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ソースの音質とコンプレッション

ソースの音質に関する話題です。後半はJ-Popの例を取りコンプレッションの効果についてデータをもとに議論しています コンプレッションに関しては以前にもここ(コンプレッションとリミッター)で取り上げています。

高音が「硬い」とはどういう現象でしょうか
投稿者:MTK 投稿日:2014年 2月24日(月)00時45分41秒

LP,CDに限らず高音のフォルテ(特に倍音成分の多いヴァイオリン)が硬質もしくは詰まったように聴こえる音源があります。原因は(THD,IMDなどあるでしょうが)ともかく先ず起こっている現象を「科学的」に知りたいのです。同一曲の同一部分を累積スペクトル分析などしてみると確認できるのでしょうか?

1.対象曲例 ベト3エロイカの4楽章コーダ前の高弦フォルテ

2.別例
  かの有名なカルショー録音のワグナー指輪(録音場所同じ時期が4−5年位かかっている)においてもラインの黄金とジークフリートは「軟らかい高音」対して「ワルキューレ」「神々の黄昏」は「高弦硬めかつ詰まった感じ」。これはLP、CD化どちらも同じです。というこはCDだから云々ではなくて録音マスターそのもの(録音機器の相違な ど)によると想像します(ちょうどこの頃真空管からトランジスタへ変わった頃)
因みにコンデンサー型ヘッドフォン(STAX)使用しての聴感です。

Re: 高音が「硬い」とはどういう現象でしょうか 投稿者:志賀 投稿日:2014年 2月27日(木)13時30分46秒
MTKさん

これは主観に関わる話題なので回答が難しいですね。確かに、弦の音は美音系と硬質系があるような気がします。しかし、これは再生装置の問題でなく、楽器と演奏法によって生じるものではないでしょうか? 例示された音源はオーケストラ曲なので「科学的」に解析するのには波形が複雑すぎて向いてないのではないかと思います。 私なら、もっと単純なヴァイオリンの独奏曲で比較するでしょうね。例えば、美音系のギル・シャハムの演奏と少し硬質なギドン・クレーメルあたりを比較すると面白いかもしれません。注目点は高調波の強度や奇数倍・偶数倍の比、それと楽器の付帯音もかなり異なるような気がします。ただし、こちらの方は他のノイズと区別するのが難しいかもしれません。


Re: 高音が「硬い」とはどういう現象でしょうか 投稿者:MTK 投稿日:2014年 2月28日(金)22時04分55秒
志賀さん、leoさん、

仰るように、奏法(奏者)の違いにより硬軟あるることは小生もVソロを間近で聴いたこと多々あるので分かります。

オケの場合ホールの前席で聴いてどのオケでも弦高音フォルテで硬いと感じたことはありません。もちろんウィーンPとベルリンPは同じホールで聴いても違いはあります(この場合は「どちらかというと音の分厚さ」)。しかしこれらはみな主観によるものでleoさんのご指摘のように測定データとの相関を「科学的」に論じたものは小生見たことがないのでどこかにあるのかなと質問した次第です。なお小生が問題にしているのは再生機器側ではなく録音した音源マスター(アナログ、ディジタル問わず)のことです。過渡歪、奇数次高調波歪,IM歪の混合とは推測しますが、こんなことに(再生機器は商売になるので驚くような奇論も雑誌に横行していますが)真面目に研究すしているところはないんでしょうね。

Re: 高音が「硬い」とはどういう現象でしょうか 投稿者:leo 投稿日:2014年 2月28日(金)23時06分25秒  

ボクはこの事柄は、いわゆる方程式は成り立たないと思います、要するに因果関係を明確に論じる事は不可能でしょう。

ただ、状況証拠の積み重ねで漠然とした推論に達する事は可能でしょうね、個人的趣向では、電子の振る舞いまで考えると真空管程純粋な素子は稀と思います。

Re: 高音が「硬い」とはどういう現象でしょうか 投稿者:MTK 投稿日:2014年 3月 1日(土)01時23分56秒
leoさん

仰るとおり「解方程式」はないと思っています。(志賀さんの「オーディオの科学」サイトは再生側機器に関する迷信、迷妄、虚論を論破する意味で大変有り難いです)。

さりながらオーディオの根本は録音音源にありそこに「科学」の焦点をあてることがまだ不十分と思います。「科学」の先ず第一歩は現象の解析(原因もしくは解はその次)にあると思います。オリジナル音源(マスター)そのものを解析対象にするのは困難ですから、

@市販CDもしくは最近はやりのハイレゾ媒体を対象とする(マスターからコピーする際の 変化は微小ー二重検盲法で検知できないでしょう)

A同一曲同一部分別録音を数種類サンプルとして使用する。

B再生し(機器は普通のものでよいが高音特性の素直なもの)二重検盲法で小生の言う「高音が硬い」「そうでない」類を選ぶ。

C「硬い」といものと「そうでない」ものを現在考えうるあらゆる測定法で測定し「相違点」を明らかにする(原因の究明ではなく)。因みに再生側では例えばJBLのホーン測定テクニカルPは真面目に解析しています。アンプのデータは氾濫してますよね。

科学というからにはこのくらいのことをする音響XX研究組織があってほしいです。音は色や静的形と違って時間軸で激しく変動するので困難とは思いますが。

NHKホールの無味乾燥な音響 投稿者:MH 投稿日:2014年 3月 4日(火)10時11分54秒MTKさん

「NHKホールの無味乾燥な音響」

録音に関してはこのようなホールまたは「演奏の音・ホールの響きが分離して聞こえる」ホールが一番綺麗に録音が出来ます。これが混濁すると「音の頭」が聞こえず音楽になりません。

Re: NHKホールの無味乾燥な音響 投稿者:NJ 投稿日:2014年 3月 4日(火)18時13分14秒
MHさん

RE:なるほど。音楽を聴くために良いホール必ずしも録音に最適なスタジオにはならないわけですね。

 私はオーディオは再生専門で自ら録音はやりませんし、いわゆる市販ソフトの制作現場も知りません。但し、オーディオを愛好する者の一人としてレコード制作現場のことを知りたくは思いますが、機会を得ません。ただ、制作現場の方々がどのような考えのもとにレコーディング、ミキシングなどをやっておられるかは興味があり、少しくらいはものの本も読みました。例えば「一枚のディスクに」(著者=井坂紘氏・・・・カメラータ・トウキョウ代表)。それによれば、音楽録音の理想はスタジオ録音で、今や手間や経費などの関係から殆どライブになってしまったと嘆いておられます。また、プロヂューサー、ディレクター、ミキサーなどは録音する楽曲を相当勉強し、録音は何回も行って最終段階では演奏者のOKをとってbestを選んで音決めをするのだとか。そう言えばなくなったフォン・カラヤンは音だけでなく画像にもうるさかったとか言われておりました。著者の嘆きは、プロ魂がなくなったというのです。ろくろく勉強もせず、安易にライブ録音をやり、安易にディスクに刻んで発売する。もっと使命感というか、プロ意識を持って真剣にやるべきだ、と言うのです。

Re: NHKホールの無味乾燥な音響 投稿者:MTK 投稿日:2014年 3月 5日(水)00時20分26秒
NJさん,MHさん

クラシック音源は最近はコストの関係でライブ音源がほとんですね。以前例にだしたショルティのリングはゾフェインザールです(コンサート・ホールではない)。

「演奏の音・ホールの響きが分離して聞こえるホールが一番綺麗に録音が出来ます。これが混濁すると音の頭」が聞こえず音楽になりません」これはなるほどとおもいました。
しかしNHK録音は「高音硬く」ということはないですが残響による響きの豊かさが消えてしまっています(ムジークフェラインとは対照的)。

難しいところですね。NHKホールでは過去歌手の声を場内スピーカでも出している例(あまりもホールが大きく響かないのでそうしたのでしょう)を経験しています(そのときちょっとしたオペミスでばれたのですが)。

「上記は氷山の一角で、市販ソフトには安直なものが多い。多くはライブであるし、演奏者の意見がどの程度反映されているか疑問である。結局私は数あるレコード会社のうち数社しか信用しなくなった。いずれも日本の会社であるから楽曲のレパートリーは狭いがやむを得ない」これもそう思います。
言いたいことは、

@音源ライブであることは企業の経済論理上やむえないし、ライブとしての演奏熱気という 利点もあるから是認する。

Aレコーディング・エンジニアそれをサポートする技術者は録音機器のトータル品質(一般 には全くブラックボックス)に「科学」のメスをいれ良い音源を作ってほしいということ です。現状では再生側で(音源の問題に比較すれば瑣末な事項)に皆拘り過ぎていると思い ます。つまり消費者の要望が生産者(民生オーディ・メーカではありません)にフィード バックされていないということです。このような業界は低レベルに落ちてゆくのが目に見 えています。

小生の「高音硬く詰まった」とういのはそのことを端的に言ったということです。

Reマイクの音 投稿者:WT  投稿日:2014年 3月10日(月)11時39分20秒
leoさん

>録音時の音と再生音の比較、マイクの再現性、問題にならないのでしょうか

やはり耳の特性とマイクの特性とは根本的にといっていいくらいちがいますから、難しいですね。マイクの特性を耳に近付ければいい、という問題でもありません。耳は機械的に特定の周波数の範囲を機械的に増幅させていますが、マイクにこんな特性を持たせても当然不自然に聞こえるだけです。耳(耳介)を、ちょっと手で後ろから前に押してみるとわかるんですが、これだけで聞こえ方がかなり変わります。耳介の形も人それぞれずいぶん違いますから、極端に言うと同じ音を聴いてもひとそれぞれ同じ音には聞こえていない事になります。
 
じゃあ最大公約数的にフラットなマイクが良いじゃないか、とも言えます。しかし実際に聴くとわかりますけど、フラットだから良いとは言えない所があります。マイクの周波数特性図を見比べると、5KHz〜10KHz前後に若干のふくらみをもたせているものが多いです。その方が聴いた感じが良いからです。人の声の録音の際、フラットなマイクで収録するとそのあたりの周波数を若干持ち上げたりすることは多いです。勿論フラットなマイクもあって、それはそれで高い評価を得ているものもあります。

 定位やステレオ音場感にしても、人には頭という厄介なものがありますから、左右の耳は頭を回りこんだ音を聴いているわけですね。バイノ―ラル録音は確かに人の耳の特性に近いので音場感や定位の再現性に優れていますが、ヘッドフォンでの再生が原則になるというシバリがあります。

 要するにマイクに関してはスピーカーと同様、電気音響変換系ですので「こうすれば良い」という風に一筋縄でいきません。

Re:マイクの音 投稿者:志賀 投稿日:2014年 3月11日(火)16時54分10秒 MTKさん

> プロが使用している多くの機器を経由した音源は想像するだけで歪が累積していると思います。再生側の重箱の隅をつつくような議論(SPは別)が虚しい気がします。それでもまともに聴ける音源があるのはミキサーの腕でしょうか。またはクラシック録音等で優秀と言われている音源は上記機器類に多くの改造改良(または自家製)を加えているんでしょうか。実際のところが知りたいですね。

横からですが、MKTさんの最初の投稿へのレス

http://8317.teacup.com/shigam/bbs/6658

以来、皆さんの議論を拝見しているのですが、その多くはアマチュア(セミプロレベルの方もおられるようですが)で録音をやっておられる方のレスで、録音の技術論や経験談がほとんどですね。それはそれで参考になりますが、MKTさんの問題提示は市販されている、「硬い音質」のCDの解析を通じ「科学的に」その原因が特定出来ないかということだと拝察しています。そうだとすると、ここでの議論は推測や憶測の域を出ておらず多分満足しておられないと思います。しかし、やはり最初のレスでいったように特にオーケストラ曲では現象が複雑すぎて、

http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/Science.htm

ここに書いた通り、科学の対象には向かないんだと思います。そんなわけでオーディオの科学のサイトでは録音側に関わることは一切取り上げていません。

とはいっても、再生音の音質はソースの音質の善し悪しに大きく依存することは言うまでも無いことで、おっしゃるように大編成のオーケストラの録音・再生は最も難しいようで、なかなかこれといったソースにお目にかかりません。

実は、これと似たテーマを以前「ハイレゾ録音は必要か?」という議論の中で投稿したことがあります。結局CDの音質は「制作に関わった人の能力の問題。感性、技術力」というまあいわば当たり前の結論となりました。これに対しては強い賛同をいただいています。 下記のURLを開いて見て下さい。


http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/124highresolution.html#130828

よければ、この前後の投稿も参考にして下さい。

Re:マイクの音  硬い音とは 投稿者:WT  投稿日:2014年 3月11日(火)19時01分19秒
MTKさん

 志賀さんも書かれておられますが、硬い音の原因を探ることは雑談モードでは出来ても議論としては難しいと感じています。

まず、「硬い音」の定義ですが、当然主観によるものであって人それぞれ違うことも多くあります。同じ音を聴いても、ある人は硬く感じませんが、ある人はそう感じます。自分の経験で言えば、モニタースピーカーのダイヤトーン2S-305の音について、私の知人が「このスピーカーは音が硬くて嫌いだ」と言ったことがあります。私はこのスピーカーの音を硬いと感じたことが無かったので、びっくりした事があります。

 マイクの音について、NSさんが「AKGのマイクの音は硬い」と書かれておりました。私もAKGの451、480、380等を聴いたことがありますが、やはり硬い音と感じました。ただし、硬いといっても初期のCDプレーヤーのような硬さとは質が全然ちがうのです。普通、音が硬いというとひずみが原因のような否定的な意味合いになりますが、AKGのマイクの場合はまるで違うのです。硬くても嫌な音ではなく、ある種の爽快さを感じます。同じ「辛い」といってもワサビと唐辛子のそれがまったく異質なもののと同様です。
 
無論このようなことを書いても、実際に聴いたことがないとわかりません。何故このようなことを書いたかと言うと、要するに共通体験がない限り、主観評価を議論することは難しいという事です。MTKさんの「硬い」という感覚は、果たして私やそれ以外の人達と感じる「硬い」と同じなのかどうか、文面では相互理解は不可能です。
 
雑談ではなく議論としてこれ以上進めるためには、最低限同じソフトについて「これは硬くない」「これは硬い」と言ったような基準が必要と思います。

圧縮率は推定出来る? 投稿者:志賀 投稿日:2014年 3月15日(土)11時01分59秒 皆さん、

このところ録音サイドの話題が続いていますが、私自身ももちろん音源の質が再生音の音質を決定する大きな要因だと思っています。

しかし、ただ漫然と主観を元に議論しても答えは収斂しないでしょう。何か作業仮説を立て、それについて議論する必要があるのではないでしょうか?

そこで,ちょっと提案てす。私も、MTKさんも言われるように、表現はともかく、大編成のオーケストラの録音で高音質のCDは少ないように感じています。


http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/124highresolution.html#130828

この辺りで議論した通りです。ここでは、WTさんも言われるように、録音技術者の感性(センス)が重要だということですが、これでは「科学的」な結論とは言いがたいですね。
私の提案する作業仮説は、CD化するときのコンプレッション(以下圧縮といいます)のパターンや強度が問題ではないかということです。

多くのマニアの方は、音源の圧縮を嫌うようですが、一般のユーザーにとっては必ずしもそうとはいえないと思います。何しろ、フルオーケストラのダイナミックレンジは100dB 近くあり、無圧縮の場合、ピーク音が飽和しないレベルでデジタル化すると、弦楽合奏など比較的低レベルの部分は実質上数ビットのD/Aコンバータを使っているのと同じことになり、これをレベルを上げて聴くと音質低下として感じることはあり得ると思っています。そのため、一般ユーザーにとってはむしろ適度な圧縮をかけた音の方が聴きよい音に感じることは大いにあり得ると思いますがいかがでしょう?

少なくとも最近ではマイクを含め録音機器の性能は充分高くあまり問題とならず、どのような圧縮をかけるかがレコーディングエンジニアの腕の見せ所ではないでしょうか?

市販されているディスクの圧縮率やパターンをユーザー側で推定することが可能なら「科学的」にこの問題にアプローチする一つの方法だと思うんですが、どなたかご存じなら教えて下さい。

私の思いつくのはこの程度ですが、やはり無理ですかね?

圧縮率は推定出来る? 投稿者:WT  投稿日:2014年 3月15日(土)22時05分26秒 志賀さん

>一般ユーザーにとってはむしろ適度な圧縮をかけた音の方が聴きよい音に感じることは大いにあり得ると思いますがいかがでしょう?

私はこの考え方には賛成です。以前、耳のコンプレッサー機能の事について投稿いたしましたが、中島さんのように最大再生音量を110dB近くにまでもっていける環境にいる方は少ないでしょう。再生音量が小さいと、ピアニシモは下手をすれば環境ノイズ以下になってしまいますから、ある程度圧縮したほうが聞きやすくなると思います。オーディオマニアは毛嫌いするでしょうが、再生Dレンジを自由に圧縮できる機能をもったアンプがあったら実質的だと思います。

Re: 圧縮率は推定出来る? 投稿者:NJ 投稿日:2014年 3月15日(土)23時57分33秒
志賀さん、皆さん、

> 私の提案する作業仮説は、CD化するときのコンプレッション(以下圧縮といいます)のパターンや強度が問題ではないかということです。

RE:その通りです。残念ながら、現状では安易に昔のLP時代と同じくらいコンプレッションを掛けているものがあります。また、ブルックナーの7番なんかは出だしのところにエキスパンダーを使っていると思われるものすらあります。使うなとは言いませんが、節度を持ってもらいたい。ところが現実は際限がないように思います。

> 多くのマニアの方は、音源の圧縮を嫌うようですが、一般のユーザーにとっては必ずしもそうとはいえないと思います。何しろ、フルオーケストラのダイナミックレンジは100dB 近くあり、無圧縮の場合、ピーク音が飽和しないレベルでデジタル化すると、弦楽合奏など比較的低レベルの部分は実質上数ビットのA/Dコンバータを使っているのと同じことになり、これをレベルを上げて聴くと音質低下として感じることはあり得ると思っています。そのため、一般ユーザーにとってはむしろ適度な圧縮をかけた音の方が聴きよい音に感じることは大いにあり得ると思いますがいかがでしょう?

RE:普通のCDではそうだろうと思いますが、SACD、Blu−rayなどはもっとスペックに余裕があるはずですから、例えばSACDでDレンジ144dBをフルに使えば、フルオーケストラといえども音量の幅は85dBくらい(次に説明します)なので低レベルの問題も緩和されるはず。なお、古いデータですが大編成オケにおいても演奏会場の暗騒音は25〜35dB、客席の平均音量85dB、ピーク音量110dBくらいで、ピ−クファクタは110-85=25(dB)くらい、音量のダイナミックスの幅(一般にDレンジと言われているようだが、私はこの言い方には疑問がある)は100dBもなくてピーク音量110ー暗騒音レベル25(35)=最大85(dB)です。

> 少なくとも最近ではマイクを含め録音機器の性能は充分高くあまり問題とならず、どのような圧縮をかけるかがレコーディングエンジニアの腕の見せ所ではないでしょうか?

RE:その通りなんですが、そうするためには録音すべき楽曲の勉強が不可欠ですが、決して生やさしいことではありません。現代の録音方は大概消化不良気味です。

> 市販されているディスクの圧縮率やパターンをユーザー側で推定することが可能なら「科学的」にこの問題にアプローチする一つの方法だと思うんですが、どなたかご存じなら教えて下さい。

RE:私の手元のデータ(2006年3月MJ誌の測定)では、ピークファクター14dB(DVD・OpusArte Wagner Parsifal・・・・ケントナガノーベルリンドイツオペラ)です。実演ではピークファクターは25〜35dB位なので、不必要に圧縮していると言えます。何でこんなことをするのでしょうか?

以下は、J-Popの録音を例に挙げ具体的にデータを挙げて議論した部分をまとめたものです。

J-Popのピーク

J-POPのピーク 投稿者:NS 投稿日:2014年 3月28日(金)08時37分53秒
ご参考までに。


こんなにピークをつぶして平均音量を上げております。これでも軽い方です。

Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 3月28日(金)10時47分36秒
NSさん

こんなのもありました。芝刈り機かバリカンでカットしたように頭が揃ってます(笑)。
こういう音作りが今のDTMの世界では理想とされてますね。DTM関係の本とか、何やら読んでも「コンプレッサーの使い方」とか、「音圧レベルを稼ぐ方法」とか・・・。まあクラシックではここまで極端な物はないでしょうけど・・・。


Re: J-POPのピーク 投稿者:NS 投稿日:2014年 3月31日(月)12時29分25秒
WTさん

サチらせて、音量バランスをとった丸分かりのデーターですね。どのぐらいコンプレスされているかの計測は元データーがないとわかりません。

ない知恵をひねり出すと、どの程度サチらせたかの目安は、楽曲1曲、もしくはパッケージメディア一枚に付き、サチったデーター、つまり同じデーターが何個も続いた個数をカウントし、一分間に、もしくは1秒間当たりに何個というカウント数が良いのかと思います。

2個、3個が最大レベルで同じ値だとしても耳ではわからないので、条件も決める必要があるでしょう。

ソフトを作らなければ無理。だれかつくってえ。(音質に関係ないから製作意欲が沸いてくれるかしら。)ただし、ソフトリミッターなどのリミッターは計測はできないでしょう。

案としてはこんな感じ。

Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 3月31日(月)15時59分21秒
WTさん

> こんなのもありました。芝刈り機かバリカンでカットしたように頭が揃ってます(笑)

それにしても、ピークカットされた部分ではかなりの歪が発生してそうですね。こういう音楽については、再生装置の歪率など考える意味が無くなりそうです。

Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 4月 1日(火)11時24分16秒
NSさん

>同じデーターが何個も続いた個数をカウントし、一分間に、もしくは1秒間当たりに何個というカウント数が良いのかと思います。

なるほど、と思ったのですが、先の曲を実際に聞いてみて気が付きました。ドラムやパーカッション系、ストリングス、シンセ、ボーカル等それぞれ個別にコンプレッションしていると。当然スレッショルドレベルやコンプ比、アタックタイムやリリースタイムといったパラメータもバラバラですね。その後にまた個別にリバーヴをかけているわけで、そのようにミックスされている物を再生側でどうエクスパンドしても元には戻らないし、音が変になるだけでしょうね。

 クラシックだと楽器別にコンプレッションすることは少ない(現代音楽ではあるかも)でしょうから、元にもどすようなエクスパンドは可能かも・・・でも元データがないとわかりませんね。

RSさん

>ピークカットされた部分ではかなりの歪が発生してそうですね

これも『芝刈り機かバリカンでカットしたように頭が揃ってます』って書いてしまったものだから、誤解を招いたかもしれません。実はこうした波形でもトランジスタアンプのハードクリップのように波形の頭が平らになているわけではないんです。時間軸を縮めて表示してあるのでそのように見えるだけです。1枚目の画像の丸で囲んだ部分の時間軸を2枚目、3枚目のように拡大していくと、波形がつぶれているわけではないことがわかります。実際に聴いても、音が歪みまくりで聴くに堪えないという事もありません。まぁ良い音とも思いませんけどね。

 以前、ここのサイトでコンプレッサーについて議論されたときに「コンプレッサーは音が歪む」とされていたようでした。確かにアタックタイムゼロ、リリースタイムゼロ、コンプレッション比を∞:1(どんなに入力の音を大きくしても出力は増えない)といったように極端な設定をすると波形がくずれて高次の高調波を発生させてしまうようですが、普通に使う分には音が歪む(存在しない高調波を発生させてしまう)ようなことはありません。これはdbX社のコンプレッサーの取説にも書いてあります。






Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 1日(火)19時27分32秒
WTさん

> 普通に使う分には音が歪む(存在しない高調波を発生させてしまう)ようなことはありません。

そうなのですか、コンプレッションについて知らないので

 Vout(t)=A*log(Vin(t))

のようなコンプレッションを考えていました。実際はそうではなく、過大入力を予測してゲインを下げるようなコンプレッションと考えてよいでしょうか?例えば、

 Vout(t)=A(t)*Vin(t)
(A(t)が一定ならばリニアな出力特性)

において、A1<A2として、入力レベルが過大になる時間を t1≦t≦t2とすると、その時間においてはA(t)=A1それ以外の時間はA(t)=A2のようにする、といったことでしょうか?

Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 4月 2日(水)13時13分46秒
RSさん

>A1<A2として、入力レベルが過大になる時間をt1≦t≦t2とすると、その時間においてはA(t)=A1それ以外の時間はA(t)=A2のようにする、といったことでしょうか?

私が数学的理解が出来なくてすいません。例によって波形でお見せいたします。
ウイキぺディァですとコンプレッションをかけると波形が歪むような図が載っています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/コンプレッション
だろうと思います。

1枚目はフェイドインをかけた1KHz、-6dBの信号です。これに2枚目にあるように、アタックタイム100ms(スレッショルドレベルを超えてから圧縮動作を始めるまで100ms)、スレッショルドレベル-18dB、圧縮比2:1のパラメータでコンプレッションをかけます。
それが3枚目の図です






Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 4月 2日(水)13時28分38秒

1枚目はコンプ前の拡大波形、2枚目はコンプ後の波形です。ウィキにあるような波形の変形は見られません。

以上の実験は波形編集ソフトのソフトウエアでコンプレッションを行ってますが、コンプレッサー機器単体でも同様の結果が得られるはずです。また、パラメータの設定画像で、スレッショルドレベルから折れ線のように圧縮動作するようになってますが、ここも放物線のように滑らかな曲線に設定することも可能です。

 3枚目は圧縮比∞:1、アタックタイムゼロという極端なコンプレッションをかけた場合の波形です。さすがに歪んでいるのがわかります。






Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 2日(水)22時23分13秒
WTさん

コンプレッサの入出力特性を見ますと−18dB以上でゲインを下げています(非線形特性)ので、−18dBを超える入力に対しては奇数次歪は発生しているように思います。ただし、それが知覚限界以下になっているということなのでしょうね。

3枚目の図を見るとコンプレッションがゆっくりと起動していますが、今のディジタル技術を使えば入力が過大になる寸前にゲインを下げる(ボリュームを下げるのと同じ)ことも可能と思います。そんなのは不自然に聴こえるのかもしれませんが。

Re: J-POPのピーク 投稿者:志賀 投稿日:2014年 4月 3日(木)10時13分40秒
WTさん

このところコンプレッションの話が続いていますが、この話題は以前も


http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/43compression.html

ここで議論しています。ここでも話題になっているのですが単純に非線形を導入すると当然高調波歪みが発生するわけですが、先を予見して徐々に増幅率を下げると、当然ながら、ほとんど歪みは発生しないようですね。そこで、WTさんに質問ですが、まず歪みの有無は周波数スペクトルでも検出されないということでしょうか?

Re: J-POPのピーク 投稿者:NS 投稿日:2014年 4月 3日(木)17時16分33秒
RSさん

このグラフは、どう見ても非線形ですが。予想してゲインを変えるというのも非線形ではないですか。



Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 4日(金)09時08分24秒
NSさん

> 予想してゲインを変えるというのも非線形ではないですか。

確かに、ゲインが移行しているとき(過渡的)には非線形の歪が発生すると思いますが、ゲインが目標値に到達した後は非線形歪は発生しません。

Re: J-POPのピーク 投稿者:NS 投稿日:2014年 4月 4日(金)15時35分13秒

結局、傾向はわかるが、元データーはないので、定量できない、、、ということに帰着する。

で、通常のパッケージメディアや放送音源では、ノーコンプ、ノーリミッターの音源は入手不可能か。ダイナミックレンジはそれらしく聞こえていればOKという製作ですからね。

EXTONとWAONぐらいしか、ノーコンプ、ノーリミッターとうたっていない様です。あと、他のレーベルはないですかね。

Re: J-POPのピーク 投稿者:志賀 投稿日:2014年 4月 4日(金)16時05分31秒
RSさん,皆さん

> 予測によるゲインコントロールの方法の話もちゃんと書かれていますね。やはりこの方法なら歪はほとんど発生しないということですね。

はい、そうだと思います。

ちょっと補足しますと、非線形増幅によるコンプレッションと予測によるコンプレッションとの違いを図示してみました。添付図の上が前者でこの場合は


http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/distortion.htm

ここに書いたように高調波歪みが発生します。

それに対し、下が予測によって増幅度を減少させる場合です。各瞬間ではリニアなので高調波歪みは発生しません。しかし、時間により振幅が変わるわけなのでもちろん波形は変形します。しかし、この場合、周波数領域で見ると遷移時間Δt に見合った周波数 〜1/Δt あたり、つまりかなり低周波数領域に成分を持つノイズとして現れるのだと思います。

ちなみに、

http://shigaarch.web.fc2.com/OldBBS/43compression.html

ここの議論の最後の投稿はこのことと符合します。ここでいう時定数をうまく設定することが腕の見せ所なんでしょうね。


Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 4月 4日(金)21時47分27秒
RSさん、志賀さん、NSさん

>−18dB以上でゲインを下げています(非線形特性)ので、−18dBを超える入力に対しては奇数次歪は発生しているように思います。

ああ〜〜、そういう事ですか。志賀さんからもご指摘がありましたが、どのくらい歪が発生しているかFFTで見てみようと思いましたが、FFTは短い時間で変動する波形は原理的に苦手なようで、きれいに検出することは出来ませんでした。

予測によるゲインコントロールですけど、デジタル時代となった今では容易でしょうね。特に24bit時代になって、とりあえずレベルオーバーしないように録ってからコンプをかけるのであれば、後だしジャンケンのようにどうとでもなるわけですね。でもこれも使い方で、音源によっては合わない場合もかなりありそうです。

 コンプレッサーの使われかたは、特にポップスの場合は音作りが目的の場合が多いようです。パーカッションなどはアタック感を出すために、ただ単に圧縮するのではなくアタックタイムを設定して、一度大きなレベルにしてからゆっくり圧縮するようです。と、我々オーディオマニアのような「歪がァ」といった視点はナンセンスになりますね。

 非線形のコンプレッションの場合、実際に何%ぐらいの歪みが発生しているのかわからないんですが(設定で大きく変わるでしょうが、多くても数%ではないかと。どなたか具体的な数値をご存知でしょうか)、RSさんのおっしゃるように『ゲインが目標値に到達した後は非線形歪は発生しません』し、音源にもよりますが歪が発生している時間は長くても数百ミリセカンドぐらいでしょう。と、高忠実度再生にこだわらなければあまり目くじらを立てなくてもいいのかもしれません。

 実際、「コンプレッサーの歪みが耳障りで仕方が無い」というクレームは聞いたことがないです。

 ただそれを言っちゃうと「ハイファイオーディオなんて無意味じゃん」になっちゃいますけど。

 でもレベルオーバーによる歪みを防ぐ目的で使うコンプレッサーやリミッターは必須ですね。非線形で歪が増えるなんて言っている場合じゃないですから。

志賀さん

 私自身はコンプレッサーやリミッターは必要悪だと思っています。使い方によっては充分以上に有益とも思いますね。

Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 4日(金)22時31分19秒
WTさん

> 我々オーディオマニアのような「歪がァ」といった視点はナンセンスになりますね。

私はオーディオマニアではないので‥‥。

> 私自身はコンプレッサーやリミッターは必要悪だと思っています。使い方によっては充分以上に有益とも思いますね。

コンプレッションによって歪むかどうかという話とそれが有用かどうかとは別の問題ですね。

私の場合もCDを自宅の部屋で聴くためにはコンプレッションは必要なものですし、マルチマイクもOKです。歪みは気になりません。

ノーコンプレッションの音は生を聴けばよいし。

Re: J-POPのピーク 投稿者:志賀 投稿日:2014年 4月 5日(土)07時27分41秒
WTさん,皆さん

> 予測によるゲインコントロールですけど、デジタル時代となった今では容易でしょうね。特に24bit時代になって、とりあえずレベルオーバーしないように録ってからコンプをかけるのであれば、後だしジャンケンのようにどうとでもなるわけですね。でもこれも使い方で、音源によっては合わない場合もかなりありそうです。

おっしゃる通りですね。以前、ハイレゾ音源の議論をしたとき録音時には出来るだけハイビットマシンを使うべきだと言ったのはこのことが念頭にあったからです。

Re: J-POPのピーク 投稿者:WT 投稿日:2014年 4月 5日(土)22時23分44秒
RSさん

>コンプレッションによって歪むかどうかという話とそれが有用かどうかとは別の問題ですね。

はい、仰るとおりですね。

>ノーコンプレッションの音は生を聴けばよいし。

いや、やっぱりクラシックはオーディオマニアとしてはコンプレッションしてないソフトを聴きたいですよ。それが正しいわけじゃないんですが。ポップスにはそれは望めませんし、望むこと自体がナンセンスですけど。

Re: J-POPのピーク 投稿者:NJ 投稿日:2014年 4月 6日(日)04時20分38秒
RSさん

> ノーコンプレッションの音は生を聴けばよいし。

確かにナマを聴けば良い。しかしながら、SECDやBlu-rayなどはノーコンプレッションでも十分録音可能なダイナミックレンジがあるのに、殆どの市販ソフトはコンプレッサーを掛けまくっています。LPならいざ知らず、SECDやHD画像の時代になっても過去のLP時代の因習にとらわれた安易な製盤、いや、当時より酷くなっています。コンプを全く使わないメーカーもあるのに、大多数のメカーは・・・・。ヨーロッパものは特に酷いように思います。それで市販のソフトは一部のメーカー以外は信用しなくなりました。

 今やオーディオは止めてコンサートに通う気になっています。日本のどんなオーケストラでも、コンプを掛けまくったBPOより遥かに良い音がします。N響は今や世界のメジャーに数えられているし、読売とか新日本なども腕達者ですし、ヨーロッパのローカルオケが来てもわざわざそれを聴きに行くことは無いと思います。コンプレッサーのほかにも私のオーディオ離れの理由は多々ありますが、つまるところ市販のソフトには概してロクなものは無いと言うことにつきます。

 LP時代はスペックから考えて実演さながらの再生はあり得ないと諦めていました。SACDなり、Blu-rayの24bitではDレンジから見て実演のダイナミクスは十分カバー出来るのに、期待に添うメーカーが殆どないとは、残念なことです。

Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 6日(日)08時37分29秒
NJ さん

> SACDやBlu-rayなどはノーコンプレッションでも十分録音可能なダイナミックレンジがあるのに、殆どの市販ソフトはコンプレッサーを掛けまくっています。

前にもどなたか書いてましたが、

1.多くの人の装置(特にスピーカと部屋)がノーコンプレッションに耐えられない。

2.ノーコンプレッションの録音を必要とする曲を聴く人が少ない。

のであまり売れないのでしょう。私の場合装置が貧弱なので1.です。

Re: J-POPのピーク 投稿者:NJ 投稿日:2014年 4月 6日(日)13時51分46秒
RSさん

RE:CDやLPの場合はそうでしょうが、SECDやBlu-rayを購入される方の装置は可成りのレベルなのではないでしょうか。特にBlu-rayなどはサラウンドステレオで、少なくても5.1CH、多ければ9.1CHで、小型のスピーカを使用していても全CHトータルで1kW位の入力にも耐えることが出来るのです。能率の低いスピーカであっても聴取位置で110dB近くの音圧を得ることが出来るはずで、SECDやBlu-rayにコンプを使いまくったCD音声ソフトをそのままにして販売するということは、単にSECD用の原盤を作らずCD用のものを流用しているわけで、利益を優先した姿勢です。Blu-rayに至っては、現在最も音が優れているはずのL-PCM5.1=96-24のフォーマットのものは少なく、僅かに最近のNHKエンタープライズのものがあるだけで、ヨーロッパものには皆無です。

 繰り返し申しますが、信頼できるメーカーは極僅かで、前述のNHKエンタープライズ(コンプは使用しているが節度がある)EXTON(コンプは一切使わない。残念ながら2CHステレオが多い)など僅かです。今や、かつてのピュア・オーディオの錚々たるメーカーは、AVに主力を移動してしまい、AVの技術は長足の進歩を遂げています。方やピュア・オーディオの世界は、新技術を拒否し、LPの方がCDやSACDより音が良いなんぞと言うことを公言して憚らぬ(音楽そのものの録音としてはLP時代の方が概して優れていた。現代は粗製濫造のものが多いことは事実である。しかし音質に関してはLPの方が優れていることは絶対ない)狂信的ファンと、マンネリを恥じないソフトメーカーなどは化石のようなものである。

 したがって私はオーディオに決別し、(AVは従前通りやりますが)クラシック音楽は実演主体とし、極僅かの信頼できるメーカーのソフトを音声フォーマットをチェックして、気に入れば入手するというやり方にしました。

Re: J-POPのピーク 投稿者:RS 投稿日:2014年 4月 6日(日)17時22分14秒
NJ さん

> SECDやBlu-rayを購入される方の装置は可成りのレベルなのではないでしょうか。

なるほど、そうでしょうね。

> 特にBlu-rayなどはサラウンドステレオで、少なくても5.1CH、多ければ9.1CHで、小型のスピーカを使用していても全CHトータルで1kW位の入力にも耐えることが出来るのです。能率の低いスピーカであっても聴取位置で110dB近くの音圧を得ることが出来るはずで

確かに、PWMアンプを使えば、9.1CHでも低消費電力でしょうし。でも、狭い部屋だと音圧は稼げても低在波などの処理や防音は大変なので非圧縮ソースはやはりマニアの方でないと‥‥求める人はあまり多くなさそうです。

私自身も家庭で音楽(特にオーケストラ曲)を楽しむには適度なコンプレッションをかけたCDが最適だと思っています。その理由は

(1) 普通の家庭では100dB超のピーク音を安心して聴ける環境にない。従って、非圧縮音の場合、通常のボリューム位置より絞って聴くことになるが、弱音部でボリュームを上げると実質低ビット数のDACを使うのと同じことになり音質劣化が気になる。

(2) そもそも、音楽を楽しむのが目的なので演奏自身が良くないと話にならない。少なくとも現状では第一級のオーケストラの曲で非圧縮と思われるソースは手に入れ難い。いくら非圧縮のハイレゾ音源でも下手な演奏では聴く気にならない。

といったとこれでしょうか。

余談ですが、私はベルリンフィルの演奏会はほぼ行っているのですが、最近、フェスティバルホールでラトルの「春の祭典」を聴きましたが、これを家庭で再現するのは不可能だと実感しました。




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