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NHK BS放送の音質

「大音量再生是非」の議論の続きです。この話題については「オーディオの科学」の「デジタルBSテレビ」の項や「BSエアチェックの薦め」も参考にして下さい。話題が多岐にわたるので、一部投稿順を変え、ダイナミックレンジビットレートと周波数特性5.1サラウンドの話題に分け整理してあります。
なお、後半の紫色文字で書いてある部分はNJさんがNHKへ問い合わされた質問への回答です。

ダイナミックレンジ

NHK BSの音質 投稿者:NJ  投稿日:2012年 2月14日(火)19時13分13秒  
TTBさん、皆さん

NHK-BSの音質について、私なりのコメントをしたいと思います。

一昨年でしたか、NHK音楽祭にヤンソンス&アムステルダム・コンセルトヘボウ が来て、BShiで放送があり、それを録画しました。なにせ世界最高の管弦楽団と折り紙をつけられましたから。

曲目は大変渋く、ブラームスV協と交響曲第三番、口直しにティル・オイレンシュピーゲル。この録音についてコメントしたいと思います。

まずV協。これははっきり言ってBクラス、つまり月並みです。交響曲みたいな出だしから始まり、90小節目にソロがfで入ってきますが、この時オケは沈黙、ホルンとティンパニが助奏します。ティンパニはfppでトリルを打ち続け、おいおい楽器がふえるもののティンパニは34小節ppで打ち続けます。実演で聞くと類無く美しく、この曲の白眉とも言える所ですが、例によって独奏のレベルを上げちゃったのでホルンは聞こえるがティンパニのトリルはVにマスクされ聞き取りにくい。そのため曲の美しさを可成り害してしまった。一般のソフトはみんなこうです。故に「月並み」。

交響曲第三番。これは良かった。Aクラス。前述のV協だって、独奏のレベルを上げなければ優秀録音だったのに。

ティル が最高でした。マル特です。但しバスドラの強打で「春の祭典」同様アンプがクリップします。

BSのDレンジを少し考察してみましょう。NHKの説明では、マスターはデジタル録音で、Dレンジは100dBを超える、とありました。リハーサルのときレンジあわせをやって、放送本番はミキサーが手動でレベル調整をするのですが、ピーク調整は個々のミキサーの判断で行い、全くピーク調整をしないこともある、とのこと。音源のピーク音量を、巧く放送可能な上限レベルに合わせれば、全くDレンジを圧縮しないで放送が可能で、そういうものもある、偶々「ティル」がそうだった、と言うことでしょうか。

中島平太郎氏の本に、会場の暗騒音は25dBくらい、とあります。40年前ですから、サントリーは無く、上野じゃないかと思いますが、サントリーの方がずっと条件は良いのだろうと思います。しかし、まあ25dBと考えますと、オケの最大レベルは110dB、差し引き85dBが音量の幅と考えられますが、これをディスク化するなり放送するには媒体のDレンジは90dBでは不足です。理由は先の中島平太郎氏の本に出ており、雑音をマスクするには少なくも雑音レベルの+10dB以上の楽音が必要であり、会場の暗騒音も雰囲気を出すために必要な信号音と考えますので、録音された会場の暗騒音と媒体の録音メディアの残留雑音のレベル差は10dB以上有るのが望ましい、と考えております。したがって、媒体メディアのスペックで、Dレンジは95dB以上が必要、大きければなお良いと考えます。大体、16ビットのCDのDレンジは96dBであるはずなのに、何故90dBなのでしょう。CDの音がスッキリしないのは、CDのDレンジが90dBしかないため、楽音に対し残留雑音のレベルが近く、その影響が無視できないため、と考えています。

NHK-BSのオケ放送は、まあ色々気になる事もあるが、中には「ティル」のようにDレンジを詰めていないと思われるものもあり、少なくもユーロアーツとか、ヨーロッパものよりは優れている、と思っております

Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月15日(水)22時40分0秒    
NJ さん

> BSのDレンジを少し考察してみましょう。NHKの説明では、マスターはデジタル録音で、Dレンジは100dBを超える、とありました。

わたしは一昨年にコンセルの1stVn奏者のリサイタル収録をする事になりました。ところが、後援である地方新聞社の社長が地元局NHKの実験と称する各種サラウンドの試験をしたいといって、無理やり入ってきたのですわ。きちんと連絡を取り合えばお互いムッとしなくて良かったと思いますが。

そのときは地元NHKが主催、技術的な説明と機材は専門の録音業者。そして他県からの民放業者が出席。地デジ放送開始前という事もあり、地方局でもサラウンドが可能になるなのでセミナーを企画したという。放送局の仕事を覗くのも悪くはないと思い、いろいろ覗きました。ゲネプロ時にヴァイオリン奏者の前に各種のサラウンド方式のマイクセッティングを林立させて、ホール外に止めてある音響調整室を兼ねた小型バスにケーブルを送って、サラウンドの機器比べという事になった訳です。これはこれで面白かったのですが、記録はブレードサーバーのようなハードディスクに入れていました。

ADは24bit、48kHzのサンプリング周波数です。NJさんがお聞きになったように、Dレンジは100dBは確保できます。今どき16bitのADコンバターを探すのがむずかしい(これを書くのに前置きが長い)。

> リハーサルのときレンジあわせをやって、放送本番はミキサーが手動でレベル調整をするのですが、ピーク調整は個々のミキサーの判断で行い、全くピーク調整をしないこともある、とのこと。音源のピーク音量を、巧く放送可能な上限レベルに合わせれば、全くDレンジを圧縮しないで放送が可能で、そういうものもある、偶々「ティル」がそうだった、と言うことでしょうか。

フェーダーをいじるのはマルチでするからです。その場でするというのは時間がないからでしょうねえ。あとでじっくりと編集ソフトで仕上げれば良いのに。明らかにひどいフェーダーのいじり具合だという番組はありました。最近ではN響の大地の歌とマーラーの4番でした。上げ下げで音量を操作するので素のDレンジは得られません。

わたしは、吊りマイクでワンポイントのみで収録します。オケの編成と作曲年代と経験値で、基準レベル信号はこのぐらいと踏んで調整し、ゲネプロを収録します。そのときの最大ピークから逆算して基準信号レベル信号をみながらレベル設定を決定します。以後、フェーダーはいじらない。

本番はゲネより音量が大きくなるのではないかとよく質問をされますが、プロの演奏家や団体はそのような事はしません。なぜならゲネと違ったら、オケと指揮者は打ち合わせ通りに、また指示通りにしなかった事になるからです。しかしアマは困ったもんだ。

元東芝EMIに勤めていたエンジニアとオケの収録を手伝った事がありますが、楽音に合わせてマスターフェーダーをよく動かしていましたよ。とにもかくにもpppとfffはそれらしく聞こえればOKという事です。「ティル」は、やはり玉玉の音源だったのでしょう。エンジニアの良識に左右されるのでしょう。

わたしの経験からするとそのまんまのDレンジでCDを渡せば、平均音量が小さいので不良品といわれかねない。実際にわたしは演奏者にいわれた事もあります。そのような人はロクな再生装置しか持っていないのが関の山なのですがね。誤解されるといけませんが、わたしは録音業者やプロの録音エンジニアではありません。

>大体、16ビットのCDのDレンジは96dBであるはずなのに、何故90dBなのでしょう。CDの音がスッキリしないのは、CDのDレンジが90dBしかないため、楽音に対し残留雑音のレベルが近く、その影響が無視できないため、と考えています。

理論上は98dBです。計算方法は初期のCD登場の時、理論値の求め方をMJに掲載しておりました。90dBというのはDA誤差も含めての値でしたかなあ。高次のデジタルフィルターを搭載し始めた時は、理論値に近いカタログ値を出していたと思います。

コンプレッサー無し、ワンポイント録音という事なら、
http://tower.jp/search/item/%E6%9C%89%E5%B1%B1%E9%BA%BB%E8%A1%A3%E5%AD%90?limit=20&sort=&direction=false&highlight=false&rep=false
この録音は、わたしがマイクセッティングについて少しアドバイスをしました。Rbクロックマスターです。有名なCDですからお持ちでしょうね。

まだ発売されていませんが、
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4957950
収録した本人は、コンプレッサーを使用していないが、音源を渡したアトラスがどのようにマスタリングしたかは不明。試聴盤を聞いた限りではアンビエンスを付加した以外はコンプレッサーは掛けていないようです。とのこと。ホール雑音を消すために一部リハと差し換えた部分はあるようですとのこと。

市販しているCDのなかで録音した技術内容を私が知っているのは以上の2枚です。性懲りもなく市販品の宣伝のようなものを書きましたが、所望の技術内容が入っている市販音源が見つけにくい現状に鑑み、あえて書きました。

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月15日(水)23時09分17秒    
NJ さん

>  さて、BSの音ですが、一昨年でしたか、NHK音楽祭にヤンソンス&アムステルダム・コンセルトヘボウ が来て、BShiで放送があり、それを録画しました。なにせ世界最高の管弦楽団と折り紙をつけられましたから。曲目は大変渋く、ブラームスV協と交響曲第三番、口直しにティル・オイレンシュピーゲル。この録音についてコメントしたいと思います。・・・・・

>  交響曲第三番。これは良かった。Aクラス。前述のV協だって、独奏のレベルを上げなければ優秀録音だったのに。 ティル が最高でした。マル特です。但しバスドラの強打で「春の祭典」同様アンプがクリップします。

実は私も、ヤンソンスのファンで、BS放送の録画も多分ほとんど録っていると思います。コンセルトヘボーが4件、ベルリンフィルが4件、バイエルンが1件計DVD9枚になります。件のブラームスの演奏会も録っています。ただしハイビジョンでなくアナログ時代のBS2です。(もちろん音は48kHz、16bit のPCM)最後のティル・オイレンシュピーゲル確かに迫力ありますね。

私自身は管弦楽曲の音質の評価としては弦の合奏の濁りのなさを重視するのですが、その面では少し古い(2000年)ハイビジョンの録画で、サントリーホールでベルリンフィルを振った演奏会が気に入っています。曲目はショスタコ-ビッチのV協(Vはヒラリー・ハーン)とドボ8です。アンコールのスラブ舞曲(ドボルザーク)はなかなかの迫力です。録音がいいのか、演奏がいいのか、はたまたホールがいいのかよくわかりませんがお気に入りの1枚です。

ちなみに演奏会も結構行っています。バイエルンが1回とコンセルトへボー2回です。最近では昨年京都コンサートホールで開かれた演奏会で、コンセルトヘボーでギルシャハムとのメンコン、ブラームスの4番でした。シャハムを1度聴いてみたいと思ったからです。予想通り大変な美音でした。

ただ、最も感動した演奏会は数年前大阪のザ・シンフォニーホールで聴いた、アバド指揮、ベルリンフィルのマーラー3番です。これはすごかったですね。こちらはサントリーホールでの演奏会を録画しています。


Re:志賀さん 投稿者:NJ  投稿日:2012年 2月16日(木)00時01分25秒  

その様ですね。またひょっとすると、ビットレートについては志賀さんご自身が問い合わせられたのでは、とも思いますが、他に以下の様な質疑応答もありました。一寸長文ですが、全文掲載させて頂きます。

以下、NHKの回答

いつもNHKの番組やニュースをご覧いただき、ありがとうございます。お問い合わせの件についてご連絡いたします。

(これは実演における最大音量についての回答)
残念ながら最近のデータをNHKが測定した事例はございません。

40年前の音声記録メディアはアナログ録音機で、その諸特性からダイナミックレンジとSN比をいかに有効に録音するかという意味で最大音量のデータなどが必要でありました。

現在はマイクの特性からデジタル録音機、デジタル放送とそのダイナミックレンジは100dBを越えており、新たなデータ測定はおこなわれておりません。測定方法につきましても、中島平太郎氏の著作は当時のオーケストラ録音のマイクポジションで測定したものと考えられます。現在はご存知のようにサラウンド収録となっております。メインマイクとして使用されるマイクの特性・セッティングも40年前とは大きく異なっております。

1.エキスパンダー、コンプレッサーについてNHKの番組ではエキスパンダーは基本的に使用しておりません。コンプレッサーについては使用することはありますが、コンプレッサーを効かせる値というのは特に決めておらず、その都度リハーサル時に設定を決めています。いずれにせよ、コンプレッサーを使う場合でも圧縮は最小限にとどめ、演目によっては使用しないこともあります。

一方、NJ様もご存知の通り、クラシック音楽は音量の幅が広く、そのままではテレビやラジオで聞き取りにくくなってしまうのも事実です。したがって、音量が非常に小さくなる時や大きくなる時には、機械でなくミクシング担当者(ミクサー)が楽譜を見ながらトータルの音量をコントロールしています。

2.独唱・独奏楽器の音量について
基本的には放送でもコンサート会場と同じように聞こえるように番組を制作していますが、独唱や独奏楽器は録音の時に音量をフォローする場合もあります。主な理由は、以下の通りです。

テレビ、ラジオなど様々な家庭の視聴環境でも、音楽として楽しんでいただけるよう、独唱・独奏楽器がしっかりと聞こえるようにするため。

テレビでは独唱や独奏の演奏家をクローズアップで撮影することがあり、映像との整合性も考慮して、独唱や独奏をやや強調することがあるため。

以上のように、演目の音楽性を最優先しながら、テレビ・ラジオ番組として多くの視聴者の皆様に楽しんでいただけるよう番組制作を行っていますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

今回は貴重なご意見ありがとうございました。

NHK制作技術センター音声委員会 担当 NHK視聴者コールセンター

ビットレートと周波数特性

NHK回答補足 投稿者:NJ  投稿日:2012年 2月16日(木)00時54分26秒  
志賀さん、NSさん

志賀さんのお示しになったNHKの回答に付け加えるとすれば、128以上であれば殆どの人は違和感を感じない、というコメントがあったと記憶しております。これは、必要なビットレートを決めるため行った実験で、専門家を含む多数が被験者となり、(なにやら)委員会で承認された、とあったはず。 こういう資料はドキュメントに保存してあるはずなのですが、さがしても急には見つかりません。何処へ行っちゃったかなあ。

Re: NHK回答補足 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月16日(木)15時25分9秒  
NJ さん

その頃の情報は

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/digitalBSsoundquality.html

ここに拾ってあるんですが?それらしきことが書いてあります。

それから、圧縮音のビットレートと聴感についての情報は


http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/soundcompression.htm

にはブラインドテストの結果

http://wayback.archive.org/web/jsp/Interstitial.jsp?seconds=5&date=1199789935000&url=http%3A%2F%2Fanonymousriver.hp.infoseek.co.jp%2FAudio-Codecs.html&target=http%3A%2F%2Fweb.archive.org%2Fweb%2F20080108105855%2Fhttp%3A%2F%2Fanonymousriver.hp.infoseek.co.jp%2FAudio-Codecs.html

ここには、ブラインドテストの必要性と詳しい結果が書いてあります。アーカイブサイトなので開くまで少々時間がかかります。

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月15日(水)23時18分20秒  
NSさん

> ADは24bit、48kHzのサンプリング周波数です。NJさんがお聞きになったように、Dレンジは100dBは確保できます。今どき16bitのADコンバターを探すのがむずかしい。でもねBS放送は128kbpsですから15kHz以上はバッサリと無い。

これは本当ですか?以前この問題をNJさんと議論したとき、NHKに問い合わせてもらったのですが、回答は

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/digitalBSsoundquality.html

これでしたが?

Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月15日(水)23時26分35秒    
志賀さん

ありがとうございます。ご指摘の部分は消します。

と、思いましたが、やはり15kHz以上はフィルターでカットしています。128kbps/ch=256kbps/2chです。
(特選オーケストラ・ライブ N響コンサート第1714回から)



Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月16日(木)15時42分22秒  
NSさん

ちょっとこの投稿説明不足ですね。
f特のデータはご自分で取られたのですか?
その場合ソースはどうされたのですか?

それともどこかのホームページからの引用ですか?


Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月16日(木)16時53分15秒  
志賀さん

自宅でソニー製のHDD,Blue-Ray内蔵TVでLSRモード録画。
DVD-VRモードでダビング、その後パソコン上でDVD-VRのCRPMをデコードしたのち、MPEG化。
そののち音声部分を抽出してWAVファイル化(Samplitude V6を使用)。
f特グラフはSound Forge V5を使用して解析。

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月16日(木)22時08分56秒  
NSさん

> 自宅でソニー製のHDD,Blue-Ray内蔵TVでLSRモード録画。・・・

大体わかりました。私も調べて見ようかと思うのですが、録画したファイルから音声部を取り出しそれをWAV fileに変換するのが面倒そうで、すぐには出来そうにありません。

この過程でf特が変わってしまうことがないかもちょっと気になるところです。

また、ソースの特選オーケストラライブのN響コンサートはBSプレミアムですね。最近のこの番組はほとんど5.1chサラウンドだと思うんですが? その点はどうですか? もし5.1ch ならビットレートは320kbpsでf特は15kHzくらいでカットされると思うんですが?

それと、2ch. 128kbps でも15kHz までとは限らないんではないでしょうか? 例えば、iTunes のエンコーダだと128kbpsでもほぼ18kHzまでフラットに出ているというデータがありますが?


http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050829/dal203.htm

いずれにせよ私の耳の高音感度はかなり劣化しているので15kHzまで出ておれば十分なので聴いて違いは分らないとは思いますが。

Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月16日(木)22時24分19秒  
志賀さん

> いずれにせよ私の耳の高音感度はかなり劣化しているので15kHzまで出ておれば十分なので聴いて違いは分らないとは思いますが。

そうだと思います。あまり気にしない方が良いと思います。

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月16日(木)22時40分23秒  
NSさん

いえ、全然気にしていません。それより、事実が知りたいのですが?

5.1ch の件はどうですか?


Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月16日(木)22時46分55秒    
志賀さん

今、バレエ「コッペリア」が2chだったのでこちらをアナログで取り入れていますが、こちらは22kHzまで伸びていました。

15kHzまで切っているのは5.1chの規格の性質ですね。

さて、BSはBモード2chがよいのか、5.1chがよいのか。どっちがありがたいやら、わからんです。

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月17日(金)09時27分47秒  
NSさん

やはりそうですか。これではっきりしました。

ところで、誠に厚かましいお願いですが2ch のデータ(f特)もアップしてもらえませんか? そのうちまとめてアップしますので。


Re: NHKBSの音質 投稿者:NS 投稿日:2012年 2月17日(金)22時38分55秒    
志賀さん

上が2chのコッペリア、下が5.1CH、特選オーケストラ・ライブ N響コンサート第1714回です。2chのコッペリアは20kHzまででしょう。22kHzというのは別のFFTソフトの値です。




Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月18日(土)09時17分59秒  
NSさん

お手数かけました。大変ありがとうございます。


Re: NHKBSの音質 投稿者:KJ  投稿日:2012年 2月16日(木)18時14分21秒  

調べられた方がいらっしゃいました。
http://manbou.tea-nifty.com/blog/DigitalB.html

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月17日(金)09時21分49秒  
KJ さん

有用な情報ありがとうございます。テレビ局によってこれほど規格が違うことを知りませんでした。

ただ、私が調べた範囲ではNHKが現在もAモードBモードという分類をしているのか定かでありません。NSさんとのやりとりではっきりしたのですが、NHKの音楽番組は2ch がBモード対応で20kHz以上 まで、5.1ch のサラウンド放送がAモード対応の15kHz までとなっているようです。

5.1 サラウンド

Re: NHKBSの音質 投稿者:志賀 投稿日:2012年 2月17日(金)09時27分47秒  

> さて、BSはBモード2chがよいのか、5.1chがよいのか。どっちがありがたいやら、わからんです。

成人では15〜16kHz 以上カットしても気がつかないというのが学術的に認められた事実のようなので、NHKが管弦楽曲を5.1ch で放映するのは十分意味のあることだと思いますよ。

オーディオマニアが5.1サラウンドを嫌うのは食わず嫌いではないかと思っています。といっても、これは個人の好みなのでとやかく言うことではありませんが。


私自身はレコーダーに5.1chのアナログ出力がないのでまだ2ch ですが、そのうちAVアンプを買ってやってみたいと思っています。

Re:NHKBSの音質 投稿者:NJ  投稿日:2012年 2月17日(金)12時49分13秒  
志賀さん、NSさん

>成人では15〜16kHz 以上カットしても気がつかないというのが学術的に認められた事実のようなので、NHKが管弦楽曲を5.1ch で放映するのは十分意味のあることだと思いますよ。

事実というより、悲しい真実です。例のオーディオ協会のテストCDで純音の可聴周波数を調べたら、私の場合は12,000Hzがやっとでした。従って15kHzが入っていても聞こえません。但し48と96は違いがあるように聞こえますので、これがどういう訳なのか不思議に思っています。

>オーディオマニアが5.1サラウンドを嫌うのは食わず嫌いではないかと思っています。といっても、これは個人の好みなのでとやかく言うことではありませんが。<

いやあ、いわゆるピュアオーディオというのは、一部の人は科学を受け付けない思い込みのカタマリみたいで、嘗てTANNOYファンクラブに首を突っ込んでデータの話を出したらゴキゲンを損じ、よってたかって袋だたきの目に遭いました。ああいう手合いに科学的データは通用しません。

さて、私が思うに、2CHと5.1では5.1の方が好ましい(曖昧な言い方ですが個人の見解なので)。理由は2CHのビットレートは256であり、5.1は320だから5.1の方が全体の情報量が多い。また、12kHz以上の周波数が入っていてもどうせ私には聞こえない。

最近のブルーレイの音声フォーマットにはL-PCM5.0があり、しかも96-24のがあります。以前の投稿で優秀録音としてご紹介したNHKエンタープライズのオザワ-サイトウキネンのブラームス2番がそうです。同社に訊いたところ、同社発売のBlu-RayはNHKのマスターを使っているようで、成る程Dレンジ、Fレンジとも普通のCDを遙かに凌ぎます。特にS/Nが格段によい。他にL-PCMステレオ、DTS-HDが入っています。しかし2CHのスペックは48-16でCDとほぼ同じ。その様なディスクを聴くのに、せっかく入っているL-PCM5.0 96-24を使わない手はないと思うんですが。

また、このディスクの入手と、それに対応すべくオーディオシステムを弄り始めたのが私がこのBBSに再度投稿をし始めた理由でもあります。プリを10年前のSONY1070から同社5600ESに替え(これにはSPのf特補正、位相補正機能が付いています)、4CH(フロントとサラウンドで、センターとサブウーファーは無い)を6CH(サラウンドバックを追加)とし、サラウンドバックはTANNOYVLZを使っています。システムチューニングをやりつつあり、色々疑問があるのでSONYの相談窓口(オーディオコンサルタント、というよりオーディオ技術者らしい人が相談に乗ってくれる模様)を予約して教えて貰う予定です。巧くチューニングが出来ればこのBBSにご報告したいと思います。

なにせ今のAVアンプの進歩は素晴らしく、一方ピュアオーディオの世界は前時代的で、トーンコントロールさえ使わないという人がいるらしい。変な世界だなあ、と思っています。

Re:志賀さん 投稿者:NJ  投稿日:2012年 2月16日(木)00時01分25秒  

また、他に以下の様な質疑応答もありました。一寸長文ですが、全文掲載させて頂きます。

以下、NHKの回答

5.1サラウンドで視聴いただいているということで、ご存知かとは思いますが、参考になればとサラウンドスピーカーのセッティングについて以下にまとめておきます。

(以下は当方の質問にはなく、NHKの大サービス)
サラウンドでの番組制作の場合はITU−R(国際電気通信連合無線通信部門)
の勧告によるスピーカ配置で制作を行っています。これが制作時の基準となっています。NHKに限らず世界の放送局が同じスピーカー配置での制作を行っています。ITU−Rのスピーカー配置は図に示すように前方はLRが60度センタースピーカーから±30度の位置にあり、これはステレオ制作と同じ角度になります。リアはセンタースピーカーから100度から120度の位置に配置します。

制作されたものを完全に同じように再現するためには同じスピーカー配置がもちろん望ましいですが、一般の家庭では特にリアスピーカーの配置がこの角度では不可能なことが多いです。

そこでNHKでは様々な家庭環境でのスピーカー配置での再現性について調査しました。
センタースピーカーの位置はLRのスピーカーと同じ高さにあるのが望ましいですが、TVなどのディスプレイの下、あるいは上であっても大きく位置がずれていなければあまり問題はありません。リアスピーカーに関しても一般の家庭の長方形の部屋に設置すると150度とか真後ろという位置になりますが、調査の結果ではあまり大きなマイナス要因にはならないということになっています。

もちろんコンテンツの内容によってリア成分の使い方が異なりますが、クラシック音楽の場合は、基本的にはホールの残響成分が主体ですから、リアの厳密な方向性の再現ではなく広がり感やホール感の再現になりますから厳密にITU−R配置にこだわる必要はないと考えます。

スピーカーの種類は可能であれば5本が同じもの、それが難しい場合は同じメーカのものを使用されることをお勧めします。なぜならばスピーカーはその設計の考え方によって周波数の分割の仕方が異なったりしますので、メーカが異なるとスピーカ間のつながりに支障をきたすことがあるのです。例えばリアスピーカーが小さくても同じメーカのものであれば考え方が同じなので大きな支障はないと考えられます。
スピーカーの高さも理想は同じ高さが望ましいですが、前述しましたようにそんなに厳格に考える必要はないと思います。特にリアスピーカーは多少高めにしたほうが視聴範囲が広がると思います。

スピーカー音量の基準は視聴位置で各チャンネルと85dBCを基準に制作しております。LFEにつきましては、規定は各制作での任意に規定できますが、NHKではクラシック番組においては使用していません。お使いのシステムで低音はもし不足であればベースマネージメントなどを使用しし、低音の補強をお好みでしていただければと思います。
参考になればとは思いますが、今後も視聴者の皆様がお楽しみいただける良い番組を制作放送するように努めていきます。今後ともご視聴よろしくお願いします。

コンテンツ技術センター番組制作技術・音声担当
NHK視聴者コールセンター

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