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音場補正

音響補正のためのグラフィックイコライザーの利用  投稿者:RW 投稿日:2008年 8月23日(土)21時41分35秒
最近一部のAVアンプについている音場補正機能は、リスニングルームにおけるグラフィックイコライザーによる周波数特性の補正と同じことでしょうかまた意味があるでしょうか。

Re 音響補正のためのグラフィックイコライザー 投稿者:志賀 投稿日:2008年 8月24日(日)07時48分52秒   返信・引用  編集済
RW さん、皆さん

単なる周波数特性の補正ではないと思いますが具体的にどういう処理を行なっているのかよく知りません。適当なサイトをご存じなら紹介して下さい。メーカーのサイトであっても技術的な解説であれば結構です。

ご存じの方フォロー願います。


Re: 音響補正のためのグラフィックイコライザーの利用 投稿者:KU 投稿日:2008年 8月24日(日)08時15分44秒
RWさん

> 最近一部のAVアンプについている音場補正機能

音場補正はアンプに付属する測定用マイクから取得した音響特性をフィードバックして周波数、位相、遅延、残響などをデジタル処理で補正するものです。(機能は機種によりけり)EQとマイクを使った手動補正に比べてはるかに簡便に理想的な結果を得ることが可能です。精度ももはや32bit処理が当たり前です。

アナログEQでは周波数特性を大きく弄ると位相特性が劣化し、またEQの内部雑音が追加されます。普通EQで弄ることができるのは周波数特性だけです。デジタル処理の場合は周波数と位相を独立に補正することが可能です。もちろん、特性の悪い結果から大きく補正すると歪みも大きくなることから、再生系の特性は補正をかけなくても良好であるに越したことはありません。

スピーカーと部屋が特性を乱す最大の原因であることに気づけば至極合理的なアプローチです。しかし俗に言うピュアオーディオとかいう世界では、EQを極端に嫌うマニアが多いため受け入れられにくいでしょう。

Re: 音響補正のためのグラフィックイコライザー 投稿者:HD 投稿日:2008年 8月24日(日)13時41分20秒
KUさん, 皆さん:

> スピーカーと部屋が特性を乱す最大の原因であることに気づけば至極合理的なアプローチです。しかし俗に言うピュアオーディオとかいう世界では、EQを極端に嫌うマニアが多いため受け入れられにくいでしょう。

ソースの製作側では、簡単な例と思いますが、

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/a/a5/Audio_mixer.jpg

のようなグラフィックEQやパラメトリックEQを使ったミキサーをモニター室で使っていますね。 再生側でも環境に合わせてEQを使うのは、おっしゃるように合理的と思います。

Re: Re 音響補正のためのグラフィックイコライザー 投稿者:HD 投稿日:2008年 8月24日(日)21時57分58秒   返信・引用
志賀さん:

> >最近一部のAVアンプについている音場補正機能は、リスニングルームにおけるグラフィックイコライザーによる周波数特性の補正と同じことでしょうかまた意味があるでしょうか。
>
> 単なる周波数特性の補正ではないと思いますが具体的にどういう処理を行なっているのかよく知りません。適当なサイトをご存じなら紹介して下さい。メーカーのサイトであっても技術的な解説であれば結構です。

これは、DSPを使って2chをマルチサラウンドにする機能のようですが。どうなんでしょうか? 某社の新製品紹介記事の中に以下のような記述がありました。

「ドルビーラボラトリーズより発表された最新のマトリクスサラウンドフォーマットDolby PrologicIIxを搭載。ドルビーの優れたマトリクスデコード処理技術により、2chステレオソースから5.1chソースまでを高品位な6.1ch および7.1chサウンドで再生します。」

Re: Re 音響補正のためのグラフィックイコライザー
投稿者:KU 投稿日:2008年 8月25日(月)19時10分59秒
HDさん

>Dolby PrologicIIx
> これは、DSPを使って2chをマルチサラウンドにする機能のようですが。どうなんでしょうか?


これはある意味エフェクターであって、視聴環境を理想に近づける「補正」とは意味が異なります。

例えばパイオニアの製品は理想的補正を目的としているのに対し、ヤマハの製品は著名なホールの音響特性を部屋で再現するためのDSPを搭載しています。後者もエフェクター的なアプローチです。

どちらが正しいということはなく、何をやりたいかが違うということです。

Re2 音響補正のためのグラフィックイコライザー 投稿者:志賀 投稿日:2008年 8月25日(月)22時48分47秒
HD さん:

>これは、DSPを使って2chをマルチサラウンドにする機能のようですが。どうなんでしょうか? 某社の新製品紹介記事の中に以下のような記述がありました。

>「ドルビーラボラトリーズより発表された最新のマトリクスサラウンドフォーマットDolby PrologicIIxを搭載。ドルビーの優れたマトリクスデコード処理技術により、2chステレオソースから5.1chソースまでを高品位な6.1ch および7.1chサウンドで再生します。」


聴いたこともないのでよく分かりませんが、マトリクスサラウンドというのは元々特殊なスピーカーのつなぎ方で擬似的なサラウンド効果を得る方法

http://homepage1.nifty.com/taka35/vaworld.htm

が元になって、同じような効果をDSPで作り出すんではないでしょうか?

いわゆるヴァーチャルサラウンドですね。前方に置いたスピーカーだけでサラウンド効果を得るとか、この分野はずいぶん進歩しているようなので、擬似的にそういう音場を作り出すことが可能なんでしょうね。


極論 投稿者:RW 投稿日:2008年 8月25日(月)23時09分56秒
リスニングルームの特性を生かすスピーカーをつくるか スピーカーの特性にあわせたリスニングルームをつくるか志賀さんどんなもんでしょうか

Re 極論 投稿者:志賀 投稿日:2008年 8月26日(火)06時02分45秒
RW さん

これは問題の設定そのものがよく分かりません。

「リスニングルームの特性を生かすスピーカーをつくる」、「スピーカーの特性にあわせたリスニングルームをつくる」とは具体的にどんなことを指して言っておられるんでしょうか?

確かに、スピーカーと部屋の特性は音質を決める決定的要素であり、どちらも音を乱す要素を持っているので、両者をうまく組み合わせると好みの音が得られる可能性があるかもしれませんが、その方法論については寡聞にして聞いたことがありません。何か情報はあるんでしょうか?

もちろん、先に話題になったイコライザーやDSPによる音場補正の技術というのはありますがこれはスピーカーの特性を変えているわけではないですしね。

その後レスがないので私のコメントを、
大変陳腐な答えですが、結局の所、まずリスニングルームを出来るだけ理想に近づけ(方法はここ)、その後で、気に入ったスピーカーを入れて、後はセッティングなどで微調整するしかないように思いますが?


Re: 極論 投稿者:HD 投稿日:2008年 8月26日(火)12時31分50秒   返信・引用
RWさん:

> リスニングルームの特性を生かすスピーカーをつくるか スピーカーの特性にあわせたリスニングルームをつくるか志賀さんどんなもんでしょうか

私は聴いた事はないですが、B社にこのような製品もあります。部屋や家具からの反射音をマイクで拾ってDSPで何らかの処理をしているか否かは不明です。

「人間の聴覚特性を利用した、独自形状のフロントスピーカー」

「前2つのスピーカーで、5.1chのフルサラウンドを実現する」。

このB独自のスーパーフロントサラウンドは、横や後ろの壁の位置、部屋の形状、家具の配置に関係なく、どんな位置に座っても、自然で本格的なフルサラウンドが楽しめる革新的な独自技術です。ここには、Bが永年研究を積み重ねてきた人間の聴覚特性に関する研究成果が集約されています。人間の聴覚は、 3つの要素で音の方向性を認識するようにできています。それは、
1)左右それぞれの耳に音源から音が伝わるまでの到達時間の差。2)左右それぞれの耳に音源から音が伝わった時の音圧差。3)左右それぞれの耳が周波数の違いによって感じるスペクトラムの差。この聴覚特性を応用し、ドライバー各々に異なった信号を送り、時間差、音圧差、スペクトラム差に適正な差異を生じさせてサラウンド音場をつくりあげるのです。

一見2つに見えるスピーカーに内蔵された計4本のドライバーを、B独自のアーキュレイテッド・アレイ技術による特別なジオメトリーに基づいて配置し、 4つの独立した内蔵アンプで各々駆動。さらに強化された独自開発のアルゴリズムによって1本1本異なった信号を再生することで、リスナーの周囲に自然な 5.1ch音場を再現します。

自然なフルサラウンドを実現した独自技術「TrueSpace」。

スピーカーの力だけでは、自然で臨場感のある5.1chフルサラウンドは実現できません。3・2・1シリーズではすべての信号をBの独自技術BD(B. Digital)デコーダーで、いったん5.1chへデジタル変換した上で、最新型「TrueSpace」DSPによって4つのドライバー用に分配するという、贅沢な工程を経て再生されています。しかもこの高度な信号処理回路に、最新型Dual 32bit CS98200と32bit DSPエンジンSHARCチップを採用。より臨場感のあるサラウンド再生と自然な音楽再生を両立しています。」

最近は聴覚の特性の研究が進み、また、いわゆるDSP(Digital Sound Processing)技術の発展により音場や定位感を自由にコントロールすることが出来るようになっているようです。おそらく、これが本来の音響技術者のやるべき仕事なんでしょう。(目隠しテストでは差が分からないような過剰装備の機器を作っているような時代はもう終わりでは?)

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