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音の極性について 投稿者:IS 投稿日:2006年11月22日(水)16時42分17秒
再生音ではスピーカーコードの接続でプラス、マイナスを入れ替えたときには相対的に反転した状態で音が放射されると思います。その為にどちらか一方は自然界の音と逆相で放射されると思います。
この事についてコメントを頂けませんでしょうか。
Re 音の極性について 投稿者:志賀 投稿日:11月22日(水)21時24分2秒
IS さん
左右のシステムのプラス・マイナス(もちろん交流なので正確ではありませんが)を同時に入れ替えれば放射される音が逆相になるのは当然のことですが、ご質問の意味はそれが聴き分けられるかどうかと言うことですね?
常識的には、聴覚のメカニズム(蝸牛で周波数分解し脳で再構成する)から考えて逆相にしても区別するのは難しいと思います。このような常識を覆すには厳密なブラインドテストが必要ですね。そのような実験結果をご存知でしたら教えて下さい。ただし、学術的に検証され公表された結果でないとにわかには信用出来ませんが。
有難うございました。 投稿者:IS 投稿日:11月22日(水)21時51分20秒 引用
志賀 さん
コメント有難うございました。
此の件に関してはブラインドテストと統計学的結果、また再現性が有るかという事になるかと思います。ただ私の装置では明らかに違いが生じるものですから疑問を持つたのです。自分で厳密に検証するしかないようですね。
Re: 音の極性について 投稿者:RS 投稿日:11月25日(土)22時45分41秒 引用
IS さん
<再生音ではスピーカーコードの接続でプラス、マイナスを入れ替えたときには相対的に反転した状態で音が放射されると思います。 その為にどちらか一方は自然界の音と逆相で放射されると
思います。>
人間の聴覚神経は、低周波では、位相同期放電により左右の耳の信号の位相差は知覚できるらしいですが、左右の耳の位相差に変動が無い上記のような場合には、位相の違いを知覚できないと考えるのが合理的です。
そもそも、聴覚の元になる蝸牛の有毛細胞が疎と密を区別して脱分極するような構造になっていないようなので、両方のスピーカの位相が180°反転してしまった場合、区別はつかないのではないかと思います。
Re:音の極性について 投稿者:IS 投稿日:11月26日(日)09時42分33秒
RS さんへ
貴方の言われていることは、L、R同時に180度位相がずれても判別できないと言うことだと思います。確かにその通りです。しかし、それはオッシレーター等で発生させたサイン波の連続している状態に限ります。通常、私たちが聴いている音はサイン波が多数重なり合っていますから180度ずれて反転した場合は判別できるのです。
ちなみにXLOと言うワードで検索してみてください。その欄に位相のことについて詳しい説明がなされています。テスト盤も発売されています。また、サウンドエンジンで簡単にCDの波形をみることが出来ますから実験して見てください。
Re: 再生音の極性について 投稿者:HD 投稿日:11月26日(日)14時00分10秒
このテストCDを持ってますので、改めて聞いて見ました。
12トラックはステレオ録音左右共逆相、13トラックはステレオ録音左右共正相でカッティングされています。
結果は、音の差は感じられませんでした。この12トラックの解説には、Listen to this track carefully, and compare
what you hear to the sound of Track 13. Can you hear a difference? (Remember
that not everybody can) と書いてあります。
再生音の正位、逆相が感知出来るか否かには個人差があるのでは無いでしょうか。(スピーカからリスニング位置までの距離にも関係するかも知れません、あるいはヘッドフォンなら違いが判る?)。
#トラック10はモノ録音で左右共正相、トラック11はモノ録音で左正相、右逆相にカッティングされてますが、この差はステレオ装置で再生すれば誰が聞いても違いが判るでしょう。
HDさんへ 投稿者:IS 投稿日:11月26日(日)15時27分45秒
貴方のおっしゃるとおり聴覚には個人差が有るのは事実です。それは生態的機能の差や学習による認知能力の差などいろいろ有るかと思われます。ただ木を見て森を見ずの例えのようにスピーカーユニットでスコーカーとウーハーやツィーターの接続が音圧重視で+、−逆相接続してある装置では判別は意味のあるものでは有りません。リニアーフェーズスピーカーシステムかフルレンジ一個のシステムで意味有ることなのです。
もし、興味がお有りでいたらピアノソナタのようなソースで、次の実験をしてみてください。一楽章と二楽章の冒頭部分を聴き比べてください。もし、少しでも違いがわかりましたらスピーカーコードの+、−をL、R同時に逆接続して再度聞き比べてください。たぶん最初に聞いたときの音がなんとなく綺麗に聴こえた楽章が鈍くなり、最初ににぶく聴こえた楽章が綺麗に聴こえるはずです。ここまでは、かなりの方がお解りかと思います。
この先は楽器の音を良く聞き込んだ人でないと難しいかと思います。(学習効果が影響します。)
Re: 再生音の極性について(ピアノの音) 投稿者:HD 投稿日:11月26日(日)20時25分39秒
ISさん、皆さん:
ご指名のようなので(^^)フォローします。
有名なベートーベンのピアノソナタ「悲愴」、「月光」を例に取りますと、夫々一楽章、二楽章(三楽章も)の音色は違います。 これは演奏者がそのように演奏している為と考える方が自然ではないでしょうか。 同じ楽章の中でも、フレーズの楽想によって、ピアニストの解釈で音色に変化(打鍵やペダリングなどで)をつけていると思います。
そういう意味では、ご存知グレン・グールドの1981年録画・録音のバッハ「ゴールドベルグ変奏曲」の各変奏ごとの音色の変化は顕著です。グールドの事ですから、演奏時の音色の変化に加えてレコード作成時に色々録音技術者やマスタリング技術者と一緒にレコードを作ったと想像しますが。
Re:再生音の極性 投稿者:IS 投稿日:11月26日(日)21時30分21秒
HDさん
私は音色の違いを言っているのではありません。音の極性の違いを言っているのです。例えばスピーカーのコーン紙が前方に動くべきところ、極性が反転している為に後方に動く、そのような違いのことを言ってるのです。
私の認識している限りでは、バンドが変わるたびに極性が反転して記録されているCDやLPがほとんどといってよいほどなのです。その違いが解りますか、ということです。
余談ですが私の知る限り、レコード会社や某技研のO氏に問い合わせをしましたが残念ながら極性の反転の有無についての御返事は未だにいただいておりません。せめてイエスかノーの回答が欲しかったのですが。
このことはタブーになっているのかも知れません。そうでなければよいのですが。
Re: RSさんへ 投稿者:RS 投稿日:11月26日(日)22時46分16秒
IS さん
<私たちが聴いている音はサイン波が多数重なり合っていますから>
それは当然ですが。
<180度ずれて反転した場合は判別できるのです。>
波形が+−逆になったことで、もし判別できるとしたら、伝送系の非線形性をまず疑う方が妥当なように思います。
私が出した疑問は、人間の耳の知覚機構が波形反転を聞き分けられる構造になってはいないのではないか、という疑問です。(低い周波数ではあるかもしれません。特に、超低周波では、鼓膜の周囲の神経が圧力上昇/低下を弁別できる可能性はあります。いわゆる聴覚とは別の問題ではありますが。)
<ちなみにXLOと言うワードで検索してみてください。その欄に位相のことについて詳しい説明がなされています。>
--------------------------
http://bebe1998.net/discs/xlo-guide.htm#02
トラック12 ステレオ、逆の絶対位相
--------------------------
のページのことかと思いますが、そこに次のような記述がありますが、
--------------------------------------------------------
レコーディング・マイクロフォンに正の音圧が加わわれば、スピーカーにも正の音圧が加わる、すなわち振動板が前に動くのが理思的です
--------------------------------------------------------
現実問題として、録音からCDに至るシステムで位相をちゃんとコントロールしていない限り、「極性」を考慮してもあまり意味が無いように思います。実際のCD制作課程でそのような管理はされているのでしょうか?
Re: 再生音の極性 投稿者:NS 投稿日:11月26日(日)23時09分12秒
<余談ですが私の知る限り、レコード会社や某技研のO氏に問い合わせをしましたが残念ながら極性の反転の有無についての御返事は未だにいただいておりません。せめてイエスかノーの回答が欲しかったのですが。
このことはタブーになっているのかも知れません。そうでなければよいのですが。>
タブーではなく、わからないと言うのが本音ではないですか。ここから長い経験談になりますが、ご容赦を。
結構前、5年前くらいか、和太鼓の演奏を収録したことがあります。舞台正面中央に大太鼓を備えつけ、フンドシ一丁で演奏してくれました。
このマスターを他の人たちと試聴をしましたら、一人が最初のドーンという一発は最初にウーファーが引っ込む!という事を言いました。たしかにそうでした。ウーハーに手を触れて確かめました。よく考えると、太鼓をバチでたたくと最初は革は引っ込む方向に動く。そうしたら、空気はマイクのダイアフィルムを引っ張る方向に動かす。
そのように考えれば、スピーカの動きは至極当たり前だと気づきました。
それは別として、よくご存じだと思いますが、念のために書きます。プロの現場では、バランス伝送が当たり前で、米国系では2番ピンが正相、ヨーロッパでは3番ピンが正相ということになっていますが、米国系の機材とヨーロッパ系の機材が混在した場合、うっかり位相を合わし忘れがあるのです。そのために位相反転用の変換キャノンプラグが売ってたりするわけですが、気づかない場合もあります。また、ヨーロッパ系のレーベルと米国系のレーベルは位相が逆というのもよくあることだ。とも言われています。しかし、いちいちレコードやCDに機材などの表記は有りませんので判断のしようが有りません。ヨーロッパのレーベルはヨーロッパの機材だけを使っているというわけでは有りません。
なぜこういうことが言われ始めたかですが、DAコンバーターのあとにはIV変換回路があります。これは逆相回路が使われているのはよく知られているところで、この回路があることから、絶対位相がヨーロッパで話題になりました。この話題がよく言われるようになって、海外製のDAコンバーターはインバートスイッチが付けられたものです。
投げやりな回答になりますが、もうこれは自分で聞いて判断するしかないかと。インバートスイッチはほとんどの機種にはついていませんので、ラックスマンのSP切り代えスイッチボックスを買ってきて、一組のスピーカーに2組のケーブルを使い、スイッチボックスへは正相、逆相と繋いで心地よいと思う方を選ぶしかないのではと思います。
変な返答ですが、わたしのわかるところはここまでです。申し訳ないです。
Re: 再生音の極性 投稿者:RS 投稿日:11月26日(日)23時45分53秒 引用
NS さん
<最初のドーンという一発は最初にウーファーが引っ込む!>
なるほど、録音時点では、+−の管理はちゃんとされているということですね。ありがとうございます。
ということは、人間の聴覚が圧力振幅の+−を弁別できるか、の問題ということになりますね。
Re:RSさんへ 投稿者:IS 投稿日:11月27日(月)07時56分40秒
まず音の極性についてお話しするときはスピーカーの位相特性を重視して出来るだけリニアーフェーズに近い状態でおこる現象について語る事が大前提なのです。
<波形が+−逆になったことで、もし判別できるとしたら、伝送系の非線形性をまず疑うほうが妥当なように思います。>
それは単一波形のサイン波が繰り返し連続しているときに判別できるようであればリニアリティを疑わなければなりません。
自然界の音や楽音等は一過性の波形であるため、聞き分けるのです。その為このような問題が議論されるようになったのです。また、インバートスイッチが付いたアンプが販売されているのもこの為と思われます。
<私が出した疑問は、人間の耳の知覚機構が波形反転を聞き分けられる構造になっていないのではないかという疑問です。>
これから述べることは私だけの推察ですから間違いがありましたらご意見を頂きたいのです。
聴覚についてはいろいろ定説がありますが、まだ解明されていない現象が多々あります。私は聴覚には二通りの感覚があるように思われます。一つ目は、衝撃を感じる感覚すなわち第一波の蜜波を感じること。
二つ目は有毛細胞が共振して捕らえる感覚のこと。音は固体と固体がぶつかった振動が気体を伝わって耳に到達することは事実です。その時、固体と固体の間の気体を弾きます。これが第一波の衝撃波で音源の定位に強く関係するものと思われます.。ついで、固体固有の振動(共振)が気体を振動させて耳に到達します。
以上のことからスピーカーの振動が自然界の音に対して逆に動いたときは音源、音像がぼけておかしいなと気付くのです。
NSさんへ 投稿者:IS 投稿日:11月27日(月)08時11分54秒
嬉しいコメントを発表していただき感謝しています
貴方の仰るとおり現実の現象をよく観察してそこから問題を考えることが一番大切なことなのです。有難うございました。
レコーディングエンジニアは 投稿者:HM 投稿日:11月27日(月)11時41分8秒
参考になるかは分かりませんが実際の話です。レコーディングエンジニアはレコーディング、ミキシングの際に個々の音を位相反転スイッチを使い、耳で音の良し悪しを判断しています。おそらくこれをやっていないエンジニアはいないと言っていいと思います。ちなみに音の良いほうを正相、悪いほうを逆相というふうにし視覚的に波形などを見てというよりもあくまで聴覚で判断します。
再生音の極性 投稿者:志賀 投稿日:11月27日(月)13時04分46秒
再生音での位相の正・逆が聴き取れるかどうかについて議論が続いていますが少し整理してみました。
まず、聴覚の特性について関連した事項として、一般的に言われているのは、基音に対する倍音の位相がずれたとき音色の変化としては聴き取れないというオーム・ヘルムホルツの法則として知られている経験則ですね。最近何故そうなのかについても聴覚のメカニズムから明らかにされていることは以前の本掲示版でも議論をされたところです。
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/16phasedist.html
に再録されています。ただ、基音が200 Hz 以下の低音だと検知できる可能性があるとのことでした。
http://www.jaist.ac.jp/library/thesis/is-master-2000/paper/mnishiza/paper.pdf
ここにその報告があります。
これは恐らく中高音では蝸牛の共鳴点の位置から周波数を弁別しているのに対し、低音では蝸牛全体の振動モードを利用しているのではないかという話を何処かで見た記憶があります。
従って、NSさんが言われるように、大太鼓の瞬発音などはオシロで波形を見ていても明らかに出だしが正相か負相かわかるような場合は正・逆相の違いは聴いて分かる可能性は排除出来ないのではないかと思います。それに対し、管楽器や弦楽器の場合は音の出始めがはっきりしない場合は難しいのではないでしょうか?
で、実際に検知可能かどうか? また、製作側で正・逆相の管理をしているかどうかという問題です。先ほど投稿されたレコーディングエンジニアさんは違いは分かるし自分は管理しているだけでなく、これをやっていないエンジニアはほとんどいないとまでおっしゃっています。ところが、ISさんは実際に出回っているCDの位相がバラバラだとおっしゃる。これは矛盾していますね。何を意味するんでしょうか?
いずれにせよこの問題は主観に頼っていては水掛け論に終わるだけです。
その理由は例えば
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/objective.html
で議論しています。
これはやはり自分には良く分かるとおっしゃる方が厳密なブラインドテストで確かめるほかないんではないでしょうか?
ご存知だと思いますがブラインドテストの方法は
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/abx.htm
に書いてあります。
この場合切り替えは例えばバランス出力のあるCDPとバランス入力のあるアンプを使い途中に位相逆転のためのリレースイッチを付けることで比較的容易に出来るんではないでしょうか?
是非やってみて下さい。
ただし、勝手ながら結果の発表にこの掲示板を使うことはご遠慮下さい。理由は
http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/12blindtest.html
に書いた通りです。
Re: 再生音の極性 投稿者:HD 投稿日:11月27日(月)16時41分8秒
IS さん:
<私の認識している限りでは、バンドが変わるたびに極性が反転して記録されているCDやLPがほとんどといってよいほどなのです。その違いが解りますか、ということです。>
2枚の異なるレーベルのCDで、ピアノの単音、同じ高さの音が奇数トラック、偶数トラックに入っているのがありましたので、PCで44.1KHz/16bitのWAVファイルに落として再生音の波形を見てみましたが、絶対位相は不明(最初の半波は+側)ですが、奇数トラックと偶数トラックの位相は同じでした。
1.バッハ平均律プレリュードとフーガ第一集 1番目のプレリュード(トラック1)とフーガ(トラック2)の中央C音
2.ショパン ノクターン Op. 9-2(トラック2)とOp. 15-2(トラック5)の中央C音の減7度上のB♭とA♯
バイオリンやチェロなどの弦楽器を弓で弾く場合、少なくとも弦の振動開始時はアップボウとダウンボウでは弦の振動の位相が逆になりませんか 、楽器からで出る音の位相関係は判りませんが、、、
Re:再生音の極性 投稿者:IS 投稿日:11月27日(月)19時40分59秒
志賀さん、
問題の整理と公正な判断やご教示に感謝いたします。
これ以上のことは主観的なことで皆さんと、ご一緒に実験しながら考えないと水掛け論になりますので、一旦終わりにさせて頂きたいと思います。。
実験を重ねて確実に検証出来るようになりましたら投稿させていただきたいと思います。
HDさんへ
<2枚の異なるレーベルのCDで、ピアノの単音、同じ高さの音が奇数トラック、偶数トラックに入っているのがありましたので、PCで44.1KH/16bitのWAVファイルに落として再生音の波形を見ましたが、絶対位相は不明(最初の半波は+側)ですが、奇数トラックと偶数トラックに位相は同じでした。1.バッハ平均律プレリュードとフーガ第一集 1番目のプレリュード(トラック1)とフーガ(トラック2)の中央のC音 2.ショパン ノクターン Op.
9-2(トラック2)とOp. 15-2(トラック5)の中央C音の減7度上のB♭とA♯>
私の論じています絶対位相は自然界の音波の姿ことです。波形で見る位相(姿)は相対的なもので、電磁波を音波に変換したときに自然界の音波(絶対位相)と同相か否かを見極めることの基準を指しているのです。
中央c音は曲の中央のことでしょうか、もしそうならば前の音が完全に途切れて無音状態からでないと最初の小さい立ち上がり(第一波)の姿が前の音に重なってマスキングされるおそれがあるかと思います。
実験に使用されたcdの番号も解りませんし、1.のcdは持っていませんから残念ながら私は返答できませんのでお許しください。
以上ご指摘されたことに私なりにお答えしましたが志賀さんにも、ご指摘されました通り水掛け論になるかと思いますので出来れば志賀さんのご意見を頂いて終わりにさせてくださいませんか。
Re: 再生音の極性 投稿者:HD 投稿日:11月27日(月)20時52分10秒
IS さん:
< 中央c音は曲の中央のことでしょうか、もしそうならば前の音が完全に途切れて無音状態からでないと最初の小さい立ち上がり(第一波)の姿が前の音に重なってマスキングされるおそれがあるかと思います。>
中央C音は、ピアノの88鍵ある鍵盤のほぼ中央のC(C3)、基音約262Hzです。また、波形を見たのは曲の冒頭ですから前の音にマスキングされることはありません。但し、録音されたホール(又はスタジオ)等のレベルの小さなノイズの影響はあるかも知れません。 もう一つのB♭、A♯はご存知の通り平均律に調律されたピアノでは同じ音(同じ鍵盤)で、基音約466Hzでやはり曲の冒頭の音です。
Re: Re:RSさんへ 投稿者:RS 投稿日:11月27日(月)23時42分15秒
IS さん
<自然界の音や楽音等は一過性の波形であるため、聞き分けるのです。 一つ目は、衝撃を感じる感覚すなわち第一波の蜜波を感じること。>
これはどこで感じているのでしょう。この場合も主要な知覚器官は蝸牛管つまり有毛細胞なのではないかと思います。
< 二つ目は有毛細胞が共振して捕らえる感覚のこと。>
有毛細胞が共振しているわけではないようです。基底膜の共振→コルチ器官の運動→覆い膜の運動→有毛細胞の運動毛の変位→インパルス発生といった機序になっているらしいですね。
<第一波の衝撃波で音源の定位に強く関係するものと思われます>
なるほど、周期関数でないから、ということですね。確かに、衝撃音のような場合には、蝸牛管内だけでなく、鼓膜自体に関わる痛覚神経等も関係しそうなので、そういったことが無いとは言い切れませんね。
ただし、第一波の衝撃波(厳密には衝撃波ではありませんが)も、有毛細胞が動くことにより知覚されるのが主と思います。ただ、スペクトルが連続でブロードなので、蝸牛管内のほとんど全ての有毛細胞が動くということでしょう。
<伝送系のリニアリテイがかなり良ければ最後のステージでスピーカーの動きを自然界の位相(絶対位相)に合わせるようにすれば良い>
なるほど、そうですね。ただし、例えば、ダイナミックマイクやヴェロシティーマイクで拾った音は、マイクで電流に変換された時点で微分波形になって位相がずれ(90度)て(三角波が矩形波になったりして)しまっていると考えられますので、「音の絶対位相」というのはあまり意味をもたないのではないかと思います。まあ、最近はほとんどコンデンサマイクになっているので、マイクでの位相歪はあまり問題にならないかもしれませんが。
アナログディスクの場合、MMやMCカートリッジにおいても微分されるので、総合的に180度ずれて(反転して)いる場合もあるように思います。しかし、「アナログディスクは位相が反転しているから音が悪い」という話は私は聞いたことがありません。
Re: 再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月27日(月)23時51分16秒
皆様お久しぶりです。こんばんは。とても興味深い話ですので、私も参加させてください。
人間の耳で、極性を反転させたものと元の音声との区別がつくのかどうかということですが、実際にテストプログラムを作成して確かめてみました。プログラムの仕様は次の通りです。
1.任意のwavファイルより任意の箇所を1秒間切り取り、極性をそのままのwavファイル(以下「正」)と、L&R両方の極性を反転したwavファイル(以下「逆」)を作成する。
2.正4個の中に逆を1個ランダムに混ぜて5秒間の音声を作成し、イヤホンで聴き、何番目が「逆」であったかを指摘する。 例えば、「正正正逆正」であった場合、4番目と答える。
注)正と逆の波形は、他の方が作成された波形処理ソフトで、間違いなく極性が反転していることを確認しています。
結果ですが、何度やっても全く正と逆の区別がつきませんでした。但し、私は最初から区別がつかないだろうを思っていましたので、その思いが結果に影響を与えたと言われればそれまでですが。おそらく私と同じ結果を出す人を探すのは割りと容易なことのように思います。しかしそういう人を100人集めたところで、ISさんの区別可能とする主張を否定することは出来ないかもしれません。ひょっとしたら、ISさんがすごい能力をお持ちなのかも知れませんので。
結局、ISさんが上のようなソフトで真偽のほどを検証できれば、すぐに結論が出るものと思います。私はただのソフト屋であり、オーディオについてあまり詳しくないので、外していたらどうぞお許しください。
上のテストはL&Rを同時に反転した場合ですが、試しにL&Rのいずれか一方のみを反転した場合(と、反転しないもの)も試してみました。こちらの方は、少しは違いが出るだろうと予想していましたが、なんと全然違います。耳を澄まさなくてもハッキリわかります。チェロの独奏曲なのですが、反転しないもの(及びL&R両方反転したもの)は、楽器がほぼ中央に定位していますが、片方のみ反転したものは、横に広がった感じがします。ステレオっぽく?なった感じもしますが、定位感が無くなったとも言えます。初めての経験だったので、びっくりしました。オーディオに詳しい人にとっては、当たり前のことなのでしょうか?
Re: Re: 再生音の極性 投稿者:RS 投稿日:11月28日(火)00時06分59秒
AC さん
<片方のみ反転したものは、横に広がった感じがします。ステレオっぽく?なった感じもしますが、定位感が無
ア> くなったとも言えます。初めての経験だったので、び っくりしました。オーディオに詳しい人にとっては、当たり前のことなのでしょうか?>
私は、「オーディオに詳しい人」ではありませんが、経験的に知っていました(^_^)。
例えば、モノーラルの信号をステレオで再生する場合、片方の位相を90度ずらすこことによって、人工的に音の広がりを作る、などということをやった実験を見たことがあります。180度ずらすととても気持悪いですが。
Re3: 再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月28日(火)00時22分53秒
RS さん お久しぶりです。
<片方の位相を90度ずらすこことによって、人工的に音の広がりを作る、>
Re: レコーディングエンジニアは 投稿者 RS 投稿日:11月28日(火)00時53分18秒
HM さん
<参考になるかは分かりませんが実際の話です。レコーディングエンジニアはレコーディング、ミキシングの際に個々の音を位相反転スイッチを使い、耳で音の良し悪しを判断
しています。>
これは、同じ音原の音を複数のマイクで収録してそれを混合する場合のことでしょうか?もし、そうならば、今議論している問題とは異なる問題だと思います。
また、別の音原A、Bをそれぞれマイクa、bで収録して、それを混合する、という場合としても、ISさんのおっしゃる絶対位相にそろえるという訳ではなさそうなので、やはり少し違う問題のように思えます。
自己フォロー 投稿者:RS 投稿日:11月28日(火)01時09分3秒
<片方の位相を90度ずらすこことによって、人工的に音の広がりを作る、>
これは正確な表現ではありません。基本波については90度ですが、高調波については180度だったり、270度だったりします。正確には「基本波が90度ずれるような遅延回路を通す。」ですね。
Re2: 再生音の極性 投稿者:志賀 投稿日:11月28日(火)06時26分23秒
AC さん:
<1.任意のwavファイルより任意の箇所を1秒間切り取り、極性をそのままのwavファイル(以下「正」)と、L&R両方の極性を反転したwavファイル(以下「逆」)を作成する。・・・・・・・・・・・>
なるほど、こういう方法があるんですね。ちなみにその様な処理が出来る公開ソフトはあるんでしょうか?
<上のテストはL&Rを同時に反転した場合ですが、試しにL&Rのいずれか一方のみを反転した場合(と、反転しないもの)も試してみました。こちらの方は、少しは違いが出るだろうと予想していましたが、なんと全然違います。耳を澄まさなくてもハッキリわかります。チェロの独奏曲なのですが、反転しないもの(及びL&R両方反転したもの)は、楽器がほぼ中央に定位していますが、片方のみ反転したものは、横に広がった感じがします。ステレオっぽく?なった感じもしますが、定位感が無くなったとも言えます。初めての経験だったので、びっくりしました。オーディオに詳しい人にとっては、当たり前のことなのでしょうか?>
実は、CDが普及しはじめた頃、メジャーなレーベルではオーディオチェック用CDというのを出しておりCD屋の店頭にも並んでいました。たいがい、左右の確認から始まり、左右スピーカーの極性チェック信号が続きます。ソースはアナウンサーの声で、まず左右正相、次に逆相という具合です。正相の場合は中央に口が定位し、逆相では全く定位しません。正相ではアナウンサーが左から右に歩くのが分かるというのもありました。その後、システムテスト用に各周波数の純音、ホワイトノイズ、・・・。そして後半に自慢の高音質の音楽ソースといったといった構成です。今話題になっている左右の極性を同時反転するというのは寡聞にしてお目にかかったことはありません。 最近は少なくとも店頭ではほとんど見られなくなりましたね。
Re2;再生音の極性 投稿者:IS 投稿日:11月28日(火)13時55分7秒
ACさんへ
実は、楽器に携わっていらっしゃる方が再生音の極性に興味を持ってこの問題を実地検証していただけることが私の望んでいたことなのです。
勝手な御願いですが、貴方が実験されたソフトで任意の箇所を5秒間ないしは10秒間切り取りファイルできませんでしょうか。そして、そのファイルを10バンドほどランダムにL、R両方の極性を反転したファイルをCDROMに記録していただけませんでしょうか。(極性反転の有無の情報は必要ありません)
失礼は重々承知の上の御願いですが、制作費用や諸経費を支払いますから記録されたCDROMを代金引換便で送っていただけると有難いのです。
そのCDROMを当方で実験してみたいのです。この方法ですと、かなり信憑性があるのではないかと思いますので宜しく御願いいたします。
Re2: 再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月28日(火)20時38分45秒
志賀さん
<ちなみにその様な処理が出来る公開ソフトはあるんでしょうか?>
どうなんでしょう? 良くわかりません。当掲示板を見て面白いなぁと思いベクターでソフトを調べたのですが、うまく見つからなかったので、自分で作りました。以前似たようなもの(周波数弁別能チェックソフト)を作ったので、それを修正しました。結構マニアックであり需要が少なそうなので、誰も公開しないのではないでしょうか?でも、そこそこのソフト屋なら作れると思います。
私のでよければ、どれだけでも公開いたしますが。(もちろん無料です)
<今話題になっている左右の極性を同時反転するというのは寡聞にしてお目にかかったことはありません。>
うーん、同時反転しても音は変わらない(あるいは変わる?)ということを示すために、入っていてもよさそうなのに・・・ それとも、あまりにも当たり前すぎて入れなかったのでしょうか?
Re3:再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月28日(火)20時47分33秒 引用
ISさん
ご要望のCDRをお送りしてもかまわないのですが、それより直接ソフトを使用されたほうが汎用性があり、よろしいのではないかと思います。
立会人を1人用意していただき、その立会人にスタートボタンを押していただく。立会人は、5つの音が全部出力されるまでどれが正解かわかりません。これにより、完全なダブルブラインドテストが出来ると思います。5つの中から1つを選ぶ、これを数回行えばすぐに結論が出るでしょう。立会人を立てずISさんお一人でもISさんが納得のいく実験が出来ると思いますよ。
(但し、ISさんのオーディオセット内に何か?があるのなら、ソフトでのチェックは意味がないでしょうけど)
あるいは・・・ ISさんは、長岡の方ですか? 私は富山です。どこかでお会いできるかもしれませんね。
Re4:再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月28日(火)21時40分9秒
RSさん
<正確には「基本波が90度ずれるような遅延回路を通す。」ですね。>
早速、ソフトを作って試してみました。任意の周波数の純音(sin波形)を使用し、Lに対してRの波形を任意時間ずらす、というものです。これによりLとRの波形の開始時刻、及び位相が同じ時間ずれます。(オーディオ用語では何と言うのでしょう?どなたか訂正願います) 例えば、1000Hzの場合、0.25msずらせば90度ずらしたことになります。確かに片方の極性反転だけでなく、位相をずらすことでも「人工的な音の広がり」を作ることが出来ました。
でもなんだかとても不思議です。何故「人工的な音の広がり」が出来るのでしょう? 左右の位相が同じなら正面に定位するのは良いとして、例えば左前方45度のところに音源があるなら、それに見合った波形の開始時刻のずれ、及び位相のずれで左右の耳に音が入力されるわけですから、逆にそれをシミュレートした今回のソフトでも、ある角度にきっちり定位した音が聞こえてきても良さそうなのに何故広がるのでしょう?
音量を考慮していないからかな?耳たぶとか頭蓋骨などでの波形の歪み?も考慮しないといけないんでしょうか? ひょっとしたらオーディオの世界では議論され尽くした内容かもしれませんが・・・
音(聴覚)には不思議がいっぱいです。
Re3:再生音の極性 投稿者:IS 投稿日:11月28日(火)22時21分58秒
AC さん
私は長岡市に住んでいます。富山のお方でしたらお会いしてお付き合いをお願いしたいと思います。自分では極性の反転を感じるのですがなかなか理解していただけないようです。私の友人には私の再生装置で聞いてもらって理解してもらえる方がいるのですが、なかには違いは理解できてもどちらが正しいのか、はつきりしない方もいるのです。
つきましては、御返事いただきましたソフトをお借りしたいのですが、お願いできますでしょうか。ただ、ソフトの使い方は初心者でよくわからないことが多いので扱い方もフォローお願いしたいのです。それに、先日無料ダウンロードできるサウンドエンジンを見つけて波形を見れるようになりましたが、まだ波形を見てもそれが何を意味するのかまだよくわかりませんが、そのため、波形を見て回答したと思われても困るのです。
できれば、直接お会いしてブラインドテストをしていただけるとありがたいのです。ただ年末は私の稼業〔餅屋〕の忙しい月ですので年内は都合がつきません。もし、お願いでますならば、管理人さん経由で個人情報〔住所など〕をお伝えします。
Re3: 再生音の極性 投稿者:志賀 投稿日:11月28日(火)22時30分43秒
AC さん:
<<今話題になっている左右の極性を同時反転するというのは寡聞にしてお目にかかったことはありません。>>
<うーん、同時反転しても音は変わらない(あるいは変わる?)ということを示すために、入っていてもよさそうなのに・・・ それとも、あまりにも当たり前すぎて入れなかったのでしょうか?>
ほとんどの人は聴き分けられず、又興味もないんだと思います。その逆なら、NHKの技研辺りでちゃんとした研究が行われており、音響学のテキストにも載っていてもよさそうなものです。チェックCDは実用的なものですから、変わらないとすれば入れないでしょう。
Re6: 再生音の極性 投稿者:AC 投稿日:11月29日(水)00時30分44秒
RS さん
<これは、ヘッドホンで実験されたのでしょうか?>
書くのを忘れていました。イヤホンを使用しました。以前、パソコン(ノートパソコン)内臓のスピーカで純音を鳴らし、efu氏のWaveSpectraで確認したところ、かなり倍音が混じっていました。パソコンの筐体が干渉したせいかと思います。外付けのスピーカではほぼ純音が得られたのですが、音像定位を調べるには使いづらそうなので、今回イヤホンを使用しました。ヘッドホンは持っていません。ただ、イヤホンだと音が変形していないか心配ですが・・・
<人間の聴覚による方向知覚は音の位相差ではなくパワー差によっている、ということの傍証になっているのではないでしょうか。>
ふむふむなるほど、明日パワー差の実験をやってみます。
<左右で位相をずらすと広がりを感じる原因としては、・・・・・>
うーん、勉強になります。
録音時の極性 投稿者:志賀 投稿日:11月29日(水)10時01分24秒
手元に元NHKに技師だった田中茂良氏著の「マイクロホン・スピーカ談義」という本があり、録音時の注意事項として極性のことが書いてあります。ただし、これはあくまで複数マイクのミキシングをするときの注意で絶対極性のことではありません。
ミキサーに入る信号は、例えばNSさんが指摘されたバランス接続の端子の規格の違いなどもあって位相(極性)合わせには注意が必要ということです。ちゃんとした録音をやるときは耳で判断するのではなくオシロスコープのリサージュ図形を見て決めるとのことです。つまり、オシロのxーy入力モードを使いメインマイクをx軸に副マイクをy軸に入れ右上がりの45度の直線に近ければ正相、左上がりだと逆相ということです。もちろん逆相の場合はミキサーの極性反転スイッチで正相に合わせるということです。この方法では絶対極性は分かりませんが意に介していないようです。
イアホンその他 投稿者:志賀 投稿日:11月29日(水)10時20分43秒
AC さん
<・・・今回イヤホンを使用しました。ヘッドホンは持っていません。ただ、イヤホンだと音が変形していないか心配ですが・・・>
イアホンは忠実度という点では結構いいですよ。特に密閉型のイアホンでそこそこのもの(といっても2-3千円で十分ですが)はなまじなスピーカーシステムやヘッドホンより優れています。わたしもパソコンで音をチェックするにはこのタイプを使っています。ただパソコン内蔵のアナログ回路があまり良くないのかノートパソコンなどではもう一つ頂けない音がするのもあるようです。
<<人間の聴覚による方向知覚は音の位相差ではなくパワー差によっている、ということの傍証になっているのではないでしょうか。>>
<ふむふむなるほど、明日パワー差の実験をやってみます。>
確かにパワー差も大きく効きます。特に高音ではほとんどパワー差だと思います。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/soundimage.htm
一応ここに書いてあります。
<左右で位相をずらすと広がりを感じる原因としては、・・・・・>
最近CG映画の音声部に迫力を付けるためなのか聴覚のバーチャルリアリティーの研究がだいぶ進んでいるようです。DSPを利用してかなり自由自在に音場感を出せるようです。
Re: ステレオ再生音の左右の時間差と音量差 投稿者:HD 投稿日:11月29日(水)21時15分10秒
<<人間の聴覚による方向知覚は音の位相差ではなくパワー差によっている、ということの傍証になっているのではないでしょうか。>>
<> ふむふむなるほど、明日パワー差の実験をやってみます。>
以前色々な楽器のスペクトラムの議論の時のキーロフ・オーケストラのバスドラムのWAVファイルがありますので左右のトラックのバスドラの鳴り始め部分の波形を見ました。
1.スピーカで聞くとバスドラムは右奥に定位します。
2.波形は、当然高調波や反射音、ホールトーンを含みますからかなり複雑な形をしています(ピーク側、ディップ側や左右の波形は同一ではないです)。 スペアナのピークホールドでは、レベルが最も高いのが123.8Hz, 以下43.1Hz, 164,2Hz, 212.6Hz, 64.6Hzの順です。これらの周波数の間にも64.6Hzより小さなピークがあります。 212.6Hz以上の成分も勿論ありますが。
3.マクロで見ますと最初は、NSさんのおっしゃるように左右共まずーに振れてから+に転じ、振幅は時間と共に大きくなっていき約60ミリ秒でピークに達してます。
4.左右の時間関係は右がピーク、ディップ共5ミリ秒弱早く出ます。
5.左右の音の大きさはピーク側(+側)で見ますと右が約3.5dB大きいです。(振幅では約7dBと言う事は右が左のほぼ2倍の音量でしょうか?)
6.マイクセッティングは判りませんがPhilips録音で多分マルチマイクと思います。
註): 2〜5はWAVファイルのPCソフトによる観測結果でスピーカから出た音ではありません、為念。
以下少し話題がずれるので別ページに写ります。
音像定位 投稿者:志賀 投稿日:12月 3日(日)17時04分15秒
NS さん:
<音像定位は、位相処理だけでは明確な音像定位は難しいとお考えくだ>さい。・・・・・・・・・・・・・・ 体系的に、しかも詳細なデーターで説明してくれる文献は日本語では>皆無です。>すこし体系的に書いてある文献は知っていますが、県立図書館や市立>図書館には所蔵していませんでした。国会図書館にあるそうです。>
それほど詳細というわけではありませんが、西巻正郎著「電気音響振動学」(コロナ社)という本に時間差、音量差を独立に変化させて検知能を調べた結果が載っています。具体的には500,1000,2000Hzの方形波を使って実験しています。結果はHPに反映しています。
波形の観察 投稿者:IS 投稿日:12月 3日(日)17時24分45秒
志賀さん、 ACさん
波形の観察をすることができました。使用したソフトはフリーウェアーのSoundEngneです。テストしたCDは、(POCG-1986/7)CHOPIN:NOCTURNES
MARIAJOAO PIRESです。
観察した箇所は @第1番 変ロ短調 作品9の1 と A第2番 変ホ長調 作品9の2 の二箇所です。
バンドの冒頭で無音や微小レベル雑音の、ところからピアノの音の立ち上がりと思われる波形を見ました。
結果、@とAでは逆の波形でした。
この観察が正しいか否かは、証明できませんが私が聴いた感じではやはり違いが解りました。スピーカーコードのプラスとマイナスをL、R同時に入れ替えて再度聴くことにより、確認できました。
但し、この実験は私と二、三人の試聴ですからそのことを申し添えます。たぶん、皆さんもこのことに注意して聴かれたならば解るのではないでしょうか。以上が私の認識していることです。
Re 波形の観察 投稿者:志賀 投稿日:12月 3日(日)21時46分26秒
IS さん
<テストしたCDは、(POCG-1986/7)CHOPIN:NOCTURNES MARIAJOAO>PIRESです。>
たまたまそのCDは持っておりAudacityというソフトでいろんな個所の出だしの波形を調べてみました。その結果何故そのように判断されたのか、私には分かりません。これも主観によるところ大ですね。やはり何らかのはっきりした判定法を定義しないとだめですね。
しかしこの問題は議論する必要はなく、例えば私の11月27日13:04でて提案したような厳密なブラインドテストで1つのCDのあるパートの極性を反転した場合聴感で有意差のある結果が出るかを調べるのが先決です。
Re 波形の観察 投稿者:AC 投稿日:12月 5日(火)20時14分9秒 引用
IS さん
先日私が送付したソフトを使用して極性の識別が可能かどうか、確認していただけませんか?ソフトの操作方法は、SoundEngineが使える方なら難しくは無いと思います。サンプル音源(白鳥.wav)もお送りしましたが、それにこだわらずISさんの識別しやすい音源を使ってくださって結構です。操作方法その他で不明な点があれば、メールでおっしゃってください。もし、そのソフトでISさんが確実に極性反転の違いを識別できるようでしたら、私が長岡まで出かけるなり、ISさんに富山まで来ていただくなりして、私が立会人になって、正式?なブラインドテストをしましょう。もしISさんのおっしゃることが本当なら、オーディオ業界にとどまらず、音響学、聴覚心理学等の分野での画期的な大発見と言えるのではないでしょうか。
また、もしISさんのオーディオ装置で識別できるが私のソフトでは識別不能となれば、ISさんのシステムの中に何か?があるのかもしれません。(あるいは単なる思い込みか?)
因みに、ISさんは他の方のオーディオ装置でも同様に極性の識別が可能なのでしょうか?
それから参考までに、以前wavファイルの極性の反転を波形で確認したと書きましたが、これはそれぞれの波形を印刷し、片方の用紙を裏向けにし上下さかさまにして2枚を重ね合わせて、『目視上まったく波形に違いが見られないほどの精度でぴったり一致している』という方法で確認したものです。(もっとも、ソフト上で波形の符号を反転しているに過ぎないので、そこまでやる必要はありませんが)ですので、高さも大きさも異なる音の波形を比べて「逆の波形」と言われても、皆さんを納得させるのは難しいように思えます。
Re波形の観察 投稿者:IS 投稿日:12月 5日(火)22時40分27秒
AC さん
お送りいただきました、ソフトはまだ試してはいませんでした。申し訳ありませんでした。パソコンでは聞けるのですが反転して聞いてはいないのです。
極性の識別ですが私は出来ると言い切れますが、いかんせん厳密なブライントテストの条件を満たすのが今の段階では難しいのです。
そこで、お願いがあります。私をテストしていただけますなら私のほうで貴方にお会いするため、こちらから出かけたいと思います。
視聴するCDは何でも結構です。ただ一番識別しやすいのはピアノやヴァイオリン、チェロなどのソロです。
サイン波を基に制作した電子音樂は識別できません。
市販のCDでしたら貴方の再生装置でもほぼ識別できると思います。スピーカーユニットはツィーター、スコーカーウーハーが全部正相接続してあることが望ましいのです。もし仮に逆相接続でもアンプの出力極性を反転して聞けばそのつど、どちらが正しいか識別できます。
ほかの人の装置でも識別できます。このことはマルチウェイのスピーカーの前後位置をきめるのに重要なことなのです。
前に申し上げましたピアノソナタの波形をSoundEngineで時間軸を最大に拡大し、音量調節で見やすくして、冒頭の立ち上がりを見てください。決してプラス、マイナス同じにはなっていません。てすから反転して重ねてみてください。
年末は忙しいので富山まで行けませんが、年が変われば暇になりますので、お会いして実験なり、お話をさせていただきたいのです。来年でしたら貴方の都合に合わせてお会いできるとおもいます。
Re: 理科好きさ〜ん、ちがいますよ 投稿者:NS 投稿日:12月 5日(火)23時58分2秒
IS さん、
ひとつ疑問があります。絶対位相を問題にされるのなら、メディアに入っているパルスの位相がそのままSPから再生されていると確認していますか?個々の機器の位相はどうですか?最初に検証しなければならないのは人間の聴感ではない、と思いますが、使用された再生装置はどのように確認したのですか?
つぎに楽器の特性で最初のパルスがマイナス側にいくかプラス側に振れているか判断のしようがありませんので、手近な楽器、おもちゃの太鼓、リコーダー、ハーモニカ、ピアノなどを使って、その場で録音し、その再生音を正負切り換えて、他の人にどちらが元の生音に近いかを判断した方が納得する人が多くなるのではないでしょうか。もちろんですが、録音機やマイクロホンの位相の検証もしなければなりません。CDでは制作側が何をやっているのかわからないので、正負切り替えの違いがわかりました、チャンチャン、で終わってしまいます。
Re波形の観察 投稿者:AC 投稿日:12月 6日(水)00時15分20秒
IS さん
<極性の識別ですが私は出来ると言い切れますが、いかんせん厳密なブライントテストの条件を満たすのが今の段階では難しいのです。>
とありますが、私のソフトを使えば『厳密なブラインドテスト』がすぐにでも出来ます。何故使っていただけないのか不思議です。どの段階で止まっているのでしょうか?実行ファイル(exe)は添付ファイルとして送れないので、拡張子を変更して添付しましたが、それを元に戻すことが出来ていないのでしょうか? 伊佐さんはパソコンに不慣れだということは、お伺いしました。ですので、不明なな点があればとことん説明いたします。でもどこまで進んで何がわからないのかが分らなければ、こちらとしても説明の仕様がありません。
繰り返しますが、私のソフトを使えば『厳密なブラインドテスト』がすぐにでも出来るのです。ソフトを起動し、wavファイルを選択し、開始ボタンを押しさえすれば、それでテストが出来てしまいます。数回やればすぐに結論が出るでしょう。ものの数分で出来ます。もしそれで識別可能だとおっしゃるなら、私のほうからすぐにでもそちらまで行きたいくらいです。先ほども書きましたが、私のソフトでは識別できないが、ステレオ装置では識別可能ということでしたら、それは装置側の何か、ということですので、私の守備範囲外になります。私はオーディオに関してど素人ですので。こちらに来ていただいても何もすることがなくなってしまいますよ。
まずは、私のソフトでテストをしてみてください。不明な点があれば十分説明します。尚、パソコンの操作等に関しては、当掲示板に書くような内容ではないので、もし質問があればメールを送ってください。
ブラインドテストの実行 投稿者:志賀 投稿日:12月 6日(水)09時05分32秒
絶対極性の判定が可能かどうか盛り上がっていますが、私からも少しコメントさせて頂きます。
NSさん
<もちろんですが、録音機やマイクロホンの位相の検証もしなければな>りません。CDでは制作側が何をやっているのかわからないので、正負切り替えの違いがわかりました、チャンチャン、で終わってしまいます。>
これだけでもスゴイ結果だと思いますよ。まずは、極性反転が聴き分けられるかどうかから始めたらいいわけです。聴き分けることが分かった後で、それが正解かどうかは改めて検証すればいいわけです。
ただし、正解かどうかを決めるのはかなり難しいと思います。例えば太鼓の音の波形の場合い叩いた側にマイクをおくのと裏側におくのとでは出たしの極性が逆になるでしょうしね。こんなテストでは如何でしょう。風船が破裂する音を録音し、その再生波形が最初プラス側へ振れるなら正解という判断出来ますね。途中に何回位相が反転していても最後の段階で正しいことが分かればいいわけです。
AC さん
の、スキルと実行力には感服します。
そこで差し出がましいですがこういうのは如何でしょう?
ソフトを提供するのではなくて、CD化したものを送ってさしあげたら如何でしょう?
この場合、ISさんが分かり易いと言っておられるピアノの小節をランダムに極性反転したものを1個所について20サンプルほどトラック番号だけ付けて送り正逆の回答を返送してもらい、有意差の有無を検定する。これを、数種類(他のCD、楽器など適当に含むのがいいでしょう)試行すればかなり理想的なABXブラインドテストになると思います。ABX法ですから正逆の絶対位相が正解かどうかは問う必要はありません。
IS さん
もしチェロ弾きさんが私の提案のような方法でテストCDを作り送って頂けるならそれに答えて頂けないでしょうか?
暮れでお忙しいとは思いますがチェロ弾きさんもそれなりの時間をつぎ込んでおられると思いますので。
Reブラインドテストの実行 投稿者: IS 投稿日:12月 6日(水)21時08分40秒
志賀さん
今日やっとACさんから送っていただいたテストのフアイルを動かすことが出来ました。
正直に結果を申し上げます。残念ながらぜんぜん識別不能でした。私のPCのスピーカーが悪いのか私のCDも試してみましたが全部平面的にきこえて、判別できませんでした。
言い訳がましいのですが、わたくしのオーディオ装置では判別できると自分では思っているのです。
一人合点かもしれませんがテレビのNHKのBS2でN響アワーがありますが、その番組でも一楽章ごとに反転してるように聞こえるのです。主観的なことを、ここまで申し上げますと、もはやオーデイオの科学からかけはなれていますから、此の欄をお騒がせしましたことを深くお詫び申し上げます。
追伸 投稿者:IS 投稿日:12月 6日(水)21時23分46秒
さきほどはよく読まなくてすみません。CD化したものを送っていただけますならありがたいです。それで判別できませんでしたら位相反転の識別は不可能だということになりますね。宜しくお願いいたします。〔実費は当方で持たせてもらいます
CD化 投稿者:AC 投稿日:12月 6日(水)23時44分10秒 引用
IS さん
まずは、ソフトが動いてよかったです。急がせてしまってすみません。
<私のPCのスピーカーが悪いのか私のCDも試してみましたが全部平面的にきこえて、判別できませんでした。>
これは、オーディオ装置で極性が判別できるCDをPCで再生すると、極性が判別できなくなるということでしょうか?もしそうだとすると、そもそも私のソフトによる『厳密なブラインドテスト』の意味が無くなってしまいますね(^^;私の努力は一体・・・・・ なんてことは言いません。
ということで、CD-R化が再浮上してくるわけですね。
私のソフトで極性無修正のwavファイルと両ch極性反転のwavファイルを出力しておりますので、ISさんのところでCD-R化が可能です。任意の曲の任意の位置から任意秒のデータを作ることが出来ます。もし必要なら、おっしゃっていただければ、メールでやり方を詳細にご説明いたします。CD-R化後、CDプレーヤーのリモコンを他の方に操作してもらえば、厳密ではないがある程度のブラインドテストが可能になると思います。
その結果については、私も興味があります。何がISさんをそう思わせているのかを知りたいのです。
Re:CD化 投稿者:IS 投稿日:12月 7日(木)13時58分44秒
AC さん
フォロー有難うございます。CD化、出来るかどうかわかりませんが頑張ってやって見ようと思います
録音からCD化までのプロセスについて 投稿者:IS 投稿日:12月14日(木)20時46分30秒
NS さん:
貴方は録音技術のプロフェッショナルとお見受けいたしましたので、お尋ねしたいのですが〔録音からCD化までのプロセスでバンドごとに極性を反転させる過程〕が有りますでしょうか有りませんでしょうか。さしつかえなければ教えていただきたいのです。
先日、DENONのCOCO-7o4o4 マーラー:交響曲第4番を購入して聞きましたところ、まさしく素晴らしい録音でした。
しかし、私には楽章が変るたびに極性が反転しているとしか聞こえないのです。そこで、スピーカーの接続を+、−入れ替えて聴きますと前とは反対の極性に聞こえてくるのです。〔一楽章と三楽章〕が〔二楽章と四楽章〕に対して相対的に逆相として聞こえてくるのです。この疑問を解くために是非お願いいたします。
Re: 録音からCD化までのプロセスについて 投稿者:NS 投稿日:12月14日(木)21時46分52秒
わたしは、プロではありません。あくまでも趣味でやっている輩です。
CDの作成過程で楽章ごとに位相反転するようでは大問題になっているはずです。どうも位相とは別の原因ではないですか。
CDなどの再生音の位相(極性)が原音と同相になっているかどうか、普通は問題にしないことで、聴いても分からないとされている。ここでの議論の過程で、実際に確かめて見た人もあったが(私も反転したソースを送ってもらって確かめてみました)、聴き分けられる人はなかったようである。しかし、ISさんは聴けば分かるとおっしゃる。本当かどうかはランダムに極性を変えブラインドテストで確かめてみなけらば分からないが、幸いACさんはソフトに強く極性を反転するためのソフトを作られたようで、これを使ったテストが行われる手はずになっているようである。その結果を待たないと何ともいえないが、ちょっと気になるのは、ISさんの発言で、直上にあるマーラーの4番のCD、或いは12月6日21:08
の投稿でNHKBSのN響アワーの放送を聴くと、楽章毎に極性が反転しているとおっしゃる。こんなことをわざわざやるとは考えにくく如何なものかと思ってしまう?