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ミッシングファンダメンタル

missing fundamental

例えば、1000Hz、1100Hz、1200Hz、1300Hz 、・・・・・・ という混合音を聞くと、実際に音が入っていなくても 100Hz の音が聴こえるという現象。 音の知覚心理学ではよく知られた現象で、脳内で創成される音だそうである。

ここでは、(50)、100、150、200、・・・・・ Hz の混合音を聴くと50Hz(正確には49Hz G0音)の音が実際には入っていなくても聴こえるという音源を紹介する。オーディオ掲示板の投稿者HDさんの提供で英文Wikipedia からダウンロードしたデータ。

解説によると、はじめにいろいろな音程からなる合成音が鳴り、それに続いて同じ音程の合成音が続くが最後のG音(ト音)は基音(約49Hz)が抜けた音である。 

あまり低音が出ていない、例えばパソコンのスピーカで聴くとほとんど同じに聴こえるが、50Hzまで十分聴こえるようなシステムあるいはヘッドホンできくと最後の音が違って聴こえるかもしれない。

解説の原文
The following recording contains several notes, followed by the same notes with a suppressed fundamental. To some listeners, the last note (a G at roughly 49 Hz) sounds nearly identical each time

.(It should be mentioned that the final bass note in each version is only likely to sound identical when played on small (eg computer) speakers that cannot produce any real bass. However, when played through large full-range speakers (or full-range headphones), the difference between the final notes becomes as apparent as it was for the higher notes.)

ここをクリックすると聴こえます。

以下に、最後の音のFFTスペクトルを示しておく。上は49Hz を含む音、下は含まない音



さて皆さんにはどのように聴こえましたか?

私は密閉型イアホンで聴くとはっきり違いがわかりました。後者では50Hz のピッチは聴こえるが重低音感が感じられないという印象でした。

これを聴くとなぜ多くの人が、実際には音が出ていないのにもかかわらず、小型スピーカで満足するかの理由がわかるような気がします。

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