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量子化ノイズを聴く

BBSで話題になった量子化ノイズを体験するための音源を作ってみました。

方法は16bitPCMで下位6bit に収まる振幅は上位10bitが全て0でなので、最大振幅は、最上位ビット(16bit) を1(0dB)とすると、20Log(1/2^10)=-60.206 dB となる。

そこで、サイン波の場合はWG(WaveGen)で500Hz-60dB の音源を作り、これをAudacity で60dB増幅したものを使った。

音楽信号はCDのピアノ曲を、初めにをAudacity を使い-60dB 減衰させた信号一旦保存し、もう一度(60dB)増幅した信号を使った。

このとき、Audacityでは、いきなり60dB減衰(または増幅)させてもFFT(WaveSpectra)でみたメインピークの強度は-60dB にはならず、20dB 減衰(増幅)を3回繰り返すことによってほぼ正確な減衰率(増幅率)を得た。ただし、波形ははっきりわからないが、どうも、BBSのトップに例示したようなきれいなヒストグラム状にはならないようで、正確には疑似6bitPCM信号というべきものである。

1. 500 Hz のサイン波(1)

WaveGen で500Hz -60dB のサイン波を作り、これをAudacityde +20+20+20dB と3度に分け増幅した場合。

← スペクトル

メインピークは500Hz 0dB で、-60dB 程度の高調波が盛大に現れている。ただし、その周波数は倍音関係になっておらず、たとえばすぐ右のピークの周波数は600 Hz である。増幅する前の信号は500Hz以外のピークはほとんど見られないので純サイン波とみなせるので、Audacityによる増幅には複雑な歪みが入るようである。

ここをクリックすると音が聴けます

(音声ファイルは全てWAVファイルです)

2. 500 Hzのサイン波(2)

Wikipediaからダウンロードした6bit 500Hz の信号



← スペクトル

メインピークは同じく500Hz 0dB であるが、高調波は全て奇数次倍音(1500 Hz、2500 Hz、・・・)となっている。

これが正しい 6 bit で録音した500 Hz の音と思われる。


ここをクリックすると音が聴けます。


3. ピアノの音(ショパンの前奏曲「雨だれ」)

CDから取り込み、Audacityで-20,-20,-20dBと3回に分け減衰させた信号を、再び+20、+20,+20dBと3度に分け増幅した音。


←原音のスペクトル

ここをクリックするともとの音が聴けます




← 上の音を一旦-60dBに落とし、再び+60dB増幅したおとのスペクトル。 高音部に強いノイズ様信号が現れている。

ここをクリックすると音が聴けます

次は、-60dB に落としたときの音です。スペクトルはもちろん上の原音のスペクトルをを-60dB 下げたものになるはずです。

ボリューム位置を変えずに聴いて見て下さい。

ここをクリックすると-60dB の音が出ます


聴こえますか? 聴こえなければボリュームを上げ聴いてみて下さい。 ただし、万一通常レベルのノイズ等が入るとスピーカーを壊す恐れがあるので十分注意して行って下さい!

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