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心理効果とブラインドテスト

オーディオ界には、いかにも科学的な説明をつけたいかがわしい製品があふれている。その性能の差を科学的に分析するととても人間の聴覚では聴き分けられないような製品群である。しかし、それを買った人は実際違いがあると感じその効果を疑わない。科学的にあり得ないと言っても、「現代の科学では説明出来ないだけだ」というのがおきまりの反応である。また、口には出さなくても、違いを否定する人たちは「耳が悪い」あるいは「装置がプアーである」と思っている人も多いだろう。しかし、我こそは、と自信たっぷりの猛者でも、ブランド名を隠して聴くと、差が分からなくなってしまう。「オーディオの科学」の最も重要な論点はなぜこういうことが起こるかを説明することにあるが、なかなか分かってもらえない。ここでは、最近、掲示板に投稿された具体的な例を通して、その間の事情をつまびらかにする。前半は事例、後半はブラインドテストの心理学といった内容で、とりあえずの結論をここに書いておきました。。最後に関連投稿を2,3挙げておきます。また、最近のまとめインシュレータ(心理効果と似非科学も同類の話題を扱っていますので合わせて読んで下さい。

アンプの振動対策 投稿者:SU 投稿日:2008年 9月16日(火)21時07分38秒  

O社のカタログに次のような記載があり、気になったのでご質問してみようと思い投稿させていただきました。

『オーディオ内部で使用されるコンデンサなどの電子部品は感度の低いマイクの役割にもなり、再生時のスピーカーの音圧などによる振動を拾って電気的ノイズを発生させます。このノイズが音楽の質感・・(中略)・・微小な情報をマスキングして音楽のピュアネスを損なってしまいます。』

先生は、「半導体アンプでは、振動の音質への影響は基本的に無い」とのお立場だと理解していますが、一流メーカーであるO社の上記のカタログ記載をどう思われますか。

Re アンプの振動対策 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月16日(火)23時23分56秒  
SU さん

具体的な製品についてコメントしないのがモットーですが。

こういうことは昔からマニアの間では言われていることです。本当かどうかは、まずそれに関連あるデータを示すこと。それが出来ないなら、ブラインドテストで確かに差があることを示すことです。

いちいちメーカのカタログに書いてあることを気にしておればきりがありませんよ。

HPの関連個所、
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/copernican.htm#maker

ちなみに、一流二流は関係ありません。


O社の名誉のために付け加えておくと、これは何もO社に限ったことではありません。ほとんどのオーディオメーカーに当てはまることです。私見ではO社は比較的良心的メーカーだと思っています。

メーカーの宣伝 投稿者:AS 投稿日:2008年 9月17日(水)17時05分29秒  
SUさん。

メーカーがカタログや広告で誇示している「特許」の中にも、単に科学的根拠が無いだけでなく、デタラメそのものの事もあります。

「特許」は、まだ誰も考案していない事を真っ先に申請しさえすれば、実際には効果が無くても取得出来るものです。

「○○によって音質が向上しました」と宣伝しても、音質が実際に向上したかどうかは「聴覚」という曖昧(人により感じ方が千差万別という意味)な感覚で判断するわけですから、メーカーにとってはそれが言い逃れの道になります。
http://blogs.yahoo.co.jp/AS

外部クロック
投稿者:SU 投稿日:2008年 9月19日(金)06時23分35秒  

高額な外部マスター・クロック・ジェネレーターが販売されています。あれを付加することにより、音質は良くなるのでしょうか?あと物理学的に有意なメリットがあるのかご存じでしょうか。

Re 外部クロック 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月19日(金)08時43分50秒  
SU さん、

ジッターの低減による音質の向上を詠っている製品ですね。

ジッターについては
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/connectcable.htm#jitter
ここに書いています。

もちろん音質が良くなると感じる人がいるから販売しているわけです。

この世界、物理学的に有意なメリットより心理効果の方がずっと効果があるようです。

なお、この件についてはここでも議論しています。
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/39digitalerror.html
参考にして下さい


Re: 外部クロック 投稿者:HD 投稿日:2008年 9月19日(金)12時00分46秒
SUさん:

横から失礼します。

> 高額な外部マスター・クロック・ジェネレーターが販売されています。あれを付加することにより、音質は良くなるのでしょうか?あと物理学的に有意なメリットがあるのかご存じでしょうか。

http://www.hh.iij4u.or.jp/~tokumi/archive2/sync1.html

に述べられているように、2つのオーディオ機器のクロックに差異がある場合、音色と言うより音のピッチ(音の高さ)と時間が変ると言うことの様です。 が、クロック44.1KHzの場合2Hzクロックがずれた場合(実際の機器間では2Hzもずれる事は無い)を仮定すると、10KHzの信号に対してピッチと時間が0.00543%ずれます。この値が人の聴覚の検知限界を超えるとは思えないですが。

しかし、録音スタディオやディジタルメディアのマスタリングスタディオなど複数のディジタル器機を連結する場合にはマスター・クロック・ジェネレーターを使うようです。

外部クロック Re2 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月19日(金)18時17分11秒

クロックのバージョンアップとか外部マスタークロックの効果は、有ると私は感じます、ただ費用対効果ですかね?私は最近フルデジタルアンプとハードディスクプレーヤーに同じクロックを乗せるバージョンアップをしましたが、効果は抜群でした、クロックのバージョンアップは個人でやってる人もいますよ、精度の良いクロック自体は安いですから、数万有れば、器用な人だと出来ると思います。まー心理効果と言われれば私の知識では反論出来ませんが、10kHzとしても1万分の1秒の周波数を聴いてるのですから、(ピッチと時間が0.00543%)は小さい値なのか、どうか?解りません・・・ただ回転精度の悪いCDディスクよりも、ハードディスクからの信号の方が正確かも?まーこれも心理効果かもしれませんが。

Re: 外部クロック Re2 投稿者:HD 投稿日:2008年 9月19日(金)21時50分33秒  
BMさん:

>10kHzとしても1万分の1秒の周波数を聴いてるのですから、(ピッチと時間が0.00543%)は小さい値なのか、どうか?解りません・・・

大した差ではないですが、0.00543%は誤りで 0.00453%が正しい値なので訂正しておきます。

LPもお聴きと理解していますが、レコードプレーヤのワウ・フラッタが音溝トレースの線速度の揺れ、従って当然ピッチの揺れに直接関係しますね。 お使いのプレーヤのスペックにワウ・フラは%で書かれていると思いますので、偏芯の無いと思われるLPで、揺れの無いと思われるトライアングルの音でも再生してピッチの揺れを聞いて見られたら0.00453%と言う数字が小さいかどうか判ると思いますが。

正弦波の入った偏芯の無いテストLPの10KHzならもっと判りやすいと思います。

HD さん 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月22日(月)10時49分46秒  

私的にはアナログ時代のワウフラッターは大きい物では、フラフラして気持ちが悪いですが、そこそこの機器なら気に成りません、ただデジタルでの誤差とか歪みは、そくエラーになり、補正されますから、その辺での音質劣化が多いのではと想像しています、信号の周波数もデジタルだと一本のコードでのやり取りなので、44.1kHzてせもステレオと信号用を同時ですから、可也高い値だと思います、どちらにしてもデジタルはエラーとの戦い?ディスクに記録された信号を100パーセント読めればCD規格で余裕の規格と思いますから、できるだけ正確に読めるように、したいと感じてます、ハードディスクを導入したのも、その為なんです。

私はまったくの素人ですから 投稿者:GY 投稿日:2008年 9月22日(月)11時03分10秒

メーカーの美辞麗句に何度誘惑されたか。ただ、数値だけを追うと、勘違いがおきるのでは?と、思います。アナログの誤差はかなり許せても、デジタルの誤差は最後の音になったとき聴感上どう聴こえるかが、肝心と思います。

でも聴感上の有意差を求めるのが至難の技ですね?でも、デジタルは益々進化していますね。というか、今頃になってデジタルの段階でいろんなデーターの操作が行われていることを知らされて、いささかがっかりしています。これでは当分アナログから離れられません。

LPとCD 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月22日(月)18時08分13秒  
BMさん

CDよりLPの方がいい音だと感じる人がたくさんおり、確かにCDにも聴くに堪えない音がするソースも珍しくありません。これは人それぞれなのでいいとして、発言の内容に意味不明の所があり横からですがコメントです。

まず、
「デジタルでの誤差とか歪みは、そくエラーになり、補正されます」これは再生時のことですか? それなら心配には及びませんよ。

http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/60digitalsound.html

ここでも議論しましたが、確かにCDに傷や汚れでデータの欠落がありますが、よほどひどい扱いをしない限り、2重の誤り訂正符号により数学的に訂正され元のデータが正確に回復されます。万一回復しないときは補間をしますが、実測によると、市販のCDでは補間までに至る誤りはまず見つからないそうです。

GY さん

>今頃になってデジタルの段階でいろんなデーターの操作が行われていることを知らされて、いささかがっかりしています。これでは当分アナログから離れられません。

アナログでもデータの操作は色々行なわれていますよ。LPなら、まずはRIAA補正、さらにはコンプレッションなどです。

これについては以前にも議論しています。

http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/43compression.html

(無題) 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月25日(木)11時05分38秒

私も読み取りエラーの件で、メーカーに問い合わせた事が有ります、理論的には、補正されてて、データーの欠落は無いと言ってました、しかし回答された本人も音質の変化は有ると言ってました、原因は解らない?

Re: (無題) 投稿者:MS 投稿日:2008年 9月26日(金)14時06分36秒  
BMさん

その変化というのは「回答した本人」の主観的評価ですか、客観的評価ですか、それとも営業的発言のいずれと思われますか?

(無題) 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月26日(金)17時58分34秒  
MS さん、

その人の主観だと思いますし、私も同感です、CDとダビングしたCDRの音質が同じと感じる人は少ないと思います。たんなる心理効果と言われ方も居られると思いますが?

バイワイヤ 投稿者:SY 投稿日:2008年 9月26日(金)22時51分7秒  

電気屋さんの店員さんにバイワイヤを勧められました。個人的には私の構成では、あまり意味があるとは思えなかったのですが、詳しい方教えてください。

私の構成は、バイアンプ駆動の構成などない普通のプリメインアンプとバイワイヤ対応のスピーカーとなります。店員さん曰く、私の構成でもバイワイヤでつないだ方が良いとのことでしたが、本当に意味があるのでしょうか?

また、バイアンプ駆動の構成ができるアンプなどでバイアンプ駆動にしたとして、簡単にわかる程度の違いが生じる物なのでしょうか?

Re バイワイヤ 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月27日(土)06時29分30秒  
SY さん

それなら、一言でいうと、効果はありません。もちろんあるという人もいますが心理効果です。

もう少し詳しくいうと、恐らくこんな説明がされているんでしょう。曰く「ウーファーの振動によって生じる逆起電力が、トウィターやスコーカーに流れ込み音を濁す」と。しかし、これをちゃんと量的に解析すると、とても人間の耳で聴き分けられるような歪みが生じるわけではありません。


Re: Re バイワイヤ 投稿者:SY 投稿日:2008年 9月27日(土)10時22分35秒  
志賀さん

効果はないとのことで、これで安心して普通の接続で使用できます。

志賀さんのページを拝見させていただいたのですが、長年の私のいろいろな疑問がすっきり解決いたしました。

しかしオーディオの世界というのは、科学的裏付のない事柄が常識としてあまりにもまかり通ってるんですね。

Re: Re バイワイヤ 2 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月29日(月)08時51分40秒

数年前には流行りました・・・しかし今のハイエンドのスピーカーもシングル接続も又増えてますよ、ショップは高価なワイヤーを二倍買ってもらえるので薦めるのかも?私もバイワイヤーはしてたことが有りますが今はシングルです、スピーカー側の高域と低域への接続端子には、同じスピーカーコードを使いジャンパーするか、そのまま貫通させて使いましょう市販時に付いているジャンパープレートだと音質が悪いですよ

ジャンパー 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月29日(月)10時58分7秒

>・・・・、スピーカー側の高域と低域への接続端子には、同じスピーカーコードを使いジャンパーするか、そのまま貫通させて使いましょう市販時に付いているジャンパープレートだと音質が悪いですよ。

その必要は全くありません。これも俗説に基づく心理効果です。

ジャンパー Re 投稿者:BM 投稿日:2008年 9月29日(月)11時43分56秒  

オーディオマニアも色々で、細かい音質変化を追及する人達も居ます、まー私はいい加減ですけど。これは体験してみないと何ともでして、私のスピーカーに付いていたジャンパーピンは磁石がくっ付きました、鉄分の多い金属に金メッキされいてます、これを使用した音質とコードを貫通した音質は可也の違いが有ります、メーカーが始めにつけているジャンパーが材質が良いとも限りませんし、ジャンパーはコードと同じ材質がベストと思います。

Re ジャンパー 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月29日(月)14時21分50秒    
BM さん

>・・・、メーカーが始めにつけているジャンパーが材質が良いとも限りませんし、ジャンパーはコードと同じ材質がベストと思います。


ジャンパー部分の電気抵抗を計算してみて下さい。ほぼケーブルの1/1000からせいぜい1/100 程度になります。ここに何を使おうがとても検知出るような変化は生じません。半田によって音が変わるというのと同じ類の俗説です。

もちろん、心理効果で違って感じる人もたくさんいるでしょうが。


Re2 ジャンパー 投稿者:志賀 投稿日:2008年 9月29日(月)18時28分43秒    
BM さん、

>なにもかも心理効果で済まされるのですね?

いえそんなことありませんよ。すでに何回も答えているように、

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/copernican.htm

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/objective.html

をよく読んで下さい。どうもここの内容を理解して貰っていないようですね。

>ご経験は無いのですか?

物理的に、あるいは科学的に、その差が人間の検知能力を遙かに下回る差違について個人の主観など何の証明にもなりません。

ところで、確か以前、暗いところと明るいところで音が違って聴こえるのは心理効果だろうといっておられました。つまり、BMさんも心理効果があることは認めておられるんですね?

だとすると、BMさんにとって、心理効果と思うか、あるいは客観的事実と考えるかの判断の基準は何なんですか

暗いところと明るいところで音が違って聴こえる 投稿者:BM 投稿日:2008年10月 1日(水)14時49分5秒
 
私は心理学も医学も無知なので、科学的には言えませんが、私はオーディオを聴く時は部屋を薄暗くして聴きます、これは視覚と聴覚の関係だと思っています、明るい部屋で聞くのと暗い部屋で聞くのとでは、可也違います、これは当然スピーカーから出ている音質は同じですが、人間の聴覚的に視覚がリラックスすれば聴覚が敏感に成るのではと想像します。これは心理効果と言うよりも五感の内、全てを使っている時と一つに集中した時とでは、その感性を十分発揮できるのではないかと思っています。

Re 暗いところと明るいところで音が違って聴こえる。 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 2日(木)19時57分18秒    
BM さん

心理効果の定義をはっきりさせる必要がありますね。私は次のように考えています。何かを変えたとき音が変わって聴こえる現象は、(1)実際に物理的に波形が変化したのを聴き分けている場合と、(2) 波形は変わってないか、あるいは変わっても、学術的に認められている人間の弁別域より遙かに小さい(1桁も2桁も)変化しか期待できない場合の2つがあると思います。私が心理効果といっているのは(2)の場合ですが、その場合も若干区別をして発言しています。明らかに心理効果と断言しているのは、物理的に解析して2桁以上の小さな差しか期待できない場合で、1桁程度だとグレイゾーンとして断言を避けています。その判断の基準は、よく誤解されるんですがブラインドテストの結果に基づいているわけではありません。しかし、当然のことですが、数は少なくとも、信頼できそうなブラインドテストの結果を見るとグレイゾーンでもまず間違いなく有意差無しとなっています。この定義に照らすと、明るいところと暗いところので差を感じられるのはやはり心理効果と言っていいと思います。

ところで、先にBMさんにとって、心理効果かそうでないかの判断の基準は何かと聞いたのですが答えて貰っていません。しかし今回の回答で推察できるのは、明暗の場合は、BMさんにも物理的には何も変わっていないことが確信できるからではないでしょうか? 同じように私にとっては、例えば最近の話題を例に取ると、バイワイヤー用のジャンパーを変えてもそれがもたらす波形の変化は物理学に照らして、弁別域より遙かに小さいと確信できるので心理効果だろうといっているわけです。そうはいってもびっくりBMさんには信じてもらえないかもしれませんが、見る人見れば分かると思っています。

それと、この掲示板の過去の経過を見て頂けると分かると思いますが、BMさんの意見をあえて心理効果として、理由を付けて否定しているのは、他の方の投稿についての私の回答に対して口を挟まれている場合に限っているつもりです。この場合は、科学的な根拠のない主観的のみに基づく意見をそのまま放置しておくわけにいかないからです。それ以外の件についてはなるべく口を挟まないようにしています。



心理効果 投稿者:BM 投稿日:2008年10月 4日(土)11時01分36秒  

私が心理効果と聞いて、感じるのは、たとえば安い銅線と効果な6N7Nのコード、との比較で、片方が高価で高級なのだから、当然音質が良いと頭で感じた影響で、高級コードの方が音質に変化が無くても、良いと感じると言うのが、志賀さんの言われる、たんなる心理効果と理解してるのですが?

ただ実際の場合、多くの人がコードの材質による音質変化は感じます、これらを抵抗の差は人間の感知能力よりも微笑なので、変化を感じる事は無いと、決め付けるのも、ある種の心理効果とも感じます・・・人の感覚は、指での薄い紙の厚みの違が解る感覚にしても、可也の精度ですし、測定機器を上回る感受性も有ると思っています、ですから先日のジャンパーピンにしても私の体験した効果を書いたのですが、抵抗の違いが少ないから心理効果と簡単に決め付けられましたが、その場合だと抵抗差は極僅かで、違いを人には感知できないと志賀さんは考えるけど、違いを感じる人も居る程度で良いのでは?それでアドバイスした人が実践してみての判断で良いと思うのですが?

Re 心理効果 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 4日(土)21時48分5秒  
BM さん

実は、ケーブルの純度で音が変わるという話、私がオーディオの世界で心理効果がいかに大きな影響を及ぼすかを確信させてくれた現象です。この分野(金属物性学)は私の専門分野であり、十分理解しているつもりです。純度を変えると確かに抵抗値はわずかに変化しますが、その変化は室温が少し変わるだけで打ち消されてしまう程度の変化で、かつ、歪みなどへの影響はそれこそ天文学的に微少です。これで音が変わると感じるのは心理効果以外にはあり得ないと確信しています。

(初めてこの話を聞かれた人のために、一応HPの該当部分を紹介しておきます)
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/meisin.htm

変わらないと感じるのも心理効果といっておられるようですが、私が心理効果を免れているなど一度もいってませんよ。何人といえども心理効果を免れるのは原理的に不可能です。唯一の方法は、聴き分けられると主張する人が厳密なブラインドテストで本当かどうか試してみる以外にありません。これは何度も言っていますが、今問題にしているような極微少な変化(
先のレスで(2)と区分した場合です)に対してはいかに経験を積んだベテランといえども個人の経験などは何の証拠にもなりません。

要するに私は自分の知識の範囲で物理学から言えることをいっているだけで、それを信じるかどうか、あるいは「科学では説明出来ない現象がある」といってケーブルを取っ替え引替えして「音の変化?」を楽しむかはその人に自由だし、実際その人が違って感じているのを疑っているわけではありません。

いずれにせよ、これについてこれ以上BMさんと議論しても平行線をたどるばかりですね。後は、このやりとりを見られた人の判断に任しましょう。


Re 心理効果 2
投稿者:BM 投稿日:2008年10月 6日(月)08時48分11秒    
志賀 さん、

心理効果の概念的には私ので合っていましたか?コードでの音質の変化、これは私の出合って知ってるオーディオ仲間で否定する人は居ません、ほとんどのオーディオマニアは体感していると思います、ですから志賀さんは、これらに専門的な方ですので、たんに抵抗値での違いの少なさで否定されるのでは無く、どこが原因なのかを考察していただきたいのですが?その変化を志賀さんは、感じていらっしゃらないとしても、感じる人が多いと言う事で・・・私の素人の感じだと、抵抗値が周波数によって、多少違うのではと感じるのですが?可能性は無いでしょうか?不純物で、抵抗が増えると高域の抵抗から増えるとか?

Re2 心理効果 2 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 6日(月)20時23分23秒  
BM さん

>心理効果の概念的は私ので合っていましたか?

「私が心理効果と聞いて、感じるのは、たとえば安い銅線と効果な6N7Nのコード、との比較で、片方が高価で高級なのだから、当然音質が良いと頭で感じた影響で、高級コードの方が音質に変化が無くても、良いと感じると言うのが、志賀さんの言われる、たんなる心理効果と理解してるのですが?」

これのことですね。この場合ももちろんそうですが、もう少し広い意味で、上に書かれたような理由づけがなくても、何かを変えれば変わるはずだと信ているだけで、本当は(物理的に)何も変わっていなくても、実際に変わって聴こえるという現象も含めていっています。

>コードでの音質の変化、これは私の出合って知ってるオーディオ仲間で否定する人は居ません、ほとんどのオーディオマニアは体感していると思います、

それはよく知っています。まあ、それがオーディオマニアの定義のようなものかもしれませんね。しかし、否定される方もたくさんおられますよ。その比率は増えてきているんではないでしょうか?

>ですから志賀さんは、これらに専門的な方ですので、たんに抵抗値での違いの少なさで否定されるのでは無く、どこが原因なのかを考察していただきたいのですが?

何度も言っていますが、個人の体験はいくら多数でも客観適事実とは見なせず、科学的に考察するに値しません。厳正なブラインドテストで有意差有りとの結論が出て初めて検討に値します。

コードの音質 投稿者:US 投稿日:2008年10月 6日(月)22時36分47秒  

コードの音質について変化すると感じている方と変化しないと感じている方がおられるように思いますが、コードにより音質が変化すると感じている者の一人です。

ただ、同じ構造のコードでは導体の材質の純度の違いだけでは音質の変化を判別することは難しいように思いますが、それよりコードの絶縁皮膜の構造や材質の違いによる電磁波抵抗の違いのほうが音質変化に対するインパクトが強いのではないかと思います。

また、同じ構造のコードでの長さの違いでは、ごく僅かな長さの違いであっても高域よりに聞こえたり低域よりに聞こえたりした経験がありますので、長さの違いによる、定在波の立つ周波数の違いも音質変化の一因ではないかと推測しています。

Re コードの音質 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 7日(火)06時27分17秒  
US さん

>コードの音質について変化すると感じている方と変化しないと感じている方がおられるように思いますが、コードにより音質が変化すると感じている者の一人です。

実は私もケーブルで音質が変わると思い色々取り替えていた時期がありました。システムの配置の関係から、長めにケーブルを引き回す必要があった時期です。例えば、表皮効果の低減のため有利だと言うことでその頃はやっていた網状に編んだケーブルを使ったこともあります。確かにその直後はよくなった気がしたのですが、そのうち以前の方がよかったという気にもなり、また元へ戻すとかいろいろやりました。結局忙しいこともあって、現在使っているスターカッドタイプで落ち着き長年そのままにしています。

で、現役を引退して少し時間に余裕が出来たので、専門の物理の知識を生かしケーブルの信号伝達特性を徹底的に調べた結果数メートルの長さではとても人間の聴覚では検知できそうにない変化しか期待できないことが分かりました。これについては、HPに詳しく書いています。

ではなぜ、多くのオーディオマニアが音質が変わると感じるのか? これは物理学で説明出来るようなものでなく、心理学の問題であることに気がつきました。そこで、最近の脳科学の進展を勉強してみて目から鱗が落ちる思いがしました。是非、一度脳科学の啓蒙書に目を通してみて下さい。入門には、例えば
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/brain.htm
で紹介している、澤口俊之著「したたかな脳」などがお薦めです。

つまり、ケーブルで音が変わって聴こえるのは心理効果だと確信したのですが、そうだとすると、銘柄を隠して聴くとその差は分からなくなるはずだと気がつき色々情報を集めると、いわゆるブラインドテストの結果は有意差無しという結果しか見つからないことが分かりました。ただし、ネット上ではいわゆる「ガセネタ」が多いのでその実験方法に十分注意する必要がありますが。

これについては
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/why.htm#blind
ここに、一部が紹介してあります。

RE2コードの音質 投稿者:US 投稿日:2008年10月 7日(火)11時42分45秒  
志賀 さん

志>つまり、ケーブルで音が変わって聴こえるのは心理効果だと確信したのですが、そうだとすると、銘柄を隠して聴くとその差は分からなくなるはずだと気がつき色々情報を集めると、いわゆるブラインドテストの結果は有意差無しという結果しか見つからないことが分かりました。ただし、ネット上ではいわゆる「ガセネタ」が多いのでその実験方法に十分注意する必要がありますが
これについては
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/why.htm#blind
ここに、一部が紹介してあります。


そのことも充分理解しているつもりですが、私には、コードの構造や被服の違うものでは音が違って聞こえるのです。

失礼は重々承知の上で申し上げますが、大手メーカーの製品に電源コードを簡単に取り替えて聞くことが出来る機器がありますが、このような取替えの出来る機器などで電源コードを取り替えて聞かれた経験はおありでしょうか。また、このような経験がお有りであっても違いを感じられなければ、いたしかたありませんが、もしも、経験がお有りで無ければ一度試して戴けると有りがたいのですが。

Re: RE2コードの音質 投稿者:RS 投稿日:2008年10月 7日(火)13時01分46秒  
USさん、

USさん>
> 志賀さん> http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/why.htm#blind
> 志賀さん> ここに、一部が紹介してあります。

> そのことも充分理解しているつもりですが、


充分理解されているとは思えません。もし、志賀さんの上記のページを「充分理解」なさっているならば、

> 私には、コードの構造や被服の違うものでは音が違って聞こえるのです。

というご主張が意味の無い主張であることがお分かりと思うのですが。

つまり、「違って聞こえる」というのがダブルブラインドテストなどの科学的に妥当な実験方法での結果でなければ、信頼できるデータではな
いので検討の対象にならない、ということです。

仮に志賀さんご自身が、ケーブルを取り替えて音が違って聞こえたとしても、ダブルブランドテストなどの科学的に妥当な方法によるものでなければ、科学者としての志賀さんは検討するべきデータとして用いないと思いますよ。

RE3コードの音質 投稿者:US 投稿日:2008年10月 7日(火)13時59分59秒  
RS さん

ご指摘のページを読み返しまして貴方の言われるとおりだと思いました。ただ多くの人が感じている違いや疑問に答えていただけると思っていましたのです。

(無題) 投稿者:BM 投稿日:2008年10月 7日(火)15時02分34秒  

コードについては、ブラインドテストによる音質の変化は、可也の件数事例は有ると思いますが?普通はどちらが好みかのブラインドテストですけど、その好みはバラバラの結果に成ると思いますが、どのコードも変化が無いと答えたブラインドデストの事例は無いのでは?

まーこの件は心理効果なのか、測定出来ない何かの要因が有るのか?数メートルのコードで無くても数センチのカートリッジを繋ぐリード線でも可也の変化を私は感じます。示された抵抗値の差が0では無いですし、その違いを人は感じられるのか?それとも他の要因が有るのか?まったくの心理効果なのか?・・・残念ですが、この件はこれまでと言う事で。

Re (無題) 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 7日(火)15時35分45秒  
BM さん

>コードについては、ブラインドテストによる音質の変化は、可也の件数事例は有ると思いますが?

では具体的に示して下さい。

>普通はどちらが好みかのブラインドテストですけど、その好みはバラバラの結果に成ると思いますが、

全然違います。それはオーディオ誌のお遊び記事のことですよ。

>どのコードも変化が無いと答えたブラインドデストの事例は無いのでは?

全く分かっておられませんね。ブラインドテストの被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです。しかし、後で答えを見ると統計的ばらつき以外の結果は得られないと言うことです。ちゃんとしたブラインドテストの結果は全て有意差無しです。


RE3 コードの音質 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 7日(火)15時38分17秒    
US さん

RSさんのフォローの通りなんですが、ここで個人の印象記が如何に当てにならないかを示すブラインドテストとはどんなものかを紹介しておきましょう。日本では業界を含めこれで評価するのはタブーのようですが外国では結構やられているようです。それらはHPの「心理効果とブラインドテスト」のページを見て頂くとして、ちょっとお遊び的なところもありますが、最近見つけた日本語のサイトを紹介しておきましょう。これです。

http://web.archive.org/web/20121213032023/http://dentalbeginners.com/wanko/code/code.htm

これを見て貰えば分かりますが、何を使っているかが分かった状態で聴き比べると、その特徴が微に入り細にわたって語られしかも試聴者の印象もほぼ一致しています(そして評価は価格順になる!)ところが、ブラインドで聴くと、それぞれ我こそはと自負するオーディオマニアばかりが集まっいるようですが、全く分からなくなるということです。いや、分かっているつもりで答えても正解にはならないというのが正確でしょう。

この現実を見ると、単なる個人の印象をもとに、物理的な違いを微に入り細に入り議論しても無駄であることが分かってもらえると思うんですが?

なお、学術的にも認められるブラインドテストの方法は

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/abx.htm

に示しておきます。結構難しいものです。


また、ブラインドでは本来の差が分からないという主張もありますがいいわけに過ぎません。



(無題) 投稿者:BM 投稿日:2008年10月 8日(水)12時03分37秒  

(ブラインドテストの被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです。しかし、後で答えを見ると統計的ばらつき以外の結果は得られないと言うことです。ちゃんとしたブラインドテストの結果は全て有意差無しです。)

志賀さん、これが問題なのです、普通コードのブラインドテストだと、どちらが良いかをテストしていくと思います、ですから、そこには被験者の好みと記憶力?が反映されます、志賀さんも書かれていますが、(被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです)と書かれてます、ですから、対象のコードの音質の違いは感じている訳です、その好みに対する答えがバラバラだとしても(ブラインドテストの結果は全被験者て有意差無しです)と決めるのは理解出来ません、今の話はコードの材質で音質の変化が有るのかと言う事ですから、被験者が変化を感じたと言う事は、その音質の良し悪しでバラツキが有り統計的に無意味で有ったとしても、音質の変化が有ると言う事は認めるべきでは無いでしょうか?

Re (無題) 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 8日(水)13時23分9秒  
BM さん

>>(ブラインドテストの被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです。しかし、後で答えを見ると統計的ばらつき以外の結果は得られないと言うことです。ちゃんとしたブラインドテストの結果は全て有意差無しです。)

>志賀さん、これが問題なのです、普通コードのブラインドテストだと、どちらが良いかをテストしていくと思います、ですから、そこには被験者の好みと記憶力?が反映されます、志賀さんも書かれていますが、(被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです)と書かれてます、ですから、対象のコードの音質の違いは感じている訳です、その好みに対する答えがバラバラだとしても(ブラインドテストの結果は全被験者て有意差無しです)と決めるのは理解出来ません、今の話はコードの材質で音質の変化が有るのかと言う事ですから、被験者が変化を感じたと言う事は、その音質の良し悪しでバラツキが有り統計的に無意味で有ったとしても、音質の変化が有ると言う事は認めるべきでは無いでしょうか?


全然違います。

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/abx.htm

これを読んでよく勉強して下さい。


Re: Re (無題) 投稿者:RS 投稿日:2008年10月 8日(水)17時10分8秒  
BMさん

志賀さんのHPにちゃんと書いてあるので、志賀さんが

志賀さん> この件についてはこれ以上はおつきあいしかねます。

と仰るのは無理もないことですが、蛇足的説明を少し。

BMさん> 対象のコードの音質の違いは感じている訳です

コードを変えていないのに「音質の違いを感じ」たら変でしょう。その場合も含めてのことですよ。

簡単に言えば、コインを投げて、表が出たら変化あり、裏が出たら変化なし、と答えたのと違いが無かったということです。
────────────────────────────────
志賀さんが「統計的ばらつき」と書かれているのは、コインを投げても、(本来、表(あるいは裏)が出る確率は0.5なのだが)標本平均が偶然一方向に偏る(0.6になったりする)場合があり、これを「統計的ばらつき」と言っている訳です。

数学的に言えば、「標本平均の分散は0でない」ということです。(標本数が大きくなれば0に近づきますが)

実験の結果、偶然0.6になった可能性が大きいのに、「コインを投げて表が出る確率は0.6である。」と結論づけるのはまずい。
────────────────────────────────

RS さん 投稿者:BM 投稿日:2008年10月 9日(木)16時21分11秒  

(コードを変えていないのに「音質の違いを感じ」たら変でしょう。)
その通りです、私が言いたいのはブラインドテストで被験者がそれぞれ、コードの音質変化を感じた事、その結果これが良いと判断した物がまちまちで有ったとしても、それは個人の音質にたいする好みの違いからの結果だと思っています、もし志賀さんのご意見どおりで人にはコードでの音質変化は感知できない、たんなる心理効果と言う事なら、多くの被験者は、それらコードに対して音質の変化を感じずに、同じコードと答えるか、どのコードも変化無いと答えると思います、それが全員が好みの順位を付けているし、音質の変化を感じていると言う事を私は言っています・・・志賀さんが示されたページは何度も見ています、そこに書かれている事には同感ですが、コードに関しては同じ対象では無いと私は思っています。

私としては志賀さんに、この音質変化の科学的可能性を考えて欲しかったのですが?ご自分が信じていなくても、変化を感じる者が居るのですから、心理効果で済まさないで、可能性の様な物でも、ご参考に聞かせていただければ有りがたいと思ったしだいです・・・

Re: Re: RS さん 投稿者:RS 投稿日:2008年10月 9日(木)22時41分1秒  

BM> たんなる心理効果と言う事なら、多くの被験者は、それらコードに対して音質の変化を感じずに、同じコードと答えるか、どのコードも変化無いと答えると思います

このロジックが間違っています。コードを変えないのに「変化あり」と判定した場合を無視しているように読めます。

もしかして、毎回コードを変えるという前提ですか?それは実験方法が間違っています。コードを変えない場合も含めて実験しないとだめでしょう。

          正答        誤答
コードを変えた 判定:変化あり 判定:変化なし
コードを変えず 判定:変化なし 判定:変化あり

上記において正答と誤答の差が統計的ばらつきの範囲内ならば、コインを投げて答えたのと同じですね。

(無題) 投稿者:BM 投稿日:2008年10月10日(金)11時38分17秒    
MOさん RSさん
           正答       誤答
コードを変えた 判定:変化あり 判定:変化なし・・・これは誤答とも言い切れませんよ、材質が近ければ似た音質のコードも有りますからね。

コードを変えず 判定:変化なし 判定:変化あり・・・これは誤答ですね。

ただ現在のオーディオの状況でコードにより音質の変化を感じるかと言うブライントテストは少ないと思います、実験してみたいです。コードで音質が変わると言うのはオーディオマニアの中では常識に成ってる?と思います、ですからブラインドテストと言っても、好みに合うかどうかのテストが多いと思います。志賀さん、色々ご迷惑をお掛けしていますが、お時間が取れましたら又ご説明宜しくお願いいたします。

Re ブラインドテスト2 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月10日(金)15時38分21秒  
BM さん、

一般的なことを言っても理解してもらえそうにないので、まず具体的なブラインドテストについて考えてみましょう。まず1例として以前、USさんに紹介した

http://web.archive.org/web/20121213032023/http://dentalbeginners.com/wanko/code/code.htm

このサイトを見て下さい。

はじめにブランド名を知った上での感想はそれぞれかなりはっきりした印象を語っていますね。それぞれのケーブルの特徴を微に入り細に入り語っています。つまり各人はそのケーブルについてのはっきりした音のイメージを持っているわけです。これをそのケーブルのブランドイメージと呼ぶことにします(心理学でいうクオリアです)。当然ケーブルにはそれぞれ特有の音があると思っているわけです。(ただし人により,けっこう違っていることにも注意)

そこで、最後にブラインド(ブランド名を隠して)で聴くと正しく聴き分けられない。これっておかしいと思いませんか? ただし、この場合いも、被験者は一応答えを出している以上ちゃんと聴き分けていると思っているはずですね。しかし結果は見当違いだったわけです。このような現象は心理学の立場で検討するときわめて自然なことです。

その答えは、各人が持っているケーブルのイメージはそのケーブルの物理特性から生じるものでなく、ブランド名そのものから生じているから、従って、ブランド名を知って聴くと鮮明なイメージが得られるのに対しそれを隠すと分からなくなるのは当然です。

ブランドイメージがどうして作られるか? これは個人差もあり一概に言えません。しかも他人の心の内へ入り込むことは出来ない以上、想像するしかありません。業者の巧みな宣伝文、雑誌の評、友達からの伝聞、色や太さなどの外観など考えられますが、そんな予備知識が無くとも、ケーブルには音質差があるはずだと思い込んでいれば、そのケーブルを最初に聴いたときの印象がそのままブランドイメージとして脳内に定着する場合もあるでしょう。(余談:これは今はやりの言葉で言えば「脳内での対称性の自発的破れ」ともいえますね)

しかし、分からないはずなのになぜ答えるか? これも心理学の問題です。このテストでは、3種類のケーブルをブランド名を隠して使うわけですが、被験者はその3本がどのケーブルを使っているかは前もって知っています(提示される順序だけが隠されるわけです)。従って、ブランド名が分からなくとも、切り替えられたとたんに、その中の一つのイメージが脳内に生じ結構自分では特徴を捉え聴き分けられたと感じる人もいると思います。

もちろん、ブランド名を隠すと本当に分からなくなりパニックに陥る人もいるでしょう。他のブラインドテストでは途中でギブアップしてしまう例もあります。しかし、多くの場合、今更分からないといえば沽券に関わるとでも思うのか最後まで何とか答えを出し続けるんだと思います。

しかし、当然のことながら、元々そのイメージはケーブルの物理特性の差から生じたわけではないので見当違いの答えしか出せません。

そこで、BMさんの以前の投稿について考えてみます。

志賀>(ブラインドテストの被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです。しかし、後で答えを見ると統計的ばらつき以外の結果は得られないと言うことです。ちゃんとしたブラインドテストの結果は全て有意差無しです。)

BM>志賀さん、これが問題なのです、普通コードのブラインドテストだと、どちらが良いかをテストしていくと思います、


まず、この点から、どうもBMさんはブラインドテストは目隠しをして音質が良い順に答えるものだと思っておられるようですが、それが第1の間違いです。確かに、そういうテストもオーディオ誌に載ることはありますがそれはいわばお遊びテストです。

私が言っているのは、また学術的にも認められているのは、どちらが良いかを問題にするわけではありません。とりあえず、目隠ししてもブランド名が分かるかどうか、もっと単純には2つのケーブル間にブランド名を隠しても聴き分けられるような差があるかどうかをだけをテストします。もちろんそのとき、良い、悪い、という印象も判断の基準にしてもかまいません、というよりそうする人もいるでしょう。

なお、上に挙げた3本のケーブルを言い当てるのもあまりいい例ではありません。まぐれで当たる確率がかなり大きいからです。本来はHPに書いたようなABX法を使います。無作為にABBAAABABB・・・といった具合に切り替え当てて貰う方法です。この場合はAからAに切り替えた場合、つまり何も変えていないのに、Bに変わったと答えることが起こります。有意差無しの結果というのはこいうことが頻繁に起こる、つまり変わると感じたのはケーブルの特性が変わったせいではないと言うことです。RSさんが指摘されたのはこのことです。

BM>ですから、そこには被験者の好みと記憶力?が反映されます、志賀さんも書かれていますが、(被験者はその時点では変化があると思って答えているわけです)と書かれてます、

はい、これは上に書いた通りです。

BM>・・・・、その好みに対する答えがバラバラだとしても

これは個人の好みですから当然バラバラでしょう。しかし、上のサイトではどうも価格によって善し悪しが決まっているようですね。そんなもんです。

BM>(ブラインドテストの結果は全被験者て有意差無しです)と決めるのは理解出来ません、

これは決めるかどうかの問題でなく、結果がそうなっているということです。

BM>今の話はコードの材質で音質の変化が有るのかと言う事ですから、被験者が変化を感じたと言う事は、その音質の良し悪しでバラツキが有り統計的に無意味で有ったとしても、音質の変化が有ると言う事は認めるべきでは無いでしょうか?

この点が最大の誤解です。上に書いた通り、各人は音質変化があると感じているのはその通りです。しかし、その変化はケーブルの固有の性質によって生じているのではなく各人が持っているイメージによって生じている訳です。従って、ブランドを知って聴くとちゃんと聴き分けられ、隠して聴くと違いがあると感じても正しく聴き分けているわけではないと言うことです。

個人の主観に過ぎない音質変化を物理的に検討しても意味がないと言っている理由です。

まあちょっと信じてもらえないかもしれませんが、これが分かってもらえないと、あるいは否定されるなら、議論は成り立ちません。

一点確認 投稿者:KU 投稿日:2008年10月10日(金)18時54分26秒  
BM さん

>ブラインドテストに成ると、好みが優先してくる

DBTの結果はマルバツだけであって、マルと好ましいかどうかは関係ありません。

Re: (無題) 投稿者:RS 投稿日:2008年10月10日(金)20時21分23秒  

既に志賀さんが詳しい説明をされているのと、BMさん一人を責めているようで気が引けるのですが、私の記事へのコメントなのでお答します。

BM>コードを変えた 判定:変化なし, ・・・これは誤答とも言い切れませんよ、材質が近ければ似た音質のコードも有ります

あ、そうですね。これは間違いでした。済みません。ただし、異なるコードについて、ブラインドテストで「変化なし」と回答した人の割合が有意に大きければ、それらのコードは「区別できない」と評価されるだけの話(*)で、「コードにより音が変わる」という主張には寄与しません。

(*)「コードで音は変わらない」の補強にはなる。

BM>しめされたテストも先に聴いたコードをブラインドテストで当てられなかったと言う結果ですよね

これは、http://dentalbeginners.com/wanko/code/code.htm の実験のことを念頭におっしゃっているようですが、この実験はブラインドテストとしては誠に不完全なものですね。コードを変えなかった場合をランダムに入れていないようですし、試行回数も少なそうです。

それに「言い当てられない」だけではないのです。

志賀さんは、

志賀> もっと単純には2つのケーブル間にブランド名を隠しても聴き分けられるような差があるかどうかをだけをテストします。

とも書かれています。実際、ピンコードに関して「差異が聴き分けられるか」のブラインドテストは

http://www.provide.net/~djcarlst/abx_wire.htm

を見て頂けば、

MIT、Monster Cable、H.E.A.R.、Belden cable with Vampire connectors と

$2.50 blister pack RCA phono interconnect

の「差異が聴き分けられなかった」との結果が出ています。「言い当てられなかった」だけではありません。

補足:上で紹介したブラインドテストは日本語で書かれた適当なブラインドテストのサイトがこれしか見つからなかったからです。しかし、RSさんも指摘されているようにこの方法は大きな落とし穴があります。 なぜなら、3本(a,b,c とする)のケーブルを一度ずつ提示してそのブランド名を当てさせる場合、その順序は、(a,b,c)、(a,c,b)、(b,a,c)、(b,c,a)、(c,a,b)、(c,b,a) の6通り(3の階乗)しか有りません。したがって、全くでたらめに答えても全正答の確率は17% あります。あるいは、被験者が6人いれば、そのうち一人が全正答となる確率が高いわけです。この例では、全正答者は一人も出なかったようですが、もし一人でも全正答者がいれば、その人は「黄金の耳」の持主とたたえられ、やっぱり耳のいい人なら「ケーブルの音質差は聴き分けられる」という結論が導き出されるでしょう。ブラインドテストには確率統計の知識が不可欠です。

体験ABX 投稿者:FN 投稿日:2008年10月11日(土)12時31分27秒    

はじめての書き込みです。普段パソコンで使用しているオーディオプレイヤーソフトのfoobar2000 http://foobar2000.xrea.jp/index.php?foobar2000 がABXブラインドテストの機能があることがわかり体験してみました。一人で正式なテストができるようです。

比較ソースは、WAVEファイルとそれをサウンド編集ソフト SoundEngine で

http://www.cycleof5th.com/products/soundengine/

ローパスフィルタ処理(7k,10k,12k,15k)を施したWAVEファイルで、各ファイルとオリジナルとを比較しました。 装置はパソコンの USB AUDIO 経由でヘッドホンを使用しました。USB出力は実測で20kHz で -3dB 程度、ヘッドホンはコンデンサータイプ(S社)です。

結果
7kHz 8/8 (0.4%)
10kHz 8/8 (0.4%)
12Hzk 7/8 (3.5%)
15Hzk 5/8 (36.3%)

 8/8 は8回のテストで8回正解、5/8 では8回で5回正解です。括弧のパーセントはその正解率がランダムに現れる確率です。判定は有意水準 1% または 5% が採用されることが多いそうです。1%を採用すると、10kHz まで、5%とすると 12kHz までは判別できたことになります。

 この結果は、比較した時の感想と良く一致していて、12kHz はかなり集中しないと間違えてしまう難度ですが、それでも 12kHz までは自信が持てます。しかし 15kHz になるとわかりません、お手上げです。(年齢相応の結果になりました)

 この後、MP3 のエンコードオプションの違いをテストしようと、予備テストを開始したのですが誤答が多く正式なABXに至りませんでした。私の場合はMP3は標準オプションで十分ということのようです。

 今回のLPFの ABX テスト回数は 8×4 の 32回ですが準備段階での回数を含めると倍以上はテストを行っています。感想は「疲労困憊」という感じです。楽しみ(趣味)というよりも苦行に近いです。しかし良い経験ができました。ABXブラインドテストは信頼できることが体感できました。

Re 体験ABX 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月11日(土)17時36分57秒  
FN さん

投稿有り難うございます。

実は、ブラインドテストの結果の掲載は色々経緯があり「原則」お断りということにしています。その経緯と理由は

http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/12blindtest.html

ここに、書いてあります。

さて、今回の結果は、パソコンとヘッドフォンのみのが係わるシンプルなものであり、DBT(ダブルブラインドテスト)の条件を十分満たしていると判断しそのまま掲載させて頂きます。結果もすこぶるreasonable だと思います。

強いて言えば、具体的にどのようなソース(音楽)を使用されたかを書いて貰うといいですね。それと、リンク先のURLをスペースを空けない括弧囲いにすると、クリックだけでは機能しないようです。掲示板下部にある「自分の投稿の編集」ボタンから簡単に訂正できるので、お手数ですが訂正して頂けると、ここを見ておられる皆さんにとっても見やすくなるので、ありがたいです。

いずれにせよ、大変な努力をされたようで敬服します。

圧縮レートのテストも成功されたら是非投稿下さい。

お疲れ様でした。


SPコードとブラインドテスト 投稿者:SB 投稿日:2008年10月11日(土)16時30分6秒  

コードによる音質の差は聞き分けれないことを証明するには有効でもコードによって音質に差があることの証明には???。

接触抵抗の変化、気温、湿度、気圧どれをとっても音質に変化を与える可能性が。ましてリスポジで耳が数センチ動けば高域のF特が大きく変化する状態で人間テスターは何のチガイを語るのでしょう???。

Re SPコードとブラインドテスト 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月11日(土)20時06分49秒  
SB さん、

>コードによる音質の差は聞き分けれないことを証明するには有効でもコードによって音質に差があることの証明には???。

どうも言っておられることの意味がよく分かりません。ABX テストのことを言っておられるなら、通常、有意差有りなら音質に差が有ることの確認だと思いますが? もちろん、微妙な判定の場合も有りますが。

>接触抵抗の変化、気温、湿度、気圧どれをとっても音質に変化を与える可能性が。ましてリスポジで耳が数センチ動けば高域のF特が大きく変化する状態で人間テスターは何のチガイを語るのでしょう???。

通常ABXテストは瞬時切り替えで行ないます。そして、その前後に差が有ったかどうかのみが判断の基準になります。なので、上に書いてあるような環境のブレがあっても結果に影響しないはずです。

とりあえずの結論

洋の東西を問わずオーディオ関係の掲示板でブラインドテストの話題が出ると必ず荒れるそうです。中にはこの話題を全面禁止している外国の有名サイトもあるとか。 その理由は恐らく、私がいう天動説と地動説論争

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/copernican.htm

に直結するからでしょう。自分の体験が全てという人にとって地動説は理解不能なのかもしれません。特に、経験豊富なベテランほど認めにくいと想像されます。少し大げさですが、これを認めると今までのオーディオ人生そのものを否定することになりかねません。無理からぬことです。

以下、流れから少し外れた話題を2,3 再録しておきます。

食品のブラインドテスト 投稿者:N2 投稿日:2008年10月 7日(火)15時54分22秒   皆様

最近「心理効果」について話題になっていたようですので、食品の例が何か参考になればと思い、初めて書き込ませていただきます。

私は以前食品メーカーでマーケティングを担当しておりました。新製品の開発時には、製品テストを行うのですが、これは300名程度のユーザー層を対象に商品の評価を得るもので、評価項目は色々あるのですが、通常「ブラインド」と「ブランドオープン」の2種類のテストを行っておりました。

ある商品について、様々な競合商品と同時に比較テストを行ったことがあります。ある商品とは、「高級品」で同一価格で味の違いのバリエーションがあるものとお考え下さい。比較対照としては、「普及品」で価格が1/3程度のもので、「高級品」と同じ味のもので比較しました。

結果は、ブラインドとブランドオープンでは全く異なるものになりました。ある味では、「高級品」の評価はブランドオープンで仮に90点とすると、ブラインドでは60点程度となりました。同じ味の「普及品」ではブランドオープンでは50点、ブラインドでは60点程度となりました。当然ブラインドでは、「高級品」と「普及品」では統計学的有意差なしという結果になりました。

食品と音響製品とでは、色々な違いがあるかもしれませんが、ブランドオープンとブラインドにはこれくらいの差が出る場合があるということの一例です。マーケティング的にはこれはブランドオープンの評価を「知覚品質」といい、これを高めるためにブランドに投資をしますので、この結果が決して「高級品」にとって悪い結果といいきることはできないのですが(売れるかどうかは当然「知覚品質」で決まりますから)、ブラインドで差が出なかったことは担当者として非常にショッキングな出来事ではありました。「高級品」の名誉のために申しますと、他の味では圧倒的にブラインドで差が出たものもあります。

いずれにせよ、人間が様々な情報をインプットしてから感じる品質というものは、全くあてにならないものだということを強く感じました。もちろんその商品は、その後ブラインドでも差をつけるべく改良しましたが。
ちなみにテストの方法は、確か150名ずつの別のグループの一方がブラインド、一方がブランドオープンだったと記憶しております。

Re 食品のブラインドテスト 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 7日(火)23時08分15秒 N2 さん
N2さん

大変面白い話有り難うございます。これが、まさに食品偽造業者の狙い目ですね。よく分かります。

オーディオ製品の場合はちょっと違っていて、A,B という製品(もちろんオープンブランドでは差があると信じられている製品)を、目隠し状態でランダムに切り替え(当然同じものに切り替える場合も含む)、切り替えたことのみを告げ、AかBかを当てて貰うという方法で、しかも、AとBを一貫して取り違えた場合は誤答とせず正答とします。つまり、AとBに聴感で有意な差があるかどうかのみをテストします。通常20試行程度は必要とされていますがこで話題となっているケーブルの場合などは結果はほとんど統計誤差の範囲で50%の正答となります。つまり、全くでたらめに答えた場合と変わらないという結果が得られます。


Re: Re (無題) 投稿者:KZ 投稿日:2008年10月 8日(水)21時39分28秒
志賀さん

横から失礼します。
相変わらずのダブルブラインドテスト論ですが、拙HPで述べているように、ダブルブラインドテストが有効に機能した例は、昔NHKが放送による劣化が元と差異がないとか最近は圧縮ホーマットが非圧縮と比較して差異がない、要するに有意性が認められなかったと言う事例だけではないですか?
手法的にも以前に、有意性があるようにも無いようにも主催者の意思で決まることで、是非志賀さんにダブルブラインドテストの運営を経験して冷静に判断して欲しいと言うことを言ったような記憶があります。

ダブルブラインドテストの特質として、これ迄見聞きして来た結果は有意性が認められなかったと言う結果を導き出す手法としか思えません。
ビックリマスダさんはじめAFでも意見が交換されましたが、単純に言えば、より良い音を求める姿勢とある種の権威が認めたことが科学的だと言う立場の違いが、また繰り返されていますね。

自分で科学的な手法で有る無しに関わらずより良い音を求める立場とは永遠に分かり合えない話です。世の中から与えられた妥協の産物の商品を駆使して、一定レベルに達していれば有意的な違いは無くかつ不満が無いと言うことは幸せなのかも知れません。もし違うのならば、その原因を科学的手法で解明し解決の手法を提案することが「科学」では無いのでしょうか?

ダブルブラインドテストの結果集計のように統計が科学というのであれば、オーディオなんて道楽にも趣味にもなりませんから議論のすることすら意味の無いことでしょう。

しかし、ここは志賀さんの私的な領地ですので、この後の処理は如何様なさってもこれ以上は何も言いません。ただ、書き込みをなさった方がお気の毒に思え敢えて書き込みました。失礼しました。

http://members3.jcom.home.ne.jp/audillusion/

オーディオと科学 投稿者:志賀 投稿日:2008年10月 8日(水)22時54分47秒
KZ さん

>相変わらずのダブルブラインドテスト論ですが、拙HPで述べているように、ダブルブラインドテストが有効に機能した例は、昔NHKが放送による劣化が元と差異がないとか最近は圧縮ホーマットが非圧縮と比較して差異がない、要するに有意性が認められなかったと言う事例だけではないですか?

>・・・・・・・・・・・・ダブルブラインドテストの特質として、これ迄見聞きして来た結果は有意性が認められなかったと言う結果を導き出す手法としか思えません。


いえそんなことありません。例えば、

http://www.provide.net/~djcarlst/abx_data.htm

ここでの例を見て下さい。スピーカーは当然として、アンプやCDPもちゃんと有意差のあるのはたくさんあります。ケーブルの場合は全て有意差無しですがむしろ例外的と言っていいでしょう。どの場合も、その特性の差は、今まで確立している聴覚の弁別域の値と矛盾していません。きわめて、納得できる結果です。

圧縮については実験が簡単なこともあり、また規格作りにも欠かせないので膨大なデータが取られているはずです。当然、ビットレートが低ければ有意差有りとなります。クリティカルなレートは方式により差はありますが128kbpsくらいとされていると思います。
例えば、こんな例もあります。


http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0504/14/news003_2.html

実用に供するには、高い確率で非圧縮とくらべ有意差無しでないとだめですね。従って、実用化されている圧縮率では有意差無しとなるのは当然のことです。

>世の中から与えられた妥協の産物の商品を駆使して、一定レベルに達していれば有意的な違いは無くかつ不満が無いと言うことは幸せなのかも知れません。もし違うのならば、その原因を科学的手法で解明し解決の手法を提案することが「科学」では無いのでしょうか?

その通りなんですが、その「違い」が有る無しを決めるのが科学的でないと入り口から「科学」を放棄したことになります。それにはブラインドテスト以外にないといっているんです。圧縮率の決定などではこの方法が徹底的に活用されている例だと思います。ほかに方法があるとは思えません。

>ダブルブラインドテストの結果集計のように統計が科学というのであれば、オーディオなんて道楽にも趣味にもなりませんから議論のすることすら意味の無いことでしょう。

オーディオに科学を持ち込むかどうか、それはその人のオーディオ感そのものですね。私は当然科学的であるべきだと思っています。私にとってはちゃんと趣味になっていますのでご心配なく。 、

>しかし、ここは志賀さんの私的な領地ですので、この後の処理は如何様なさってもこれ以上は何も言いません。ただ、書き込みをなさった方がお気の毒に思え敢えて書き込みました。

この問題はご自身もいっておられるようにこれまでほかの場所で何度も議論したことで、これ以上続けてもお互いに平行線をたどるばかりだと思います。一応互いの立場を表明したということで、あとは皆さんの判断に任せましょう。

イコライザーのすすめ 投稿者:AS 投稿日:2008年 9月26日(金)16時48分32秒  

この話題はページを改めて開示します。 こちらです

10071538 10101538 10042148  09262251 10111231 10082254

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