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ヘッドホンアンプ

ヘッドホンアンプの効果について 投稿者:KMT 投稿日:2009年 6月21日(日)22時51分30秒

最近よく「ヘッドホンアンプ」をiPodなどにつなげると音が良くなる、音の分解能(そもそもこの表現も正しいのか定かではありませんが)が雲泥の差などど言われているのを見かけます。

しかし、ヘッドホンアンプによってもたらされる恩恵は高インピーダンスのヘッドホン使用時の「出力音圧レベルの増大」であって、その他に与える影響は必ずしも豪語されているほど良いものものではないように思われます。

ダンピングファクター、制動力を問題にしているものもありましたが、そもそもヘッドホンの振動板は非常に軽いので制動力に問題は無く、そこまで影響があるとは考えられません。むしろ、機械的接点が増えることでノイズを引き起こすのではないかと思います。

ネット上にも実測データは見当たらず、ほとんど主観に頼ったあいまいな評価です。

ポータブル機においてヘッドホンアンプの使用に意義はあるのでしょうか?

Re: ヘッドホンアンプの効果について 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月21日(日)23時27分43秒
KMTさん

ポータブル機というよりどの機器においてもDACやカートリッジから出力された音はアナログである以上回路を通れば通るほど「劣化の一途をたどるだけ」と解釈していますしアンプというのは出力されたフレッシュな信号を「どれだけ劣化させずに増幅するか」ではないかと認識しています。言ってしまえば元以上に良くなる事はないように思います。オーディオ機器の開発で元以上に高音質にするなんて言うコンセプトはありえないような気がします。

確かに高インピーダンスのヘッドフォンでは弱い出力のヘッドフォンアンプからだと満足な音量が得られない事はありますがそういう場合は人間の耳の性質で高音と低音が極端に聴こえにくくなりアンバランスな音を聴いている事になりますのでヘッドフォンアンプを通して音量が確保できる事で音全体のバランスが整いそれを「良い音になった」と勘違いしているだけのような気がしますね。

ヘッドフォンアンプの構造を考えるとさほど特別な事をしているわけでもありませんのでそういう意味では音質が向上するという表現は誤りなのかもしれません。あえて言うなら音のバランスが良くなったというのが正解なのかなと思いますね。

iPodでも市場で1万円前後クラスのイヤフォンやヘッドフォンを好みで選択すれば十分な音質は得られますし先の志賀さんとのやり取りでも書いていましたがイヤフォンやヘッドフォンのフィッティングで大きく左右されます。スピーカーで言えば設置やセッティングに相当しますね。また、これらはポータブル機用にインピーダンスも設定されているでしょうから音量不足という事もまず起こりにくいでしょうしね。

Re: ヘッドホンアンプの効果について 投稿者:KZM 投稿日:2009年 6月22日(月)00時30分59秒
KMTさん

> ポータブル機においてヘッドホンアンプの使用に意義はあるのでしょうか?

まず始めに、イヤフォンまたはヘッドフォンを鳴らすものを「ヘッドフォンアンプ」と呼び、プレーヤ本体には元々ッドフォンアンプが入っています。これを直接ヘッドフォンに繋げるのではなく、外部にヘッドフォン用パワーアンプを用意する意義があるかどうか、という意味なんでしょう。


ご指摘の制動と音量の観点に加えて:
同等の音量が得られるからといって低出力のアンプを限界ギリギリで使ってしまうと歪み率が大幅に悪化します。また取り出せる電力は有限ですから、電流容量が低いアンプでは大エネルギーが必要な低域の音圧が得られない場合があります。電流制限により電位が規定値まで上がらないためです。では目安はどの程度かといえば、オペアンプ一個のアンプでは少々心もとないようです。

以上から外部アンプに意味があるかは条件次第で、お手元のもので大丈夫かは実測しないとなんとも言えません

Re: ヘッドホンアンプの効果について 投稿者:KMT 投稿日:2009年 6月22日(月)19時15分33秒
PNさん、KZMさん、

やはり、PNさんの仰っている通り、音質が良くなったというのはアンプによる特性の変化を勘違いしているだけのようですね。さすがに音量9割で使用、などとなると確かに歪みが問題になりそうですが、普通のヘッドホン(イヤホン)はインピーダンスも20〜40Ωほどで、音が歪むほどボリュームが必要ということもないはず。

これで安心して音楽を聴けます。

というのも、知人がヘッドホンアンプに”どっぷり”嵌ってしまって、私にも盛んに勧めてくるもので困っていまして・・・

Re: ヘッドホンアンプの効果について 投稿者:PN 投稿日:2009年 6月22日(月)20時06分52秒
KMTさん

> やはり、PNさんの仰っている通り、音質が良くなったというのはアンプによる特性の変化を勘違いしているだけのようですね。さすがに音量9割で使用、などとなると確かに歪みが問題になりそうですが、普通のヘッドホン(イヤホン)はインピーダンスも20〜40Ωほどで、音が歪むほどボリュームが必要ということもないはず。というのも、知人がヘッドホンアンプに”どっぷり”嵌ってしまって、私にも盛んに勧めてくるもので困っていまして・・・

私もヘッドフォンアンプが「無意味」だとは思いません。要はヘッドフォンアンプがホント必要な環境にあるのかどうかの見極めですね。確かに携帯プレイヤーのヘッドフォンアンプ出力はお世辞にも高出力とはいえませんそれは用途や構造を考えれば仕方のない事です。高出力の代償に稼働時間が短かったりバッテリーが大型化して重量、サイズがあがってしまえばその時点で携帯プレイヤーという製品からすれば失格となります。

しかし、イヤフォンやヘッドフォン側もそれに合わせてインピーダンスを設定してきていますので一般ユーザーが極端に意識しなくてもある程度以上の質は確保されているのが「製品」何だと思います。

ヘッドフォンアンプが必要になる一つのパターンはオーディオアンプに接続するようなオーバーヘッド型の高インピーダンスのヘッドフォンである事があげられるでしょうね。これらは携帯プレイヤーからすれば通常の使い方から外れていますのでそういった時にヘッドフォンフォンアンプの補助を受ければいいのだと思います。

何といいますか機器本来の使用目的とそれに伴う副産物的な効果や利点が世の中逆転して解釈されたり使われたりして思ったような効果が得られないと口にするユーザーも結構多いような気がしますね。

これは、先に私と電気屋さんとのやり取りでPCオーディオの音声出力について述べた事もそうです。

音声のデジタルデータをWindowsのカーネルミキサーを経由せず出力する手法が既に確立されてドライバも開発、提供されていますが個人のサイトではその手法を用いれば高音質になるような事がよく書かれています。

確かにある意味間違ってはいないのですが、これらのドライバの本来の用途ではないという事を補足していないサイトも結構みられます。本来は音声編集時の発音の遅れを解決するために開発された手法とドライバでありカーネルミキサーを経由しない事によりミキシングやリサプリングを回避できる事で音の変化が生まれないというのは所詮副産物でしかありません。

また、このドライバが動作しているときは他の音声は全て切り離される「排他」の環境になりますので大音量で鑑賞しているときにセキュリティソフトのアップデート音やPC操作でのクリック音が大音量で流れないというメリットもありますがこれも所詮は副産物です。

適切な使用方法を理解したうえでこれらのドライバを扱いこなし導入する事はやはり大事なことだと私は思いますね。PCオーディオがなかなか普及しないのはこの辺りの煩雑さと手軽さが欠けているからでしょうね。どうしてもPCの扱いに手慣れていないと敷居の高い機器になってしまいます。そういう意味ではボタン一つ押せば何も考えず良好な再生環境を得られるオーディオシステムと言うのは大したものだと思いますね。

ヘッドフォンアンプもそうですがプレイヤー側の出力が弱くてもイヤフォンやヘッドフォンが弱い出力でも十分なパフォーマンスが得られるものであれば「必要はない」と言えますね。

ですので、組み合わせを無視して何でも「ヘッドフォンアンプを通せば音が良くなる」というのはやはり正しくはないのでしょうね。

私はコンデンサー型ヘッドホン以外でもヘッドホンアンプなるものを使う人があることすらよく知りませんでした。元が何であれ、音量が十分なら皆さんおっしゃる通りそんなもの必要ないと思います。ただ、パソコンからの音を聴く場合、アンプでなくUSBオーディオプロセッサーを使うとそれなりの効果がある場合が多いと思います。

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