事が多いですので出力に何処まで配慮と力を入れているかは定かではありません。
ですので、純粋にS/PDIFの出力を取りたい場合はUSB経由であれマザーボードから直接持ってくるにしても出力だけに特化したシンプルなモノを使われるのがベターかもしれません。
最近、そういったモノが今でも売っているのかはわかりませんが数年前は普通に売っておりました。USBからS/PDIFの光や同軸の出力だけをとるというシンプルなモノです。
多機能なものほど内部でどのような処理や動きをしているかユーザー側には見えない事が多いためいらぬところで落とし穴にはまり込む事は珍しくなくある事です。
一昔は処理を外部の専用ハードに頼っていましたので原因を突き止めたり検証するのも一苦労であったモノです。
Re: DACの”音”について 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月21日(日)00時41分3秒 KZMさん
先の書き込みの補足です。
ソフトウェア側で極端にヴォリュームを絞ってDACへ入力した場合先はソースの編集の面を述べましたがDACによってもノイズ発生の有無の違いはありました。複数のDACと言いましてもたかがしれていますが
現状では
SD-TA1デジタルAVアンプのDAC
DAC内蔵型プリメインアンプのDAC
SANSUIのDA-α607i(単体DAC)+SD-AT1(アナログで入力)
N社のUSBヘッドフォンアンプ+耳かけ式ヘッドフォン
オーディオボードONKYOのSE-90PCI+SD-AT1(アナログ入力)
以上の5点です。
foober2000でボリュームを極端に絞りWASAPIモードでカーネルミキサーを介さずDACへ直接データを入力しています。
当然ですがアンプ側のヴォリュームは結構上げることになります。どれでノイズが発生したかはここでは伏せておきますがこれによりDACによってもノイズ発生の有無があるという事はわかりました。
ノイズが発生するDACが低性能とは一概に言えないと思いますが通常ではアンプ側で音量調節するのが一般的ですので適正に使用していれば問題はないと言えるのでしょう。
「オーディオの科学」の本文のCDプレーヤーのところでは”読み取った信号を如何に処理するか、つまり電子回路技術(主にDAコンバータの性能)が重要なわけです” と書いていますが、オーディオ用として売り出されているCDプレーヤであれば実際上差はない(ブラインドではわからない)と思っています。だだし、パソコンのイアホン出力などは結構粗末なのがあるように感じていますが、たいへん詳しい方のコメントもあるので特に付け加えることはありません。