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川久保渓谷からポンポン山・善峰寺へ 2007.6.11

大阪府と京都府の境界に位置する通称ポンポン山は比較的手軽に登れ、頂上からの見晴らしがよいことから人気の登山コースである。私も退職後ほぼ毎年、新緑の映える初夏と紅葉の晩秋には訪れ、ついでに麓にある古寺や紅葉の名所などに立ち寄る。今回は川久保渓谷経由で頂上まで登り、下りは京都方面へ、善峰寺のアジサイが見頃だということで訪れた。 

なお、このページは渓流の音や、小鳥やカワセミの鳴き声を動画で紹介するので、ダウンロードに時間がかかるかもしれません。また、ブラウザがセキュリティー警告を出した場合は「許可」にして下さい。

登山道 ポンポン山への登り口は何通りもある。大阪(高槻市)側からのルートを紹介しておく。

神峯山寺、本山寺経由:最もポピュラーなルートで以前紹介した。高槻市営バス神峯山寺で下車。神峯山寺には駐車場もある。さらに高所の本山寺口まで車が通行可能で参拝者用の駐車場もある。特徴はなんといっても、神峯山寺、本山寺という由緒ある古刹を巡って行けることで、一度は通って見たいコースである。東海道自然歩道に指定されており道標も完備しており迷うことはない。ただし、本山寺まではだらだらとした長い登りの車道で、夏は照り返しも強く登山を楽しむにはあまり適当でない。

2.出灰、せせらぎの里経由:高槻市営バス出灰下車。養魚場のある「せせらぎの里」までは田園風景を見ながら歩く。登山口は道標で示してあり間違うことはないが、その後はあまり整備されていないので注意が必要である。最初急な坂道を上がり、その後尾根道となる。歩行距離は短いがあまり特徴のないコースである。

3.川久保渓谷経由:川久保渓谷は上水道の水源林の水を集めて流れる美しい渓流で大阪府によりよく管理されており、渓流沿いの道も管理用の小型車の通行のため整備されている(ただし、一般車は2輪車を含め柵により入れない)。特徴は、バスがかなり奥まで行くので山頂までの距離は短く、歩き出してからも初めはほとんど平坦な渓流沿いの道で、最後に一気に山頂近くの尾根まで登り切る。今回採ったコースなので少し詳しく紹介する。

川久保渓谷コース

川久保集落までJR高槻駅発 阪急高槻市駅経由 の市バスが運行されている。(時間表は左のリンク先参照。川久保行きは ■印のある便で本数は少ないので注意)。JR高槻駅南口松阪屋前のバス乗り場より9:06発のバスに乗ると9:35 くらいに終点川久保に到着する。このバスを利用すると、ゆっくり歩いてもポンポン山山頂に12時前に着けるので、眺望のよい山頂で昼食を取ることが出来る。

川久保集落を歩く: 川久保バス停をおりて30mばかり車道をバスの進行方向に歩くと、左(西)へ入る川沿いの小径がありそこを曲がる。「ポンポン山登山道」を示す分かり易い道標があるので間違うことはない。しばらく川沿いに川久保集落の中を行く。200mくらい行くと集落は終わり谷道に入るが、すぐ右手に川久保経由尾根道への登山口がある。これも道標があり、今回はまっすぐ渓流沿いに歩く。(尾根道はここからすぐ急な登りになり、尾根沿いに釈迦岳を経てポンポン山へ達する。ポンポン山を経由せず直接善峰寺へ行くには近道だが、尾根といっても見晴らしはきかず単調な道である。)

渓流沿いの道(左の写真をクリックするとビデオがスタートします) しばらく渓流沿いの道を行く。この道は舗装はされてはいないが、管理者用の小型車が通れる広さがありよく整備されている。両側は主に杉木立に覆われた急峻な山がせまり、昼なお暗しといった感じである。この季節、小鳥がさえずりクリックするとビデオ スタート ) 、時には鹿などの動物に遭遇することもある(昨年の秋、ここを歩いているとき前方50m位のところに親子と思われる鹿が道に降りてきているのを見つけた。向こうも気が付いたらしくすぐ山側へ消えていった)。道の途中で、2、3個所左へ入る道があるが、これは本山寺を経由する道に合流するルートでこちらへは行かず、道なりにほぼ真北方向に小一時間(2.5kmくらい)行くと登山道と釈迦岳方面への道との分岐点に至る。

登山道へ:分岐点は少し広場のようになっていて、新旧何本かの道標がある。標記が一貫せず紛らわしいが、左がポンポン山への直登ルート、右が大杉、釈迦岳経由ポンポン山へ至る道である。ここは左方向へ曲がる直登ルートを行く。しばらくは、以前より急な上り坂だが一部舗装もしてある管理用道路で、右手に小さな渓流が流れている。たまたま、舗装道路に沢蟹が上がっていた。(沢蟹の動画)  管理道路が終わるところが少し広場になっており、ここから先は細い沢登り道となる。


沢登り(左の写真をクリックするとビデオがスタートします)大旨北方に向かうが脇道もある。しかし、要所には道標があり、気をつけておれば迷うことはない。

沢は水無瀬川の源流の一つで流れが途切れそうになったところで水源となるパイプが設置してあり飲むことも出来る。その辺りで変わった鳴き声が聞こえるの耳を澄ましてみるとカジカガエルの鳴き声のようである。 (かじかがえるの鳴き声

最後は急勾配で一気に尾根まで上がる。尾根道に出たら左へ、ポンポン山山頂へ向かう。山頂は尾根道から少しはずれたところにあるが大きな道標があるので間違うことはない。

ポンポン山頂上(左の写真をクリックするとビデオがスタートします)
:かなり広く京都・大阪方面への見通しもきき、昼時になるとウイークデイでも何人かの登山客に出会う。ここで昼食を取る。標高を示す表示や説明板が立っている。

前方、視界を遮る山は釈迦岳

ポンポン山から善峰寺へ(左の写真をクリックするとビデオがスタートします):善峰寺方面に抜けるには山頂から先ほどの尾根道を引き返す。(反対方向はは本山寺、神峯山寺方面への下山道へ通じている) この尾根道は東海道自然歩道に指定されており所々に表示がある。なかには熊出没注意の標識もある。確かにこの辺り、鹿や猿などの野生動物に出くわすことはあるが、熊が出たという話は聞いたことはないので気にしないことにする。 途中右へ折れると先ほど来た川久保方面への下山道へ通じるが、直進する。しばらく行くと杉谷経由善峰方面と釈迦岳経由善峰方面への道との分岐点に至る。今回は左側の杉谷経由の道を採る。しばらく尾根道が続いた後、急勾配の下りとなり、杉谷に至る。山中だが田畑が広がる小さな集落である。この辺りでウグイスが盛んにさえずっていた。カジカガエルの鳴き声も聞こえる。杉谷で車道にぶつかり右方向善峰方面へ向かう。七曲がりの急坂の車道を下ると善峰寺に至る。善峰寺からの帰路は、門前から阪急バスが出ているが便数が少なく、麓の灰方バス停まで徒歩(約45分)で行くつもりをしておく方が無難。行き先は阪急東向日またはJR向日町。

初夏の善峰寺

善峰寺は京都西山三山の一つ。すでに以前に紹介しているように西国二十番札所。秋の紅葉が有名だが今の季節はサツキが未だ残っておりアジサイが咲き始めている。

左の写真は遊龍の松と多宝塔

下のパノラマ写真は奥の院付近から見た京都盆地。

善峰寺点描 サムネイル(小さい絵)をクリックすると大きくなります


山門

本堂

遊龍の松

護摩堂

開山堂

あじさい園

あじさい園 2

サツキと
けいしょう殿

釈迦堂前の
さつき
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