マルチアンプ 投稿者:OK 投稿日:2005年11月28日(月)23時20分36秒
<やはり、物理学や電気工学のポイントは理解した上で、個人の好みに従って機器を選択>するといった月並みなことになると思います。でないと、とんでもない高い買い物をしてしまう羽目に陥ることは必定です。>
私自身、文系人間ということもあって、今までオーディオ雑誌・評論家にずいぶんと影響され、無駄金を使ってきたという反省があります。貴HPを拝見して、適正な価格で音楽を楽しみたいなと思っているところです。
ところで、友人のマニアが英国の某社のオーディオシステムを使っていますが、そのスピーカーは普通のネットワークを介してシングルアンプでもドライブできますが、接続を変えるとネットワークをスルーしてマルチアンプでもドライブすることができるようです。そのメーカーではマルチアンプと言わず、アクティブ駆動と称しているようですが。友人はネットワークを介すると音楽のおいしい部分がスポイルされてしまうと言うんですが、志賀先生からご覧になって、マルチアンプというのはどうなんでしょうか?まあマルチアンプといっても価格は段々で、その友人は定価12万ほどの安いパワーアンプを使ってはいるようですが。マルチアンプにこだわる必要が無いのであれば、志賀先生が提唱されているように一品10万程度の国産のコンポを揃えようかと考えているところです。ご指導願います。
Re マルチアンプ 投稿者:志賀 投稿日:11月29日(火)09時16分36秒 引用 編集済
OK さん
確かにネットワークは歪みの原因になるので、使わないですむなら無いにこしたことはありません。しかし、スピーカーそのものの歪みはアンプなどのそれに比べて2桁程度大きくその内ネットワークに起因するのは、ネットワークの構成部品(とくにウーファー用の鉄心入りコイルなど)にもよりますがごくわずかでしょう。それなりの定評あるスピーカーならあまり気にすることはないと思います。
技術的な議論はさておき、もしネットワークが誰が聴いても分かるほどの音の劣化を引き起こすなら、オーディオシステムは現在の形を取っていないでしょう。アンプをマルチウエイ化するのは、はじめからそのような設計にすればそれほどコストがかかるわけでなく、世のオーディオシステムは、全てマルチウエイシステムになっていたはずです。
ちなみに、ミニコンポの一部にマルチウエイシステムを使った物があるようです。その理由は高音を担当するアンプの出力は小さくてもよいのでコスト低減になるからのようです。
件のスピーカーがマルチウエイ用の入力端子を備えているのは、マルチが良いというマニアの要望に応えるためでしょう。本当に聴き分けられるかどうかのテストをしたわけではないと思いますが?
なお、マルチアンプの調整は結構難しいようで、測定器を使わず聴感だけでやるとかなりアンバランスな音作りになる危険性があるので一般にはお薦めできません。いや、そのアンバランスな音が良いというのであればそれまでですが。
Re マルチアンプ 投稿者:MM 投稿日:11月29日(火)11時28分52秒
OK さん
マルチアンプ一筋40年のマニアとして一言。
再生音に付いてのコメントは差し控えますが、志賀さんのおっしゃられる通り、ネットワーク方式とマルチアンプ方式の差はほとんど無いと考えています。しかしフルレンジ1発では流石に無理が有るのではないでしょうか。
私の場合、SPを単品で購入し、BOXを自作する主義ですから、クロスオーバー周波数を簡単に変更できるマルチアンプ方式が適していると思っています。(チャンデバも自作品です。)つまり、マルチアンプ方式の方がいろいろと実験が出来て楽しみが多いからです。再生音の良否だけではありません。
それから、志賀さんご指摘のレベル合わせですが、もともとSPの周波数特性には山谷、うねり等が存在していますから、私はそれほど気にしていません。ホワイトノイズでチェックする程度で済ませています。
OKさんも既製品を購入されるおつもりならば、マルチアンプ方式にされる必要はないと思いますが。