アンプの出力インピーダンス(ダンピングファクター)はスピーカーの過渡特性に関係がありよく論じられるが(例えばここ)、ヘッドホン用の出力は、いわば付録のように考えられているのか、関心が低く、ほとんど論じられることがなく、実際にどうなっているのかすら定かでない。また、ヘッドホン(イヤホンも含む)に電磁制動力はどれほど必要なのか、もよく知られていない。このスレッドでも最初は手探り状態で始まるが次第に問題の所在が明らかになってくる。なお、ヘッドホン専用アンプについての議論はここを参照。
プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:MD 投稿日:2009年10月28日(水)06時32分46秒
多くのプリメインアンプのヘッドホン出力は、スピーカー用の出力に直列抵抗を噛まして出力を落としているため、音質が悪いという話を聞いたことがあるのですが、これは本当なのでしょうか? DFが低くなるのかなぁ、位は考えられるのですが、ヘッドホンではDFはそれほど重要ではないと以前教えて頂いたので、このことも音質には無関係なのでは、と思うのです。今現在、音に不満があるわけではないのですが、気になってしまいまして…。教えて頂ければ幸いです。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:KZM 投稿日:2009年10月29日(木)01時21分10秒
MDさん
そんな話は聞いたことがありません。ヘッドフォンアウトの部分には大抵オペアンプが使われています。普通はオペアンプ一個で十分です。
なお、メインアンプ出力に取り付けるSTAXイヤースピーカー専用アダプタ(昇圧トランスとDCバイアス回路)というものがかつて販売されていました。これは高耐圧FETが使えるようになってからは廃れました。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:WT 投稿日:2009年10月29日(木)10時56分44秒
MDさん
半分はウソで、半分はホントです。スピーカーの出力をヘッドフォンに送っていることはないです。プリメインアンプにはヘッドフォン専用のアンプ(オペアンプの場合も、ディスクリートの場合もあります)を搭載していますが、そのヘッドフォンアンプの出力には直列に抵抗がかませてあります。これはステレオフォーンプラグの構造上、差し込む時に一瞬ショートしてしまうことがあるからです。ショートして半導体が故障してしまうのを防ぐ為に直列に抵抗を入れているのです。
オーディオテクニカの単体のヘッドフォンアンプには、この直列抵抗を無くした製品もあるようです。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年10月29日(木)20時49分5秒
MDさん
この件実情をよく知らないですが、少なくとも私の持っているプリメインではブロックダイヤグラムを見る限りスピーカー出力をそのまま出力しているように読めます。ただし、それにしては音圧レベルがヘッドホンの規格から予想されるよりも小さく、何らかの形で抵抗が入っているかもしれません。その気になれば2種類のダミー抵抗をつけて出力電圧の降下を測定すればヘッドホン出力のインピーダンスは測れるでしょうが。
>DFが低くなるのかなぁ、位は考えられるのですが、ヘッドホンではDFはそれほど重要ではないと以前教えて頂いたので、このことも音質には無関係なのでは、と思うのです。
DFはそれほど大事でないという話は、確か以前
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/73headphon.html
ここでヘッドホンについて議論したときに、Stereophile誌のインピーダンス特性のデータ
http://www.stereophile.com/features/808head/index3.html
を見て、一つを除いて、機械制動のみによるQ値が小さそうなので、あまり重要でないだろうといったのですが、ヘッドホン全般にそういっていいかどうかちょっと疑問があります。
ちょっと難しい話すが、イヤホンなどで高域で抵抗制御領域を広く使おうとすると電磁制動力も重要でアンプの出力インピーダンスはそれなりに小さい方がいいはずです。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9722dynamicspeaker.pdf
このページの最後の部分に書いた付録を参考にして下さい。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:TK 投稿日:2009年10月30日(金)17時28分42秒
志賀さん
> 少なくとも私の持っているプリメインではブロックダイヤグラムを見る限りスピーカー出力をそのまま出力しているように読めます。
ヘッドホンジャックに挿すと、
1. スピーカーへの信号を切って、
2. ヘッドホン側に繋ぐ(抵抗経由で)
という動作をさせる必要があるので、
http://en.wikipedia.org/wiki/TRS_connector#Configurations_and_schematic_symbols
の図Cのようなジャックが使われることが多いのではないでしょうか。
ジャックが挿入されたことを検出して、パワーアンプ出力のリレーをoff して、とか、いろいろ手はありますが…
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年10月30日(金)20時33分58秒
TKさん
> ジャックが挿入されたことを検出して、パワーアンプ出力のリレーを off して、とか、いろいろ手はありますが…
そうですね。パソコンやTVなどの場合はほとんどそうなっていますね。ところが私の使っているプリメインアンプはヘッドホンのジャックを装着してもスピーカーの音は変わりません。その代わりスピーカーon/off のスイッチがついています。これは例外的かもしれませんが、以前のBMさんの投稿にも同じことが書いてあったので、プリメインアンプではよくあるタイプなのかもしれません。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:WT 投稿日:2009年10月30日(金)23時56分34秒
MDさん、志賀さん
訂正です!志賀さんのもっていらっしゃるアキュフェーズのプリメインのヘッドフォン出力についてアキュフェーズ社に問い合わせてみましたら、「パワーアンプ出力を抵抗で落としてヘッドフォン端子に送っている」とのことでした。ですので、私が書きました「パワーアンプ出力をヘッドフォン端子に送っていることはない」というのは誤りです。訂正いたします。
ただし同じアキュフェーズのプリメインでもE-450は専用のヘッドフォンアンプを内蔵しているとのことですから、機種、メーカーなどによりいろいろのようです。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年10月31日(土)09時22分54秒
WT さん
> 訂正です!志賀さんのもっていらっしゃるアキュフェーズのプリメインのヘッドフォン出力についてアキュフェーズ社に問い合わせてみましたら、「パワーアンプ出力を抵抗で落としてヘッドフォン端子に送っている」とのことでした。ですので、私が書きました「パワーアンプ出力をヘッドフォン端子に送っていることはない」というのは誤りです。訂正いたします。
>
わざわざ問い合わせてもらったのですか。恐れ入ります。
私の使っているヘッドホンはインピーダンス40Ωで感度は101dB/mWです。直列に抵抗を入れて、実際に聴こえる音圧がスピーカーとほぼ同じにするには200〜300Ω程度の抵抗を入れることになりますね。そうであれば、ほぼ定電流駆動になっていると思います。
> ただし同じアキュフェーズのプリメインでもE-450は専用のヘッドフォンアンプを内蔵しているとのことですから、機種、メーカーなどによりいろいろのようです。
E-450 には確かにヘッドホンアンプを付けているようですね。ただし、出力インピーダンスは書いてないようです。
さらに、専用ヘッドホンアンプについてネットで調べると、ほとんどの製品には出力インピーダンスの値は書いてないようです。ただ、一部の高級品では1Ω以下のものがあるようです。
http://www.stereophile.com/features/808head/index3.html
このサイトを見ると、ヘッドホンアンプのインピーダンスは1Ω以下から100Ω程度までまちまちのようですね。
余談ですが、このような事実を無視し、ヘッドホンのコードまで、やれ高純度OFC銅がどうのこうのというのは全くばかげたことです。ただでさえ切断しやすいヘッドホンコードの材質には機械的強度が高いタフピッチ銅を用いるべきなのですが実情はそうでないようですね。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:WT 投稿日:2009年10月31日(土)22時39分27秒
KZM さん
>最初に決定論的に書きすぎました、すみません。
いえいえ、どういたしまして。志賀さんが「所有するプリメインのブロックダイヤを見ると、どうもパワーアンプの出力からヘッドフォン端子に送っている」という記述を読んで、私も「それはありえないだろう」と思っておりました(笑)。いろんな手法があるものですね。
志賀さん
>ヘッドホンアンプのインピーダンスは1Ω以下から100Ω程度までまちまちのようですね。
ヘッドフォンアンプの出力に抵抗をかませてある、というのは無線と実験誌でテクニカの高級ヘッドフォンアンプを取り上げた際にテクニカの技術者が言っていた事です。そこで私も始めて知りました。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年11月 1日(日)17時16分44秒
KZMさん
>> ただし同じアキュフェーズのプリメインでもE-450は専用のヘッドフォンアンプを内蔵しているとのことですから、機種、メーカーなどによりいろいろのようです。
> さて、それではなぜメインアンプ出力のレベルを抵抗で下げるような使い方をすることがあるのか。個人的には理由が思いつきません。
それは単純に同じボリューム位置でスピーカーからヘッドホンに切り替えた時、極端な音量差が生じないためだと思います。
たとえば、インピーダンス8Ωで90dB/W/m のスピーカーの1W時の電圧出力は2.83Vですね。この電圧出力を直接40Ω 100dB/mW のヘッドホンに入れたらたらとんでもなく大きな音になる、というより多分ヘッドホンが壊れてしまうんではないでしょうか?
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:KZM 投稿日:2009年11月 1日(日)18時13分23秒
志賀さん
それはその通りのことと思います。しかし、今回の話題とは意義が異なります。それにボリュームつまみは普通スピーカー用もヘッドフォン用も共用なので、独立ヘッドフォンアンプが入っているものでもそのようなゲイン調整は行うでしょう。
問題にしているのは、なぜ一度レベルを上げたものを改めて下げるような、一見無駄に見えることをやるのかということです。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:HD 投稿日:2009年11月 1日(日)19時17分23秒
KZMさん:
> 問題にしているのは、なぜ一度レベルを上げたものを改めて下げるような、一見無駄に見えることをやるのかということです。
セパレートアンプの場合、プリアンプにヘッドホン用の出力ジャックが付いているのが多いようです。 またCDプレーヤやSACDプレーヤにヘッドホン用ジャックが付いているのもありますね。 これらはOPアンプ1個くらいの簡単なバッファアンプを通しているようです。 大したコストはかかってないと思いますが、抵抗よりは少しはコストアップになるかなと言う感じですね。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:KZM 投稿日:2009年11月 1日(日)19時27分37秒
HDさん
>大したコストはかかってないと思いますが、抵抗よりは少しはコストアップになるかなと言う感じですね。
はい、それらは基本的にモニター用という扱いだろうと思います。それでもヘッドフォンアンプとしての品質に問題はないでしょう。コストのことを言い出すときりがないので、技術面で何か理由はないですか。
Re3: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年11月 1日(日)20時56分36秒
KZMさん
> 問題にしているのは、なぜ一度レベルを上げたものを改めて下げるような、一見無駄に見えることをやるのかということです。
いずれにせよ、音量を共通にするのは至上命令ですね。
なぜ、抵抗を入れるだけといういわば安直な方法で済ますのか、これはメーカーに聞いて見ないとわかりませんが、私の想像では、ユーザーが気にしないこと、コストがかからないことではないかとおもいますが?
ちょっとわからないのは今回の話題の意義とは何なんですか? ヘッドホン出力もローインピーダンス出力にすべきだということですか?
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:KZM 投稿日:2009年11月 1日(日)22時43分13秒
志賀さん
>今回の話題の意義とは何なんですか?
もう一度書くと、「なぜ一度レベルを上げたものを改めて下げるようなことをやるのか」について疑問があります。理想アンプと理想アッテネータなら何回レベルを上げ下げしても変わりませんが、現実の製品はそうではありません。抵抗を入れる程度なら特に信号劣化しないからそういう構成の製品もあるということならわかります。しかし、オーバースペックが大好きな高価なアンプの場合、そういう設計にはしないように思うのです。
しかし、個別の事情になるとやはりメーカーに聞くしかないのでこれまでにしておきます。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:MD 投稿日:2009年11月 2日(月)02時14分41秒
皆様、多くの貴重な意見をどうもありがとうございます。ここまで白熱した話題になるとは思っていなかったので、少々恐縮してしまっていますw 大変勉強になります。
この議論の中でプリメインアンプのヘッドホン出力は、大きく分けて
Tスピーカー出力用に一旦増幅したものを、ヘッドホン出力用に抵抗などで出力を抑えたもの。
Uスピーカーとは別系統で新たに増幅段を設けているもの。
の二通りが挙がっているように思えます。
一応僕がこの質問に至った経緯を示すため、ここから根拠のない、ヘッドホンで良く音楽を聴く人間が持っている、プリメインアンプのヘッドホン出力への印象(ネット上によくあるのを大ざっぱにまとめてみます)を述べさせて頂くと、
@抵抗で出力を落としているタイプは音が悪い。
Aほとんどのプリメインアンプのヘッドホン出力は抵抗を用いたタイプ。
Bそもそも良いプリメインアンプでは、ヘッドホン出力なんて付けない。抵抗を用いたヘッドホン出力何て、付けてもただの面汚し。
Cプリメインアンプのヘッドホン出力は端子が手抜き
などなど…。ようは、ヘッドホンはヘッドホンアンプで聴くのが一番って感じで言われています。
僕は、質の良し悪しはともかく、Aについてはコストの関係上肯定的なので、最初の投稿の様な意見を書きました。また、マランツなどがUのような形式をとっている事を売り文句の一つにすらしていることも、そう考える要因の一つです。「売り文句にするくらいだから、他のは違うんだろうなぁ」みたいな感じです。
そして僕は、ヘッドホンアンプは現在そこまで量産されていない事からCPが非常に悪いと考えています。なので、下手なヘッドホンアンプよりも、(T型であったとしても)信頼のおける量産型、普及帯のプリメインの方が音がいいのでは、と疑問に思ったわけです。そうなると、問題はその抵抗がどのような影響を及ぼすのか、というのが一番の問題です。前にも書きましたが、以前に「ヘッドホンではDFは大抵無視してOK(←かなり乱暴に略してます)」という話をこちらで聴かせて頂いていたので、「なあんだ、やっぱプリメインの方がいいんじゃん。」と思い始めていたのですが…。そうですか、出力インピーダンスは低い方がいいかもしれませんか…。奥が深いです。
ゲイン調節のできるHPA(←ヘッドホンアンプ)が一番安全パイのようではありますね…。でも、異常に高いんですよねぇ、市場が狭いから。色々とヘッドホンの特性を測定すれば、プリメインでもOKかどうか分かるのかもしれないのですが…。
Re: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:TM 投稿日:2009年11月 2日(月)06時49分52秒
ヘッドホンは使わないので外野のさらに外からの話になりますが・・。
DFはどのくらいの値が適当かはわかりませんが、真空管アンプを常用している身としては2〜3、普通は7ぐらいあればいいんじゃないのでしょうか。だとすれば使っているものによりますが50ΩのヘッドホンならDF=10としても5ΩのアンプでOKとなります。これなら私の無帰還3極管アンプでももっといい値です。あまりDFだけにこだわっても仕方ないでしょう。
>異常に高いんですよねぇ
なら自作するという手段があります。自作での問題は残留雑音です。スピーカーなら直接、耳をくっつけて聞くなんてことはありませんので、0.5mVでも十分ですがヘッドホンはいつもSPを直接耳に当てていますのでこの数十分の1以下でないと厳しい。
http://www.op316.com/のサイトは自作の世界では大変有名です。この中にヘッドホンアンプもあり評判になっているようです。ここの管理者はスタジオにも自作を供給しています。ただし、KITではありませんので記事の内容を理解してから製作しないといけませんが。たくさんの初心者の方も作っているようです。専用のBBSでのフォローもしてくれます。もちろんOPアンプなんてものは使っていませんよ。(記事を探すのは大変かもしれません。何しろ膨大なHPですから。)
Re4: プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年11月 2日(月)09時19分45秒
MDさん
適切なまとめ有難うございます。
思うんですが、今回の話題はアンプ側の話が中心でしたが、本当はヘッドホン・イヤホン側の動作原理と実情を知らないと片手落ちの感がありますね。
動作原理は以前にも紹介した
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9722dynamicspeaker.pdf
このpdfファイルの最後「イヤホン・ヘッドホンの特性」に書きましたが、これはあくまで教科書的な説明で実情はかなり違うようですね。
特にヘッドホンは以前にも紹介した
http://www.stereophile.com/features/808head/index3.html
にあるように、インピーダンス曲線をみるとスピーカー的な設計になっておりf0も低く教科書とはかなり違いますね。
これを見ると、オレンジ色のインピーダンス曲線はダイナミックスピーカーのそれに近く電磁制動が必要に見えますが、その他のものはインピーダンスピークは低く機械制動のみで小さなQ値を示し、臨界制動を達成しているように見えます。
以前、ヘッドフォンには大きなダンピングファクターは必ずしも必要でないと言ったのはこのデータを根拠にしています。
要するに、アンプに必要とされる性能はヘッドホンの特性に大きく左右されそうだと言うことです。
ただ残念ながらヘッドホンに関するこのようなデータはほとんど見つからず,これ以上の議論は難しいようですね。
どなたかご存じの方があれば教えて下さい
RE:プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:TD 投稿日:2009年11月 3日(火)14時36分35秒
以前から不思議に思っていました事がテーマになっていますので初めて投稿させていただきます。
ヘッドホンの範囲をカナル形まで含めた話ですがER-4(特定な製品をコメントしない事がルールですが直列抵抗器の話としてお許し下さい)にP,とSの2タイプがあります。
Pは27ΩでSは100Ωです。差は単にPに直列抵抗を挿入しただけでPからSタイプへの変換アダプタも発売されています。ユーザーレポートなどを見るとSタイプの方が音に対する評価がかなり高いコメントが多く又メーカサイトの宣伝文も音質に関してSが最高とPに差をつけています。私はPを購入してそのまま使ったり100Ωにして聞いていますが私の聴力では差が有るとは思われません。100ΩのPが音質が良いという何か動作原理上根拠があるのかどうかアンプの話から少しずれますがご意見を頂ければ幸いです
Re: RE:プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:志賀 投稿日:2009年11月 3日(火)20時52分30秒
TDさん
> ヘッドホンの範囲をカナル形まで含めた話ですがER-4(特定な製品をコメントしない事がルールですが直列抵抗器の話としてお許し下さい)にP,とSの2タイプがあります。
そうですね。別に悪口を書くつもりはないのでいいでしょう。
> Pは27ΩでSは100Ωです。・・・・・
> 100ΩのPが音質が良いという何か動作原理上根拠があるのかどうかアンプの話から少しずれますがご意見を頂ければ幸いです。
ネットで調べると代理店のサイトに両者のf特が比較して載っていますね。それを見ると1kHz以下の音圧レベルは直列抵抗を挿入したとして説明出来る値です。ただ、ダイレクト接続の場合1kHz 以上の音圧の低下が100Ωの場合より相対的に大きいですね。一つ考えられるのは、高域でのインピーダンス上昇の影響をダイレクト接続のほうが受けやすくパワーが入りにくくなることです。ただし、インピーダンスのデータがないので実際のこれほど影響するかどうかわかりません。もう一つ気になるのは、別のサイトで「・・・このような周波数特性を実現するために、ER-4Sではコードの中間にあるパイプ部にイコライザ回路を設けています」という記述があるんですがこれは何でしょう?
Re: RE:プリメインアンプのヘッドホン出力 投稿者:KZM 投稿日:2009年11月 4日(水)01時07分44秒
TDさん
> 100ΩのPが音質が良いという何か動作原理上根拠があるのかどうかアンプの話から少しずれますがご意見を頂ければ幸いです。
発端から大分話が外れてきてヘッドフォンアンプとヘッドフォンの一般論に近いものになってきました。
さて、ソノベというwebサイト
http://sonove.angry.jp/
にて、いくつかのヘッドフォンやヘッドフォンアンプについてARTAを用いた諸特性の解析が行われています。
ヘッドフォンアンプを変えた場合の変化については
http://fuchinove.ninja-mania.jp/ampand10pro.html
にて出力インピーダンスの大小によりヘッドフォンインピーダンスの影響の受けやすさが違うことが示されています。
ER-4についても実測が行われており、
http://fuchinove.ninja-mania.jp/temp2.html
4Sと4P、4P+アダプタの比較が示されています。やはり4pはアダプタをつければ4Sと同等になるようです。この比較によれば4Sは4Pに比べて若干高音域のレベルが高く、華やかな響きが加わるようです。
現在ラウドスピーカーの場合は出力インピーダンスは0.1Ω以下のことがほとんどであるのに対し、ヘッドフォンの場合はアンプ側もヘッドフォン側もバラバラであることからして、いわば相性があるということになります。このように特性が変わってしまうということは、メーカーがテストしたときの出力インピーダンスに準じなければ意図どおりの再生はできません。(そうする必要があるかはともかく)
出力インピーダンスが高いアンプは、電磁制動よりもインピーダンスマッチングを優先してHD650のようなハイインピーダンスのヘッドフォンをドライブさせやすいという特徴があるでしょうし、低インピーダンスのアンプはスピーカーと同じ発想で制動を優先しているように思います。
プリメインアンプ 投稿者:TD 投稿日:2009年11月 4日(水)17時09分58秒
志賀さん、KZMさん
早速ご意見頂き有難うございます。
>ダイレクト接続の場合1kHz 以上の音圧の低下が100Ωの場合より相対的に大きいですね。一つ考えられるのは、高域でのインピーダンス上昇の影響をダイレクト接続のほうが受けやすくパワーが入りにくくなることです。ただし、インピーダンスのデータがないので実際のこれほど影響するかどうかわかりません。
KZMさんから紹介頂きましたWebサイトをみますとER-4ドライブユニットのインピーダンスが1KHz付近から上昇しており直列抵抗が挿入されているER-4Sの方が相対的な高音の出力レベルが少し高くなる、ということが理解できました。私の耳ではそう言われれば、違うのかな?と言う程度しか分からず何となく安心しました。
イアホン・ヘッドホンの特性 投稿者:志賀 投稿日:2009年11月 5日(木)22時23分28秒KZMさん
KZMさん
> さて、 ソノベというwebサイト
http://sonove.angry.jp/
> にて、いくつかのヘッドフォンやヘッドフォンアンプについてARTAを用いた諸特性の解析が行われています。
>
よく見つけられましたね。大変興味深いサイトです。これで、イアホンとヘッドホンの動作原理がかなり違うことがよく分かりました。
イアホンは教科書通りf0は2〜3kHと高く、それ以下では弾性制御領域で平坦なf特を示しそれ以上では気柱振動によると思われるピークで音圧を稼いでいるということがよく分かります。
一方、ヘッドホンは機種によるバラツキがかなりあるというもののf0は概ね100〜200Hzと小型スピーカー並みで、f特にはf0を中心とする山があり、高音は空気室の固有振動と思われるピークやディップが存在しかなり乱れるといった所でしょうか。
いずれにせよ、それぞれかなり個性のある音質が予想され私の主観的印象とも合っています。