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コンデンサーの方向性

フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:KB 投稿日: 2006年4月 2日(日)23時05分36秒

一部にはフィルムコンデンサーにも方向性があるとされる論調もあるようです。志賀さんのサイト内にはこの点に関する記述が見当たらなかったので質問させていただきました。巻き始めとか巻き終わり云々だそうですが、寡聞にもこの点に関して電気的に明快に解説されたものも見当たりません。ケーブルの方向性ではありませんが。もしご存知でしたらご教示願えれば幸いです。

Re フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:志賀 投稿日: 4月 3日(月)08時48分34秒

KB さん

フィルムコンデンサーにも色々な構造のものがあるようで、構造的には両極が非対称になっているものも多いと思いますが、電気的、化学的にみて極性があるとは思いません。

想像をたくましくすると、巻き込み式のフィルムコンデンサーで最外周に極板がある端子をアース側にすればしシールド効果でノイズが少なくなると考え、そう思って聴けばそのように聴こえるということはあり得るかもしれません。


Re: Re フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:KB 投稿日: 4月 3日(月)22時11分34秒

志賀さん

雑誌で見たような記憶があって、ネットでもないかとあれから探してみました。その4というところにありました。トンデモ理論かどうかはまったくわかりません。

http://www.soundden.com/jyumyo.html

Re: Re フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:HC 投稿日: 4月 4日(火)05時35分27秒  

この問題は1970年代の後半に部品メーカ、セットメーカでよく話題になった事がありL社、Y社等は極性表示した物を採用していましたね。

Re3 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:志賀 投稿日: 4月 4日(火)08時25分41秒

KB さん

<http://www.soundden.com/jyumyo.html>

オーディオショップの店長さんの蘊蓄のようですね。
コンデンサーにもコイル成分(インダクタンス)があるというのはその通りですがインダクタンスに方向性があるというのがそもそも変です。

まあ、余りつっこむと営業妨害になりかねませんのでこの辺にしておきます。

巻き終わり(最外周の極板のある方)の見分け方というのは実験結果のようなので一考に値します。
バルボルのようなハイインピーダンスで高感度のACボルト計を両端子に繋ぎコンデンサーを手で持てば確かに誘導ノイズによる電圧が生じ、プローブのどちらかがアースに繋がっているか、接地電位に対してアンバランスがあればこのような差は出てくると思います。方法としては正解ですが、これは、コンデンサーの構造により、シールド効果に違いが生じ、当然期待出来る結果であり方向性とは関係ありません。

ちなみに私も実験してみました。測定は手持ちのオシロスコープのAC入力。コンデンサーは0.05μFのシリンダー型Oilコンです。フィルムかどうかはわかりません。確かにコンデンサーを手でつまむと大きな信号が出て、端子をつなぎ変えると、電圧に大きな差が出ます。オシロの筐体を大地アースしないと数十mVの信号が現れます。信号の正体はもちろん誘導性の交流ハムノイズです。


Re4 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:志賀 投稿日: 4月 4日(火)08時31分43秒

HC さん

<この問題は1970年代の後半に部品メーカ、セットメーカでよく話題になった事がありL社、Y社等は極性表示した物を採用していましたね。>

どういう理由で極性? を選んでいたか覚えておられますか?

KBさんへのレスに書いたように、音質に聴いて分かる差が生じるかどうかは別問題として、使う場所、方法によってはノイズレベルに差が出る可能性はありますね。

Re: Re4 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:HC 投稿日: 4月 5日(水)06時16分36秒

<どういう理由で極性? を選んでいたか覚えておられますか?>

松下などは外来誘導ノイズを測定して極性?を決めていました。巻き終わり(最も外側になる部分)をコンデンサの挿入回路のローインピーダンス側に接続します。

Re: Re5 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:YM 投稿日: 4月 5日(水)12時57分48秒

フィルムコンデンサは回路シンボルでは極性はありません。しかしながら、実物には両端子の位置が対称的に配置されていないため、物理的に全く同じ条件ではありません。へーちゃんさんのようにローインピーダンス側が巻き終わりになるようにするといのも有効だと思います。ただローインピーダンスでも電位が大きく変動する場合は、周りに誘導する量が増えたり(ちゃんと測定しろといわれるかもしれませんが・・・)して、逆効果の場合もあり、必ずしもどちらが良いとは言えません。また高圧側を巻き終わりにすると埃が付着して黒くなってしまうなどの、精神衛生上良くない事も起こるようです。
このような状況を考えると個人的には極性が無いとは言い切れないと思います。ましてや精神衛生上良くないとなると、聴感にも影響が・・・。『オーディオの科学的』には極性は無い。されど『オーディオの趣味』としては極性があるということにしませんか?

Re5 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:志賀 投稿日: 4月 6日(木)08時27分40秒
CH さん、YM さん

<松下などは外来誘導ノイズを測定して極性?を決めていました。巻き終わり(最も外側になる部分)をコンデンサの挿入回路のローインピーダンス側に接続します。>

やはりそういうことですね。LP、真空管の時代では実際に留意する必要があったのかもしれませんね。CD、トランジスターアンプとなると信号のレベルは高いし、インピーダンスも低いということで技術的には無視してもいいということでしょう。まだその時代のノスタルジーを持ち続けている人もいるかもしれませんが。

Re6 フィルムコンデンサーの方向性 投稿者:KS 投稿日: 4月 7日(金)22時43分50秒

巻き取り型のフィルムコンデンサーに非対称性があるのは、論を待ちませんし、判別方法も既に出ていますね。当然、MKH積層フィルムコンデンサ(シーメンス)には、非対称性がありません。個人的に嫌いですが。

また、巻物ですから、誘導成分を持つのも当然で、電源トランス近傍とか、スピーカーのネットワークでは、頭の向きを気にするべきでしょう。

巻物といえば、アルミ電解コンデンサも巻物ですから、同様の事が言えます。だからといって、天辺にカーボランダムを乗っけて云々は眉唾ですが。

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