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音響測定装置 2007.3.12

再びサブウーファーからの続きです。本文にも書いていますがサブウーファーを設置するとき、メインシステムとのつながりが重要で、音楽CDを聴きながら聴感だけで調整するのは難しく、どうしても低音過剰になりがちです。そのため、サブウーファーを正しく使うには、やはり、マイクで集音して部屋を含めた音響特性を測定することが望まれます。ここでは具体的な機器の選択を含め議論してます。最後に私のコメントを付けておきます。

Re お礼 投稿者:志賀 投稿日: 2007年3月 5日(月)20時24分24秒
OB さん:

<実はこの週末いろいろ調査検討をするうち、やはり現状の音響測定をしなければ何事も始まらない、・・・・・・・・・

ただ個別に数万円の測定器を買う気にはなれず、PCはあるので、音源・分析は WaveGene, WaveSpectra (かMySpeaker?)を使おうと思います。>


サブウーファーを正しく使うためにはやはり測定器が必要ですね。幸い、最近ではパソコンソフトでほとんど出来ますのでマイクさえしっかりしたのを買えばあまり高くつきません。 ただ、マイクを直接パソコンのマイク端子に入れてもノイズが大きく使い物にならないことがあるので注意して下さい。

私のやり方は


http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/subwoofer.html

に書いた通りです。オシロを使っていますが、低周波の測定のみなら、これもパソコンで可能なソフトがあるらしいです。具体的には「トランジスタ技術」の06/8月号の付録CDです。元は吉正電子(YMEC)のRAL(Real Time Analyzer)らしいです。」という情報をもらっています。私は使っていませんが。

Re: Re お礼 投稿者:NS 投稿日: 3月 5日(月)23時38分23秒
OB さん:

これ、使えませんか?
http://www.soundhouse.co.jp/shop/SearchList.asp?i_type=m&s_maker_cd=579
の中にあるPAA-3という奴です。高価でしょうかねえ。

音響測定装置の選択 投稿者:OB 投稿日: 3月 6日(火)12時50分52秒
志賀さん、NSさん、ご回答ありがとうございます。

<PAA-3という奴です。>

組み合わせ1:約3万円強
 マイク:BEHRINGER ECM8000。約6千円(安!)。測定用。20〜20kHz。要ファンタム。
 USB:TASCAM US-122Lなど。2万円弱。ファンタム電源対応。
 その他:マイクスタンド、ケーブル、MySpeaker など?

組み合わせ2:約3万円弱
 マイク:SHURE SM57。約1万円。楽器用。40〜15kHz(やや狭い)。電源不要。
 USB:ファンタム電源非対応なら約1万円。
 その他:マイクスタンド、ケーブル、MySpeaker など?

組み合わせ3:約4万円
マイク:PHONIC PAA-3。約4万円。20〜20kHz。カメラ三脚対応(ありがたい!)。
 日本語解説あり!
http://hq.phonic.com/home/files/117/paa3--722.zip
 USB端子は操作用のみらしい(残念・・・)。

確かに PAA-3 は少し高いです。が、持ち運び可能であり、実際の店舗などで簡易計測できる(店の人に嫌がられなさそう?)という重要なメリットがあります。アンプなどを買おうとすると、すぐに10万円単位になります。ちゃんと考えて購入するなら、初期投資として数万円は価値ある出費だと納得することにします。

Re: 音響測定装置の選択 投稿者:KU 投稿日: 3月 6日(火)23時23分25秒

測定機器のポータビリティが大事なのでしょうか?ノートパソコンを使うつもりということですか?デスクトップPCでもよいのならばもっと安く上がります。

また、測定用マイクには極力周波数特性が平坦なものを使うべきです。SM57は元々低周波を切ってあるマイクなので、うまく校正できればいいかもしれないがサブウーファーの測定をしたいという希望からはよくわからない選択です。

Re: 音響測定装置の選択 投稿者:OB 投稿日: 3月 7日(水)12時51分50秒
KUさん、ご指摘ありがとうございます。

<いくらなんでも店頭で測定するのは営業妨害になります。>

でしょうね・・・、やっぱり・・・・。
まあ、行きつけの店は持ち込みCD試聴・ケーブル組み替えなどはOKな店なので、店員さんと相談ですね。ダメと言われたら素直に諦めますが。せめて購入希望品は確認させてもらえたらなあ、と思っています。あるいは購入前一時貸し出しサービスを利用して自宅でチェックとか(それが本筋でしょうけれど)。

<また、測定用マイクには極力周波数特性が平坦なものを使うべきです。>

はい、なので、測定用 ECM8000 と言う方が第1候補です。MySpeakerご推薦らしいです。ただし、ファンタム電源対応が必要になり、USBオーディオがちょっと高くなります。そこと周波数範囲を割り切るなら SM57 かな、と思いました。MySpeaker ではこのマイクの校正も出来るそうです。SHURE 社のマイクで本当に真っ平らな物は
10万円以上でした。そこまでは買えません・・・・。

また、今手元にノートPCしかなく、数千円のデスクトップPC用内蔵サウンドカードを横目で見ながら、1万以上の外付けUSBオーディオを買うしか無い状況です(涙)。

<SM57は元々低周波を切ってあるマイクなので、うまく校正できればいいかもしれないがサブウーファーの測定をしたいという希望からはよくわからない選択です。>

はい、当初の目的はサブウーファーでした。しかし、もっと重要なのは定在波がどうであるか、今のメインスピーカーや部屋の音響・残響はどうなのか、と言うことだと思いました。で、SM57だと40Hzまでで、もう10Hzにあくまでこだわるか、まあたまにしか出ない低音ですし素人調査なので諦めるか、しかしどうせ買うなら 20〜20kHz でちゃんと計ってみたいなあ、と悩んでいるのです。志賀さんが計測された
http://www38.tok2.com/home/shigaarch/6607PianoC0.html
にあります ドビュッシー『沈める寺』 はとても好きな曲で、ある時ヘッドフォン(16〜22kHz)で聴いてあまりにスピーカーと感じが違うので、こりゃ何とかしなくてはとずっと思っていました。たまにしか出なくても、30〜40Hzはやはりちゃんと聞きたい音域です。とすると SM57 ではやはり不十分ですね。

音響測定について 投稿者:NS 投稿日: 3月 7日(水)21時48分12秒

音響測定ですが、マイクは校正をしなくては測定しても意味がありません。ですから、PAA-3をおすすめいたします。まがりなりにも安くても校正する機能があります。

懇意なお店なら、店主が測定に興味を持ってくれますよ。自分のお店の音響特性なんか測定している店はほとんどありません。わたしの懇意にしている店はテクニクスの測定器を貸してくれたりしました。かなり役に断ちましたが、測定値を見てガッカリもしました。

Re音響測定について: 投稿者:OB 投稿日: 3月 8日(木)12時42分23秒
NS さん、ご指導ありがとうございます。

<音響測定ですが、マイクは校正をしなくては測定しても意味がありません。 ですから、PAA-3をおすすめいたします。> まがりなりにも安くても校正する機能があります。>

私、MySpeakerの「マイク感度『補正』機能」と、『校正』と意味を間違えていたようです。PAA-3マニュアルに「B&K 4231を使うべし」とあったのですが、
http://www.bksv.co.jp/default.asp?ID=3752
こういう物のことですね。これが 94dB の音を出したとき、PAA-3 が 94dB と表示しなければ(およその周波数特性の形が分かっても)測定値が無意味なわけですよね。MySpeakerの補正値設定を校正(?)するのは私には無理でしょうし。

音圧計の校正 投稿者:志賀 投稿日: 3月 8日(木)14時34分34秒
NS さん、OB さん:

横からですが興味があるので。

生楽趣味さんが件の測定器を紹介されたとき疑問に思ったのは、まさに感度のことでした。一応レンジは 20Hz〜20,000Hz と書いてありますが、この間等しい感度を持っているのかということです。特に今問題にしている、最低音限の近くで。

そこで、マニュアルを読むと確かに校正(Caliblation)機能有りと書いてあります。この意味がよくわかりません。OBさんのおっしゃるように別の校正用標準音源が必要ならえらく高くつきそうですね?

もしそうなら、感度特性のデータ付きの出来るだけ周波数特性のいいマイクを買った方が利口だと思いますが? 私の場合も一応 30Hz 以上の感度特性は書いてあります。


PAA-3をならば校正必要なし 投稿者:NS 投稿日: 3月 9日(金)11時32分20秒

環境測定をしていた関係上音圧計を使用する立場でありました。使用している音圧計の内部校正はCALモードにし、つまみでメーターの指定された位置に回して動かすだけでした。この時はスピーカーから音を出して校正をするわけでは有りません。どのような機構になっているか不明です。

PAA-3の校正方法は良く読んでいなったので、同じ方法かと思いました。

PAA-3のマニュアルには「通常PAA3 のキャリブレーションを行う必要はありません。」と書いてあるので、あらかじめ内蔵マイクで校正しているものと思われます。実際に手元にあるマイク内蔵の騒音計(旧JIS)はそうなっています。

Re: 音圧計の校正 投稿者:OB 投稿日: 3月 9日(金)13時09分24秒
志賀さん、NSさん:

ありがとうございます。校正機の件、了解です。

<感度特性のデータ付きの出来るだけ周波数特性のいいマイクを買った方が>

加銅氏の本で紹介されていた音圧計は、内部回路で補正(?)をし、ほぼフラットになるようにしている(そのグラフも載っていました)とのことでした。測定用 ECM8000 の「仕様概要」にある特性グラフは、それよりも更に良いようです。
http://www.behringer.com/ECM8000/index.cfm?lang=JPN

これに「ULTRA-CURVE PRO DSP8024と使うべし」とあり、これのようです。
http://www.behringer.com/DSP8024/index.cfm?lang=JPN

audiofan.net の掲示板によれば、3万円ほどだそうです。
http://audiofan.net/c-board/log/tree_412.htm

この板にあるように、私もいろいろ測定のうえで、調整実験(どう変えた時私にはどう聞こえるか)をしてみたいので、イコライザーもあるといいかなと思っていました。
http://www.behringer.com/DEQ2496/index.cfm?lang=JPN
もあるそうです。

PAA-3 も魅力的ですが、ECM8000 + DEQ2496 という組み合わせもいろいろ「遊べ」て面白そうです。PAA-3買うぞーと決めていたのですが、うむむむむ・・・。

このように、音響測定法にはいろんな方法があります。最も手軽な方法は (1)マイク付きのポータブル音圧計、パソコンが得意な人は (2) マイク + パソコンソフトでの解析、本格的には (3) 低周波発振器+測定用マイク+各種測定器 ということになります。といっても、(2)と(3)の区別は曖昧です。

(1) は何より手軽であり、他に何も必要としない、ということがメリットです。この時注意する必要があるのはマイクの感度が校正出来ることです。特にサブウーファーの調整には 20Hz くらいまで正しい値がほしいところです。欠点としては、測定法が、周波数音圧特性など少数項目に限られており、また測定出来る周波数も限られている事が多いようです。定在波の影響などは僅かの周波数のずれで大きく変わることがあるので、出来れば、周波数は連続で測定可能なものがほしいところです。

(2)(3)の場合、何を測定したいかにより千差万別ですが、低音の特性を測るだけなら、特別な測定器がなくてもパソコンソフトですむでしょう。この時注意することはマイクによっては出力電圧が小さくパソコンのマイク端子に繋いだだけではまともな測定が出来ずプリアンプが必要になります。また、音源は WaveGene などのソフトで作れますが周波数を連続的に、かつ自由に変えるにはやはり、ダイアルで周波数が変えられる低周波発振器がほしいところです。


最後に、以上のような測定システムはスピーカー+部屋の音響特性の測定には十分ですが、アンプ(半導体)やCDプレーヤーの違いなどを見るにはほとんど役に立たないので注意して下さい。

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